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農林水産省

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第1節 ボランティア活動等における取組


食生活が多様化する中で、地域の郷土料理や伝統料理等の食文化を大切にし、次の世代への継承を図るには、地域の食生活改善推進員等、国民の生活に密着した活動を行っている食育ボランティアの役割が重要です。

食生活改善推進員は、郷土料理や食文化の継承を目的とした「郷土・伝統料理教室」等を実施しており、郷土料理・伝統料理を作る体験学習が各地で行われています。

また、地域に伝わる郷土料理を知ってもらおうと作成した「日本の味 郷土料理めぐり」を活用し、郷土料理の伝承に努めました。

さらに、一般財団法人日本食生活協会では、日本の食に対する興味や関心を高め、郷土料理の更なる活性化に寄与することを目的として、平成28(2016)年度に「郷土料理スペシャリスト」の認定制度を開設し、「郷土料理スペシャリスト」として認定された人々が活動しています。

事例:食生活改善推進員による食文化継承の取組

一般財団法人日本食生活協会

石川県食生活改善推進協議会

「健恋(けんこ)う会」節目の行事に学ぶ会

白山(はくさん)市食生活改善推進協議会では、伝統の食文化や昔の生活の知恵や古き良きものに触れながら健康づくりに取り組むことを目的とし、「健恋う会」を実施しています。「健恋う会」とは、市民の主体的な健康を恋う想いも込めており、あわせて食文化の継承も行うため、「五節句」にちなんだ行事を実施しています。令和5(2023)年度は重陽(ちょうよう)の節句を実施しました。重陽の由来等を伝え、「栗ごはん」、「小あじの甘露煮」、「金時草(きんじそう)の酢の物」、「なめことみつ葉の吸い物」、「くるみ寒天」の御膳でおもてなしをしました。この時期は、田畑の収穫時期と重なるため、収穫祭と合わせて、栗ごはんを炊いてお祝いしたことから、「栗の節句」とも呼ばれています。

今後も自然や伝統文化に触れ、ゆっくり、ゆったりすることも心と身体の健康づくりにつながることを、次世代に伝えていきます。

重陽のご膳

重陽のご膳

会食の様子

会食の様子

沖縄県食生活改善推進員連絡協議会

「取り戻そう健康長寿おきなわ! ~食文化の継承と共に~」

沖縄県食生活改善推進員連絡協議会では、栄養・食生活を中心とした健康づくりの普及啓発として、調理実習や講話等を行っています。その中で食文化の継承も行っており、特に子供や若年層等の次世代に対しての活動に力を入れ、「ドゥルワカシー」、「イナムドゥチ」等の郷土料理を普及しています。「ドゥルワカシー」は豚肉、しいたけ、かまぼこを刻み、これらの素材すべてを一緒に田芋(たいも)の形が崩れるまで煮込む料理で、複雑なコクのある味わいが特徴です。芋は繁栄を意味し、昔からお祝い料理に欠かせません。「イナムドゥチ」は魚のすり身に卵を入れたカステラかまぼこや豚肉等が入ったみそ汁で、お祝い料理として作られます。イナは猪(いのしし)、ムドゥチはもどき、という意味で、昔は猪肉が使われていましたが、次第に豚肉が使われるようになりました。

沖縄県では、方言で食べ物のことを「クスイムン」、「ヌチグスイ」と言います。これは、「命の薬」という意味で食事は病気を治すものという考えが根付いています。今後も、地域に伝わる食文化を継承するとともに、健康長寿を目指して活動していきます。

沖縄の郷土料理

沖縄の郷土料理

講習会の様子

講習会の様子



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お問合せ先

消費・安全局
消費者行政・食育課

担当者:食育計画班
代表:03-3502-8111(内線4551)
ダイヤルイン:03-3502-1320

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