このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

指定の公示について(指定番号第90号)

下記の地理表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。

更新日:令和3年2月1日
担当:輸出・国際局 知的財産課

Toscano(トスカーノ) 


1 指定年月日  令和3年2月1日
2 指定番号  第90号
3 締約国の名称  欧州連合
4 農林水産物等の区分  第9類 食用油脂類 食用植物油脂(オリーブ油) 
5 農林水産物等の名称  Toscano(トスカーノ) 
6 農林水産物等の生産地  イタリア
 トスカーナ州
7 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 (1) 特性
 以下の化学的・官能的特性を持つエクストラ・バージン・オリーブオイル。
 ・最高酸性度0.6%
 ・過酸化物価 16.00 Meg 02/kg以下
 ・緑色から黄金色まで、時間とともに変化
 ・アーモンド、アーティチョーク、熟した果実、青葉の香ばしさが漂うフルーティーな香り
 ・際立った果実のような風味
 ・審査員団による試験でのスコア:法律によって許可されたレベル
 その他の物理化学パラメーターは最新のEU基準に準拠。

(2) 生産方法
◯ オリーブの収穫、加工
 トスカーノは、トスカーナ地域で決められている期日(毎年1月30日)までに収穫されるオリーブから製造される。1ヘクタール当たりのオリーブの最大生産量は毎年トスカーナ州により、年次調査に基づいて設定される。オリーブは木から直接収穫する。オイルは、この果実固有の特性を失わないようにする機械工程によってのみ抽出できる。
◯ 表示
「Olio extra vergine di oliva Toscano」を表示する。

(検査機関)
 Ministero delle Risorse Agricole, Alimentari e Forestali.

(3) 農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 トスカーナのオリーブ栽培の歴史は古く、紀元前7世紀半ばには栽培されており、エトルリア及びローマ時代のオリーブ栽培の記録もある。当時、油は、食品としてではなく、軟膏や化粧品の調合用として、また、明かり用にも生産されていたが、ローマ時代には食品用として広く使用され始めた。ローマ帝国の崩壊後、大規模な農業生産や流通は行われなくなり、オリーブはごくわずかしか栽培されなかった。中世に大規模なオリーブ畑の世話をしていたのは主に修道女たちで、その後コミューンが興味を示すようになった。ジェノバとベニスでは油の取引の支配権を巡って争いが起きていたが、港のないフィレンツェでは厳格なルールに基づいてオリーブオイルの製造販売を管理していた。油の取引はすぐに経済的に非常に重要なものとなった。食品や石けんの製造に欠かせないオリーブオイルは、1300年には極めて貴重な経済的・政治的手段になっていた。トスカーナではメディチ家がオリーブ栽培を奨励し、現在でもこの地域の代表的な資源の1つである。彼らは山腹の森林をコミューンに譲渡することを奨励し、オリーブ畑やブドウ園にする者に対しては誰でも最低価格で販売するように求めた。こうしてトスカーナの風景が生まれた。

 トスカーナでのオリーブオイルの製造販売を規制する必要があることが認識されたのはかなり昔であった。最初の法的文書である「statuto degli Oliandoli(オイル小売業者法)」は1318年に遡り、この通商全般を扱った86条で構成される。この文書が目的としていたのは、オリーブオイル製造を規定して保護し、当時州の区域の大半を構成していたフィレンツェ地区の小売業者の活動を規制することであった。実際、油の小売業者は適切な登記簿に記載されれば販売に携わることができた。1500年代後半、メディチ家の方針のおかげでオリーブ栽培が拡大した。1600年、広大な地所が分益農に分けられてオリーブ栽培の更なる発展につながり、1700年になると農業経済において中心的な役割を果たしていた。過去数世紀にわたって、オリーブ栽培はトスカーナの経済及び環境において非常に重要なものになってきた一方で、トスカーナの素晴らしい風景も形作った。トスカーナのオリーブオイルの品質に対する高い評価は世界中で広がっている。1982年、トスカーナで製造されるエクストラ・バージン・オリーブオイルを宣伝し、また保護するためにConsorzio regionale dell'olio toscano(CROEVOTT)が設立された。

8 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 
(1)商標権者の氏名又は名称  -
(2)登録商標  -
(3)指定商品又は指定役務  -
(4)商標登録の登録番号  -
(5)商標権の設定の登録の年月日  -
(6)専用使用権者の氏名又は名称  -
(7)商標権者等の承諾の年月日  -

お問合せ先

輸出・国際局 知的財産課

担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062
FAX番号:03-3502-5301