指定の公示について(指定番号第158号)
更新日:令和6年12月20日
担当:輸出・国際局 知的財産課
担当:輸出・国際局 知的財産課
下記の地理的表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。 |
Bonchester Cheese(ボンチェスター・チーズ)
1 | 指定年月日 | 令和6年12月20日 |
2 | 指定番号 | 第158号 |
3 | 締約国の名称 | グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(英国) |
4 | 農林水産物等の区分 | 第6類 畜産加工品類 酪農製品類(チーズ) |
5 | 農林水産物等の名称 | Bonchester Cheese(ボンチェスター・チーズ) |
6 | 農林水産物等の生産地 | イギリス ジャージー牛の群れが放牧されている地域は、イングランドとスコットランドの境界あたりの土地として定義されています。ここで牛乳が生産され、チーズが製造され、さらにチーズが熟成されます。この地域にはタイン(Tyne)川、ツイード(Tweed)川、ソルウェー(Solway)湾の水系が含まれます。指定される地域は、イングランドとスコットランドの境界線上のピール フェル(Peel Fell)の頂上から半径90km以内の範囲内で、チェビオット丘陵(Cheviot Hills)の中に位置します。 |
7 | 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 | (1)特性 ボンチェスター・チーズは、20%以上の乳脂肪と最大60%の水分を含み、白くコーティングされた脂肪分の高い柔らかいチーズです。このチーズは、ジャージー牛から取れる低温殺菌されていない全乳から作られます。 ボンチェスターは、ある一定の温度で時間をかけて熟成され、熟成してからカットすると中身がとろけ出す非圧搾チーズです。 このチーズには、以下のような特徴があります。 風味:-熟成期間の短いチーズは、さっぱりとしてミルクの風味があります。 -成熟したチーズは、より硬くなり、より黄色になります 色: -熟成の度合いに応じて黄色から深い黄色になります 状態:-熟成期間の短いチーズは、適度に固まります。 -成熟したチーズは、柔らかく、成熟し過ぎると、とろとろになります。 食感:-密で滑らかです 仕上がりと外観:-白いコーティングの付いた円柱状です -小さいサイズ:直径78mmで100グラム以上 -中ぐらいのサイズ:直径130mmで280グラム以上 (2)生産方法 このチーズは、ジャージー牛の朝と夕方の牛乳から、以下の伝統的な方法で作られます。牛乳はいかなる方法でも加熱処理されません。 夕方取れた牛乳を一晩中冷蔵し、朝の搾乳が終わった直後に32℃にまで温めて朝の牛乳と混ぜます。 牛乳にスターターを加え、撹拌します。 牛乳をステンレス製のバケツまたはアルミニウムの桶に静かに注ぎ、25̊Cから30̊Cの温度範囲内で1.5時間培養します。 牛乳にレンネットを加え、撹拌します。1時間後にカードをカットし、30分間落ち着かせてから、型に流し込んで蓋をします。3時間後に蓋を取り、チーズを引っくり返します。3時間後にもう一度チーズを引っくり返します。 翌朝に、チーズを引っくり返してワイヤートレイに乗せ、13̊Cで塩水に浸します。小さいチーズは20分間、大きいチーズは40分間浸します。 塩水から取り出したら、チーズの水気を切り、引っくり返して乾いたワイヤートレイに乗せます。この13̊Cの「室温」で、毎日引っくり返しながら4日間寝かせます。 次に、チーズを熟成のために11̊Cで温度管理された部屋に移します。 その後、小さいチーズを包んで箱詰めにして出荷します。 [ラベリング] 各チーズに、ボンチェスター・チーズのラベルが貼付されます。ラベルの絵柄に入っている山は、ボンチェスター側から見た「ルバーズロー(Ruberslaw)」で、ホタテ貝の絵は家紋に由来しています。ジャージー牛(角なし)が「unpasteurised(低温殺菌されていません)」の言葉と一緒に前景として描かれます。全体が1つの円内に収まっています。 [検査機関] Scottish Food Quality Certification Ltd (3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 ボンチェスター・チーズは、1980/81年にイースター ウィーンズ ファーム(Easter Weens Farm)で[西スコティッシュ アグリカルチュラル大学の協力のもとで]カマンベールの生産方法を参考にして開発されました。 生産は1982年に、転用された建物で開始されましたが、1987年には、増え続ける需要に対応するために、新しい目的で建てられた酪農場が必要になりました。 新しい酪農場の管理された環境と、低温殺菌されていないジャージー牛乳の衛生面での優れた品質のおかげで、ボンチェスター・チーズはその品質と濃度で有名になりました。 このチーズは、4月から12月までの間いつでも入手できますが、冬場の1月と2月には非常に少量しか生産されないか、または一切生産されません。 このチーズの特徴は、基本的にイングランドとスコットランドの境界にある土地の地理的環境に由来しています。この地域では、シルル紀の岩、古い赤色砂岩、石炭紀の石灰岩の境界線の粘土質の土壌が重なり合っています。牛乳の生産に適した地域の降雨量は、750mmから1000mmです。平均気温は、1月の3̊Cから7月の16̊Cまでの範囲で変動します。これらの条件が、草およびその他のハーブを生育させ、それがこの地域の特徴となっています。放牧であれ貯蔵牧草または干し草として保存されたものであれ、草はジャージー牛の主要な食餌となるため、これらの牧草の風味がチーズに反映されます。このことが、乳酸菌のコロニー形成する微生物叢と組み合わさり、変わることのないチーズ作りの実践と相まって、このチーズならではの特性となり、専門家によるチーズ市場で高く評価される所以となっています。 イングランドとスコットランドの境界の州は、主に火山と氷河による地質学的影響を受けてきました。境界地方の低地は風化によりなだらかな地形になり、(スコットランドのハイランド地方のような)起伏に富んだ地形は見られず、低地の丘陵地帯には典型的な緑の牧草地が広がります。この岩はシルル紀古層の砂岩で風化して、羊の放牧地を維持するには充分の深さの土壌となり、谷間にも豊かな土壌が形成され、トゥイーデイルの肥沃な土地が出来上がりました。シェビオット州の大部分は自然な牧草地ですが、この土地には高濃度のカルシウムが含まれているため、ヘザーの成長は妨げられています。 トゥイードの谷とその川の支流は、気候条件の幅が広く、降雨量は沿岸地帯の年間30インチから、ホーイック南部の高地での70インチまで、大きな差があります。そのため、一般的には春が早く訪れ、秋の生乳生産量も確保されますが、夏は涼しく、冬は厳しくなります。 この独自の地形が、チーズの原料となる牛乳に牧草の風味を加えています。このチーズの生産に使用される牛乳は、その風味を最大限に活かすため、低温殺菌も加熱処理も施されていません。 |
8 | 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 | |
(1)商標権者の氏名又は名称 | - | |
(2)登録商標 | - | |
(3)指定商品又は指定役務 | - | |
(4)商標登録の登録番号 | - | |
(5)商標権の設定の登録の年月日 | - | |
(6)専用使用権者の氏名又は名称 | - | |
(7)商標権者等の承諾の年月日 | - |
お問合せ先
輸出・国際局知的財産課
担当者:地理的表示保護担当
代表:03-3502-8111(内線4285)
ダイヤルイン:03-6744-0234