指定の公示について(指定番号第95号)
下記の地理表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。更新日:令和3年2月1日
担当:輸出・国際局 知的財産課
Estepa(エステパ)
1 | 指定年月日 | 令和3年2月1日 |
2 | 指定番号 | 第95号 |
3 | 締約国の名称 | 欧州連合 |
4 | 農林水産物等の区分 | 第9類 食用油脂類 食用植物油脂(オリーブ油) |
5 | 農林水産物等の名称 | Estepa(エステパ) |
6 | 農林水産物等の生産地 | スペイン セビリア県アグアドゥルセ(Aguadulce)、バドラトサ(Badolatosa)、カサリチェ(Casariche)、エステパ(Estepa)、ヒレナ(Gilena)、エレラ(Herrera)、ロラ・デ・エステパ(Lora de Estepa)、マリナレダ(Marinaleda)、ペドレラ(Pedrera)、ラ・ロダ・デ・アンダルシア(La Roda de Andalucía)及びエル・ルビオ(El Rubio)の各地方自治体 コルドバ県プエンテ・ヘニル(Puente Genil)、特にミラヘニル(Miragenil)と呼ばれる地域 |
7 | 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 | (1) 特性 エステパは、以下に掲げる品種のオリーブの木(Olea europaea, L.)の果実から得られるエクストラバージンオリーブオイルである。使用する品種により、4種類のオイルが存在する。 (ア) オヒブランカ(Hojiblanca)種、アルベキーナ(Arbequina)種、マンザニロ(Manzanilla)種、ピクアル(Picual)種及びレチンデ・セビーリャ(Lechín de Sevilla)種。 (イ) オヒブランカ種及びアルベキーナ種 (ウ) オヒブランカ種 (エ) アルベキーナ種 エステパのエクストラバージンオリーブオイルは、オイルを損なうことのない機械的又は物理的手段によってのみ作られ、このことにより原料となる果実の味、香り、特徴が守られる。 ◯ オイルの物理的、科学的及び官能特性 ・フルーティーさ(中央値):4.5以上 ・苦み(中央値):3以上6以下 ・辛み(中央値):3以上6以下 ・酸性度(%):0.3以下 ・過酸化物価(mEq 02/kg):15以下 ・K270:0.18以下 ・オイルの色(BTBスケールによる以下の範囲で変化): 2 / 3 – 3 / 3 – 2 / 4 – 3 / 4 – 2 / 5 – 3 / 5 ・ポリフェノール: アルベキーナ種のみのオイル:250 ppm以上 上記以外のオイル:405 ppm以上 ・酸化安定性:100℃で43.6h以上、120℃で7h以上 ・トコフェロール:261.1 ppm以上 ◯ 分析方法 ・酸化安定性:110℃及び120℃で風量10 l/hのランシマット値(時間) ・トコフェロール:蛍光検出による液体クロマトグラフ法(ppm) 早期収穫の結果、これらのオイルには青々しいものから完熟のものまでオリーブを彷彿とさせるフルーティーさがあり、グリーンオリーブの風味が最も強い。 オイルの特徴は使用されるオリーブによって異なる。 (ア) オヒブランカ種、アルベキーナ種、マンザニロ種、ピクアル種、及びレチンデ・セビーリャ種 ◯ 使用割合 ・アルベキーナ種:15 %以上 ・オヒブランカ種:35 %以上 ・その他の品種:5%以上 このオイルは、完熟オリーブというよりも熟していないオリーブのフルーティーさを中程度の強さで有している。シーズン初めに絞ったオイルに特有の、苦みと辛みが口の中で広がる。 (イ) オヒブランカ種及びアルベキーナ種 ◯ 使用割合 ・オヒブランカ種:20 %以上80 %以下 ・アルベキーナ種:80 %以下20 %以上 このオイルは、完熟オリーブというよりも熟していないオリーブのフルーティーさを有する。シーズン初めに絞ったオイルに特有の、苦みと辛みが口の中で広がる。 (ウ) オヒブランカ種 ◯ 使用割合 ・オヒブランカ種:100 % すなわちオヒブランカ種のオリーブのみで作られたオイルである。 このオイルは、完熟オリーブというよりも熟していないオリーブのフルーティーさを有する。シーズン初めに絞ったオイルに特有の、苦みと辛みが口の中で広がる。 (エ) アルベキーナ種 ◯ 使用割合 ・アルベキーナ種:100 % すなわちアルベキーナ種のオリーブのみで作られたオイルである。 「エステパ」としてPDO指定されたアルベキーナ単一種エクストラバージンオリーブオイルは、完熟オリーブというよりも熟していないオリーブのフルーティーさを有し、口の中で苦みと辛みのバランスがとれている。 (2) 生産方法 ◯ 原料 オリーブは認可品種のものでなければならず、必要な特徴を備えたフルーティーなオイルができる熟度に達したときに木から直接収穫される。 エステパの原料となるオリーブについて、農家は、アンダルシアでの統合型オリーブ生産のための生産モデルに定められている方法(統合型オリーブ生産のための個別規則 – 有機生産(Specific Regulation for Integrated Olive Production - organic production)を採用した2008年4月15日付命令)並びに、有機生産及び有機製品の表示に関する、規則(EEC)No 2092/91を廃止する2007年6月28日付理事会規則(EC)No 834/2007に従わなければならない。これらの規定が廃止された場合、農家は差し替え規定に従わなければならない。 ◯ ラベル表示 各登録事業者の商業ラベルは規制委員会による承認を受けなければならない。消費のために販売されるオイルのパッケージにはすべて、品質・手続きマニュアル(Quality and Procedures Manual)に従って、規制委員会が発行する保証シールと番号ラベル又は補助ラベルを、登録倉庫、工場又は包装工場において再利用できないような形で貼り付けなければならない。 これらのシール、ラベル及び補助ラベルの使用に関する規制委員会の措置は、仕様に従っている事業者を決して差別するものであってはならない。 (3) 農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 生産地域は、有機物が乏しい石灰岩でできた土壌であるため、選択できる作物は、オリーブの木などこの条件に適応する丈夫で耐久性のある植物種に限られる。 エステパ郡では、農地の95 %にオリーブの木が植えられている。 オリーブの木(特にオヒブランカ種だが他の品種も)の多くが石灰石の土壌に植えられており、これらの品種固有の特徴である。得られるオイルに独特の官能特性があり、他のオイルよりもはるかにフルーティーであることの理由であると考えられる。 研究により、この石灰質の土壌は栄養的な観点から高レベルのトコフェロールの生成を促進することが分かっており、また、エステパ郡の水不足に起因する水ストレスが、同じ品種のオリーブから得られるものも含め、他の地域で生産されるオイルに比べて顕著な苦みをオイルにもたらしている。 このほか、大陸性気候の典型的特徴として、夏は周辺地域よりも温暖であるとともに、降雨量の少ないこともオリーブの熟成を促し、早期収穫の要因となっている。 エステパ郡ではかなりの割合のオリーブ畑でテーブルオリーブが生産されており(オリーブ生産量全体の約30 %がテーブルオリーブ業界向けである)、オリーブの収穫は伝統的に世界のどの地域よりも早く始まる。これは、第一に自然的要因により、土壌や気候条件が果実の熟成を早めるからであり、第二に、オリーブの収穫が連続して行われることによるもので、9月に始まるテーブルオリーブの収穫が、オリーブオイル生産に使用されるオリーブの収穫と重なるか、これに続いて行われるからであり、これらの慣行が独特の化学的特性と官能特性をもつオイルを作るのに役立っている。 |
8 | 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 | |
(1)商標権者の氏名又は名称 | - | |
(2)登録商標 | - | |
(3)指定商品又は指定役務 | - | |
(4)商標登録の登録番号 | - | |
(5)商標権の設定の登録の年月日 | - | |
(6)専用使用権者の氏名又は名称 | - | |
(7)商標権者等の承諾の年月日 | - |
お問合せ先
輸出・国際局 知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
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