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農林水産省

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令和3年度リスク管理検討会(第1回)議事概要

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日時

令和3年9月30日(木曜日)10時00分~12時25分

場所

Web会議

出席者

メンバー             阿部氏、瓜生氏、子安氏、島原氏、早川氏、室谷氏、森田氏、大森氏
農林水産省関係者  消費・安全局 食品安全政策課 古畑課長、漆山課長補佐、福永課長補佐、流石係長
                                            農産安全管理課 永川課長補佐
                                            畜水産安全管理課 岩田課長補佐、猪狩課長補佐

各議事の概要

1.議題と主な議論


議題1:リスク管理検討会の運営方法の見直し

資料3に基づいて、より透明性・公平性を確保するため、メンバーの選定方法や任期が明確となるように本検討会の運営に関する規定を改訂したことを農林水産省(漆山補佐)から報告。今回より議事概要に発言者を明示することをメンバーに案内した。

議題2:有害微生物のリスク管理の取組状況

資料4に基づいて、農林水産省が優先的にリスク管理を実施している、カンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、リステリア・モノサイトジェネス、A型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ノロウイルスの7種の細菌・ウイルスのリスク管理の取組状況を農林水産省(福永補佐)から報告。その後、メンバーから以下の意見、情報をいただき、農林水産省から回答をした。

(瓜生氏)リステリア食中毒が国内で発生していない理由をどう分析しているのか。日本人の感受性が異なるなどの知見はあるのか。
(福永補佐)自治体の検査等で食品から検出されている例はあるが、食中毒の場合は原因が不明な場合もあり、感受性などを含むヒトの知見を農林水産省が追うのは困難。国内での発生がないことを説明できるデータがない状況。

(森田氏)カンピロバクターについて、2020年から生産関係者等と意見交換を行っているとのことだが、農林水産省のウェブサイトには情報が掲載されていない。どのような規模・内容で行っているのか。
(福永補佐)鶏肉のインテグレーター(生産から加工・販売まで行う事業者)の方々を対象に幅広く行っている。行政と事業者の一対一で意見交換を行っていることもあり、内容の公表はしていない。

(森田氏)9割の農場で鶏肉の衛生対策を行っているとのことだが、アンケートだけでは実施状況の正確な把握は難しいのではないか。
(福永補佐)アンケートはあくまでも記入者の主観で回答していただいた。国内での豚熱の発生等を踏まえ、昨年、全畜種について「飼養衛生管理基準」が改正された。改正後はアンケートを実施していないが、(アンケートに加えて)今般の改正による衛生対策の向上がカンピロバクターの保有率等への影響があるかを確認できればと思う。

(森田氏)マスメディアで鶏肉の生食について、新鮮なら食べてもよいなどの間違った情報が発信されている例もあり、今後の取組として事業者と消費者の双方を対象としたリスクコミュニケーションが必要。
(子安氏)鶏肉の生食については、日本の食文化として継承していくことも大事だが、マスメディアによる「新鮮なら生でも大丈夫」といった誤情報は看過できない。
(福永補佐)情報発信の担当者とも連携して取り組んでいく。自治体の規格基準によって生食できる鶏肉があるが、これらは食鳥処理の段階から配慮し、カンピロバクター陰性であることを確認したものである。加熱用として流通しているものを生食するのは危険である。
(漆山補佐)マスメディアだけでなくSNSなどの情報も含めて、誤った情報の流布に関しては行政として科学的に正しい情報の発信に取り組む。
(森田氏)引き続き正しい情報の発信をお願いしたい。SNS等で間違った情報が拡散してしまうこともあるので、行政による正しい情報発信の積み重ねが大事である。

(室谷氏)HACCPの導入により食品事業者の衛生意識が高まっていることもあり、「野菜の衛生管理指針」等の活用の機会が増えていると生産現場から聞いている。有意義な指針の策定に感謝する。一方、指針で推奨している内容の具体性に項目によってばらつきがあるので、今後の改訂では消毒方法など具体的な手順に関する内容の充実に期待する。
(永川補佐)指針において、例えば家畜ふん堆肥の十分な発酵に関する内容が具体化されている一方、消毒に関しては、家畜ふん堆肥ほどの記載とはなっておらず、内容にばらつきがあることについては承知。引き続き情報収集を進め、知見が得られれば今後の改訂の際に反映するようしたい。

(室谷氏)畜産現場から、生産衛生管理と家畜伝染病対策は重複する部分も多いので、取組内容を一元化してほしいとの声がある。
(福永補佐)家畜衛生の関係課と協力し、と畜検査・食鳥検査結果データを活用した農場の衛生管理改善のスキームを作る予定としている(参考資料5参照)。

議題3:優先的にリスク管理を行う有害微生物についてのアンケートの実施及び結果

資料5に基づいて、農林水産省が、「優先的にリスク管理を行うべき有害微生物のリスト」の更新にあたって本年度実施したアンケートの結果に関して、有害微生物ごとの関係者の関心度や主な意見・情報の内容を農林水産省(流石係長)から報告した。
アンケート結果について、メンバーから追加の意見・情報はなかった。

議題4:「農林水産省が優先的にリスク管理を行うべき有害微生物のリスト」の更新

優先的にリスク管理を行うべき有害微生物の候補のうち、現行の優先リストに掲載している有害微生物について、資料6に基づいて、食品安全の観点、議題3で報告したアンケートに基づく関係者の関心度、国内外のリスク管理、リスク評価の動向等に基づいて、農林水産省が優先度を検討した結果を農林水産省(福永補佐)から報告。
農林水産省から、現行の優先リストに掲載しているカンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、リステリア・モノサイトジェネス、A型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ノロウイルスの7種の細菌・ウイルスについては、引き続き優先リストに維持することを提案。参加メンバー全員から、この提案を支持する旨のコメントをいただいた。加えて、メンバーより以下の意見、情報をいただき、農林水産省から回答した。

(室谷氏)コロナ禍で、飲食事業者によるテイクアウト用弁当の増加など、食品の消費形態や消費行動も変わってきているが、優先度の検討において考慮するのか。
(子安氏)コロナ禍におけるテイクアウト需要や弁当の常温販売業者の存在もあり、そのような観点も今後のリスク管理の優先度の検討材料に入れてもよいのでは。
(福永補佐)優先度の検討では食中毒の患者数を指標にしているので、消費の変化が直接優先度の検討に影響を与えることはない。ただし、コロナ禍において食中毒の患者数は減っており、要因として飲食店が営業されなかったことも要因と考えられており、手洗い等衛生管理の徹底により特にノロウイルスの患者数が減っている。
(漆山補佐)コロナ禍による影響は、長期的に傾向をみて分析する必要がある。今後、影響が明らかとなれば、随時、リスク管理に反映させたい。

(森田氏)「みどりの食料システム戦略」で化学肥料・化学農薬の低減が謳われており、家畜ふん堆肥の利用が増えれば、腸管出血性大腸菌の汚染リスクも増えていくと考えられる。今後の実態調査において特に有機農場を対象とした調査を行うことを考えているのか。
(永川補佐)先ずは引き続き国内の農場全体の微生物実態を把握することが重要。「野菜の衛生管理指針」において、きちんと完熟、殺菌した堆肥の使用を推進しており、こうした取組を徹底していくことが重要。
(漆山補佐)来年度以降の実態調査の中期計画の調査対象については、次回以降の検討会で議論することとしたい。
(室谷氏)生産者及び実需者には家畜ふん堆肥使用に対する安全性への懸念は根強くある。不安を払拭するためにも、完熟堆肥の使用実態や汚染状況に関する客観的なデータを提供できるようにしていただきたい。

(瓜生氏)リスク管理検討会では、優先リストに掲載するか否かのみを議論するのか。当面実施すべき実施事項など、リスク管理措置の細部についても議論するのか。
(漆山補佐)今回の検討会では、優先リストに掲載すべき危害要因の種類が妥当かどうかについてご意見をいただきたい。リスク管理措置の具体的な進め方は、別途、議題ごとに本検討会でご意見をいただきたい。

(阿部氏)衛生対策に取り組む食品は、生食前提のもののみにするのか、喫食前に加熱するものも含むのか明確にした方がよい。例えば、鶏卵の生食を継続していくなら、そういう規格を作って管理されたものを売るべき。一方、加熱用の食品であれば、必ずしも生産段階まで遡らなくてよいのではないか。
(漆山補佐)農林水産省として、生食を前提としたリスク管理をするか、加熱を前提としたリスク管理をするかは、食品の種類ごとに考え方を整理し、次回以降のリスク管理検討会で提示させていただきたい。

(阿部氏)食品安全に関する調査データが分散するのは望ましくない。食品安全委員会、厚生労働省と連携してデータを収集していくべき。その上で、農林水産省は農場や養殖場の管理や食育に特化していくべきでは。
(漆山補佐)関係府省で連携し、データを共有し、お互いにリスク管理、リスク評価での活用を進めている他、研究内容も重複しないようにしている。引き続き関係府省で情報交換していく。

(大森氏)生産現場の視点で言えば、食中毒対策について生産現場だけでコントロールするというものではない。また、生産現場で取り組むには、サステナビリティやアニマルウェルフェア、SDGsなど消費者が関心をもつ内容とセットで進めるなど、生産現場にとってメリットが感じられる提示が必要。
(漆山補佐)微生物対策にしろ、化学物質対策にしろ、安全性向上の観点だけでは生産現場への普及が難しいのはご指摘のとおり。事業者と消費者の双方がメリットを感じられるように対策を進めていきたい。

(早川氏)海外において冷凍ベリーによるA型肝炎ウイルスの集団感染が発生しているということで関心がある。輸入食品であれば厚生労働省の案件だが、農産物の生産管理という点は農林水産省による取組も重要。調査や対策にエアポケットが生じないように、厚生労働省と農林水産省で協力して進めてほしい。

(島原氏)スーパーマーケットでもHACCPの義務化が進行しており、食中毒等の事故も減ってきている。

その他、農林水産省から以下に関して情報提供及び資料提供を実施した。
   栽培から出荷までの野菜の衛生管理指針(第2版)の公表
   飼養衛生管理システムの構築
   J-FSANの御案内
   みどりの食料システム戦略

2.結論

「農林水産省が優先的にリスク管理を行うべき有害微生物のリスト」の更新について、メンバーと農林水産省で情報・意見の交換を行い、カンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、リステリア・モノサイトジェネス、A型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ノロウイルスの7種の細菌・ウイルスを優先リストに掲載することに関して、特段の異論はないことを確認した。

3.今後の予定

アンケートにおいて新たに農林水産省が優先的にリスク管理を行うべきと意見や情報をいただいた危害要因を優先リストに掲載すべきかどうかについて、農林水産省において検討表を作成した上で、次回の検討会で優先リストの更新案について意見、情報の交換を行う。また、今回の検討会でいただいた意見、情報も考慮し、来年度以降の実態調査の中期計画の案を作成し、意見、情報の交換を行う。次回の検討会は、メンバーの予定を伺った上で年内に開催予定。

お問合せ先

消費・安全局食品安全政策課

担当者:リスク管理企画班
代表:03-3502-8111(内線4453)
ダイヤルイン:03-6744-2135

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