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農林水産省

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沖縄県宜野湾市 株式会社アトムホーム・宮平CEOに聞く

再エネインタビュー
宮平CEOお話を伺った宮平CEO

沖縄県は、南西諸島の南半分に位置し、東西約1,000km・南北約400kmに及ぶ広大な海域に散在する160の島しょから構成されており、「亜熱帯海洋性気候」と称される自然的、地理的特性を有しています。

農業等の第1次産業の従事者率は4.4%ですが、耕種農家及び畜産農家の減少傾向と相まって耕地面積が減少傾向にあり、農地の有効活用が求められています。こうした中、荒廃農地の再生と畜産農家を結びつけたユニークな営農型太陽光発電に取り組む(株)アトムホームの宮平克哉代表取締役CEOにお話を伺いました。
営農型太陽光発電について、詳しくはこちらでご紹介しています
(聞き手:沖縄総合事務局農林水産部食料産業課)

荒廃農地の再生と山羊の飼育に着眼したきっかけ

当社は、太陽光発電設備の設計、販売等の事業を目的に平成22年に設立しました。数々の太陽光発電設備を販売する中で、設備周辺に雑草が繁茂して光を遮る問題が生じていました。そこで、設備を雑草の届かない高さに設置することで解決できるのではないか、また同時に、雑草を山羊に食べさせたらどうかと考えました。これは、私が子供の頃に飼っていた山羊が、繁茂する雑草に対し旺盛な食欲をみせていたことを覚えていたことから着想しており、どうにか事業化できないかと思うようになりました。

ちょうどその頃、農振地域でも営農型太陽光発電であれば太陽光発電を行うことが可能であることを知り、太陽光発電設備の普及、荒廃農地の再生、山羊の飼育の3つを結びつけられないかと発想を膨らませ、太陽光発電設備の下で牧草を栽培、それを山羊に食べさせて飼育、食用として出荷するという一連の取組を始めました。

営農型太陽光発電設備の取組状況

山羊の放牧山羊の放牧風景

営農型太陽光発電の取組、当社は発電設備の設置・管理を担い、当社の農業生産法人「アトムアグリ」が有休農地を農家から借用又は購入して、牧草(トランスバーラー)の栽培を行っています。

アトムアグリでは畜産農家から子山羊を購入し、太陽光発電設備の下の牧草地で飼育して約1年半で出荷します。山羊は、在来の小型(ザーネン種)から、より食用に適した大型の品種(ボア種)に替えています。なお、営農型太陽光発電に取り組む場合は、発電設備下の農地で栽培する牧草の生産が営農継続の条件となっており、牧草の生産量を事前に計画するため、牧草の栽培面積から自ずと山羊の飼育頭数が決まります。現在は40頭飼育していますが、更に飼養頭数を増やすには、農地の確保が必要です。

地域の観光と農業への貢献

営農型太陽光発電設備の管理風景営農型太陽光発電設備

沖縄県では平成23年頃から観光客が急増し、平成30年には県外からの入域観光客数が1千万人を超え、この間に外国人観光客も増加しています。観光客の方々にとって山羊肉は未だマイナーですが、目新しい食材として馴染んでもらうこと、また、ハラール食として販路の拡大により需要は拡大し得ると考えています。

太陽光発電設備と牧草栽培、山羊の飼育というこの一連の取組は沖縄では当社だけが取り組んでいると思います。この取組は、荒廃した農地を保有する農家、畜産農家それぞれにメリットがあり、また、将来は沖縄の観光業にも寄与出来るのではと期待しています。なお、当社が整備した営農型太陽光発電に対する周囲からの評判は上々です。

取組のさらなる拡大と6次産業化に向けて

当社が設置した営農型太陽光発電設備は2021年1月時点で17カ所あり、年間約300万kWhの電気を発電しています。今後はさらに12カ所稼動予定です。山羊の頭数も施設の拡大に伴い増やしていきます。

なお、アトムホームのこの取組については、現在、TV放送やチラシ等でPRしており、更なる取組として山羊肉の販路の拡大・促進のため、6次産業化事業を活用して加工施設、販売施設、レストランを整備することを計画しており、今後、行政機関とも調整を進めていきたいと考えています。

宮平CEO、インタビューのご協力
ありがとうございました。

お問合せ先

食料産業局バイオマス循環資源課再生可能エネルギー室

担当者:再生可能エネルギー地域普及班
代表:03-3502-8111(内線4340)
ダイヤルイン:03-6744-1507
FAX番号:03-3593-9185