2 栄養バランスに優れた「日本型食生活」の実践の推進
「日本型食生活」とは、ごはん(主食)を中心に、魚、肉、牛乳・乳製品、野菜、海藻、豆類、果物、お茶等、多様な副食(主菜・副菜)等を組み合わせた、栄養バランスに優れた食生活をいいます。日本の気候風土に適した多様性のある食生活として、生活する地域や日本各地で生産される豊かな食材を用いており、旬の食材を利用して季節感を取り入れることや、地域の気候風土に合った郷土料理を活用すること、ごはんを中心に洋風や中華風等、多彩な主菜を組み合わせることにより、幅広く食事を楽しむ要素を有しています。また、栄養バランスに優れているといったメリットがあります。
近年、ライフスタイルが多様化しており、家庭での調理のみを前提とせずに、ごはんと組み合わせる主菜、副菜等に、惣菜、冷凍食品、レトルト食品、合わせ調味料等を活用することでも、「日本型食生活」を実践することが可能となりました。
農林水産省では、こうした「日本型食生活」の実践等を促進するため、セミナーの開催や食生活相談等地域の実情に応じた食育活動に対する支援を行っています。また、「日本型食生活」の中心となるごはんについては、農林水産省ウェブマガジン「aff(あふ)」や特設ウェブサイトにおいて、米に含まれる炭水化物は生きていくためのエネルギー源となりその分解物であるブドウ糖は脳にとっても大切なエネルギー源であることや、米に含まれるたんぱく質は日本人にとって重要なたんぱく源の役割を果たしている旨等の紹介、各種SNSを活用した「やっぱりごはんでしょ!」運動や農林水産省の職員がYouTuberとして情報発信する「BUZZ MAFF」における動画の投稿等、米や米を原料とする米粉の消費を喚起する取組を実施しました。さらに、米の機能性等の「米と健康」に着目した会議が令和5(2023)年12月に開催され、「米と健康」についての最新の知見を有識者が発表するとともに、日頃の取組事例等が紹介されました。そのほか、牛乳乳製品は、栄養豊富でカルシウムの供給源等として重要で、国民の健康的な食生活を支える食品の1つとなっており、特に子供の発育期においては、発育に必要な栄養を摂取する上で欠かせない食品となっています。農林水産省では一般社団法人Jミルクとともに、令和4(2022)年6月に「牛乳でスマイルプロジェクト」を立ち上げ、牛乳乳製品が国民の健康的な食生活を支えていること等について情報発信を行っています。また、水産物は、脳や神経等の発達・機能維持に重要な役割があるDHAや、9種類の必須アミノ酸をバランスよく含む魚肉たんぱく質など、優れた栄養特性と機能性を持つ食品であり、様々な魚介類や海藻類をバランスよく摂取することにより、健康の維持・増進が期待されています。他方で、我が国においては、水産物の消費量は長期的に減少傾向になっていることから、水産庁では、水産物の消費機運を高めるため、令和4(2022)年10月から、毎月3~7日を「さかなの日」と制定し、令和6(2024)年3月末時点で800を超える賛同企業等と連携して、「さかなの日」公式ウェブサイトや各種のイベント、SNS、小学校での出前講座などにおいて、魚や魚食への関心が高まる情報発信等を積極的に行っています。

米の消費拡大情報サイト
「やっぱりごはんでしょ!」(農林水産省)
URL:https://www.maff.go.jp/j/
syouan/keikaku/soukatu/gohan.html
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