Topic 我が国の食料安全保障と食育の推進
我が国の食料安全保障をめぐる状況と食育の推進について紹介しています。

食育の環
- 私たちの食べ物は、生産、加工、流通と多くの方々の手によって支えられています。 自然の中で育った食べ物は、収穫され、加工され、食料品店やスーパーマーケットなどの店頭に並びます。 そして、私たちは、店頭にたくさん並んでいる食べ物の中から、選び、調理して、食べています。
- 自然の中で育まれた食べ物は、私たちのからだのなかまで、生きる力にまでつながっています。 そしてそれは次の世代へもつながっています。
- 食育の推進は、食生活が自然の恩恵の上に成り立ち、食に関する人々の様々な行動に支えられていることへの感謝の念や理解を深めることにつながります。
- 多くの皆さんに食料・農林水産業・ 農山漁村の持つ役割や食料自給率向上の意義を理解する機会を持ち、自らの課題として将来を考えそれぞれが主体的に支え合っていくことが重要です。
( 事例 )小学校における食農教育の取組
福島県 喜多方市(きたかたし)

稲刈り体験
- 福島県喜多方市では、全国で初めて、教科として農業科の授業を開始しています。
- 喜多方市立加納小学校の3年生以上の学年では、総合的な学習の授業で農業科授業を実施しており、児童は農業支援員の指導の下、稲作やジャガイモの栽培等を学んでいます。
- 自らの手で苗の植付けから除草、収穫、販売までの一連の過程を経験することで、栽培することの難しさや楽しさを学ぶとともに、食の大切さを実感しています。
- 我が国の2021年度の食料自給率は、カロリーベースで38%、生産額ベースで63%であり、食料、飼料等の多くを海外からの輸入に頼っています。我が国の農林水産業・農山漁村をめぐる状況として、農業者等の一層の高齢化・減少や農地等の生産基盤の脆弱化により食料自給力も長期的に低下しています。
資料:農林水産省「食料需給表」
- また、世界の食料需給は、人口の増加や経済発展等に伴う需要増加等が進む一方、気候変動や、家畜の伝染性疾病・植物病害虫の発生等が食料生産に影響を及ぼす可能性があり、中長期的にはひっ迫が懸念されます。
- 食料安全保障は国民一人一人に関わる問題であり、その強化には、食料・農林水産業・農山漁村への国民の理解や、国産農林水産物の積極的な選択を促す消費面の取組が重要です。
- 我が国の未来を担う子供への食育の推進も重要です。第4次食育推進基本計画において、「学校給食における地場産物・国産食材を使用する割合」を維持・向上させることを目標として定めており、学校や地域において取組が積極的に進められています。
(コラム) 牛乳乳製品・酪農に関する国内の生産基盤を支える取組

「牛乳でスマイルプロジェクト」
ロゴマーク
- 牛乳を食事に取り入れることは国内の生産基盤を支えることにもつながります。 農林水産省では一般社団法人Jミルクとともに、2022年6月に「牛乳でスマイルプロジェクト」を立ち上げ、牛乳乳製品や酪農に関連する情報発信や、参画企業・団体同士の交流会等も開催されています。
- 一般社団法人Jミルクでは、学校給食が実施されない土曜日や日曜日に子供たちがカルシウム不足となりがちであることに着目し、「給食のない日」にも家庭で牛乳を飲むことの重要性を伝える「土日ミルク」の取組を学校、地域等の食育活動とも連携して実施しています。
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消費・安全局 消費者行政・食育課 食育計画班
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