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農林水産省

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更新日:平成30年11月2日

アクリルアミドに関する調査研究

農林水産省の取組み 

黒糖の安全性をさらに向上するための研究

  • 実施期間:平成30~34年度
  • 研究機関:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(高度解析センター、九州沖縄農業研究センター)、沖縄県農業研究センター、鹿児島県農業開発総合センター、鹿児島県大隅加工技術研究センター
  • 目的:黒糖及び黒糖の二次加工品に含まれるアクリルアミド濃度を抑制し、安全性をさらに向上するため、さとうきびの生産条件と蔗汁中のアクリルアミド前駆体濃度との関係を把握、蔗汁中のアクリルアミド前駆体濃度と黒糖中のアクリルアミド濃度糖との関係の解明を行う。

加圧調理がアクリルアミド生成に及ぼす影響の検証

  • 実施期間:平成28年度
  • 研究機関:低減調理コンソーシアム(構成機関:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構  高度解析センター、香川栄養学園  女子栄養大学短期大学部、東京家政学院大学)
  • 概要:炊飯米(白米、玄米、炊き込みご飯)と野菜調理品(ごぼう水煮、れんこん水煮、じゃがいも水煮、固形ルウ投入前のカレー具材煮込み)について、通常調理と加圧調理でアクリルアミド生成量の違いを検証。アクリルアミド低減のために加圧調理を避ける必要はないことを明らかにした。
  • この研究の成果報告書は、レギュラトリーサイエンスに属する研究で終了した試験研究課題のウェブページに掲載されています。

アクリルアミド濃度の目安となる指標等の開発(アクリルアミド濃度の目安となる指標の開発)

  • 実施期間:平成27~29年度
  • 研究機関:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(高度解析センター、食品研究部門)
  • 概要:これまでの調査からアクリルアミドの含有が認められ、日本特有の食品である米菓と黒糖を対象に、食品製造の現場で活用できるアクリルアミド濃度の目安となる指標を開発。米菓について、AA濃度の目安として活用できる仕上がりの外観や分光データ等の指標を得た。黒糖について、AA濃度の目安として活用できる指標を得ることは困難であることを明らかにした。
  • この研究の成果報告書は、レギュラトリーサイエンスに属する研究で終了した試験研究課題のウェブページに掲載されています。

アクリルアミド濃度の目安となる指標等の開発(穀類中の遊離アスパラギンの分析法プロトコルの開発)

  • 実施期間:平成27~29年度
  • 研究機関:一般財団法人  日本食品分析センター
  • 概要:HPLC-UV、LC-MS/MSを用いた穀類(小麦粉、うるち米粉、そば粉、ライ麦粉、大麦粉、とうもろこし粉、オーツ麦粉)中の遊離アスパラギンの分析法プロトコルを開発した(定量限界:20 mg/kg以下)。単一試験室及び複数試験室における妥当性確認を行い、コーデックス委員会が定める分析法の性能規準を満たすことを確認した。
  • この研究の成果報告書は、レギュラトリーサイエンス研究委託事業で終了した試験研究課題のウェブページに掲載されています。

高温加熱により生成する有害化学物質を低減した調理法の評価・検証

  • 実施期間:平成25~26年度
  • 研究機関:低減調理コンソーシアム(構成機関:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構  食品総合研究所、香川栄養学園  女子栄養大学短期大学部、東京家政学院大学)
  • 概要:炒め野菜を中心としたモデル調理を行い、アクリルアミド濃度を低減できる調理方法を検討し、消費者への情報提供・助言の根拠となる基礎データを収集した。また、これらのデータに基づき、消費者向け助言を提案した。
  • この研究の成果報告書は、レギュラトリーサイエンス新技術開発事業で終了した試験研究課題のウェブページに掲載されています。

米菓等のアクリルアミド低減技術の開発

  • 実施期間:平成22~23年度
  • 研究機関:新潟県農業総合研究所食品研究センター、岩塚製菓株式会社
  • 概要:米菓中のアクリルアミドについて、各製造工程、原料、加熱条件等がアクリルアミド生成に与える影響を把握し、実用可能な低減技術の検討を行った。 
  • この研究の成果報告書は、レギュラトリーサイエンス新技術開発事業で終了した試験研究課題のウェブページに掲載されています。

食品中のアクリルアミドを簡易・迅速に測定できる分析技術の開発

  • 実施期間:平成21~23年度
  • 研究機関:中部大学
    (共同研究機関:カルビー株式会社、株式会社森永生科学研究所)
  • 概要:従来の方法よりも、食品中のアクリルアミドをより簡易・迅速に測定でき、目的や活用する場面に応じた精度、コスト等を達成可能な分析法(誘導体化HPLC/UV法、食品の着色度・蛍光度による測定法、免疫測定法)を開発した。なお、この研究成果を活用して、免疫測定法の1つであるELISA法を用いた分析キットが実用化されている。
  • この研究成果の詳細は、研究実績報告書(PDF:1,602KB)をご覧下さい。

加熱食品中のアクリルアミド生成に影響する要因の解明及び実用可能な低減技術の開発

  • 実施期間:平成21~23年度
  • 研究機関:独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構(食品総合研究所、野菜茶業試験場)
    (共同研究機関:財団法人日本食品分析センター、女子栄養大学)
  • 概要:麦茶、ほうじ茶、家庭調理食品について、アクリルアミドの生成要因の解明と低減法の開発・提案等を行った。(このうち、炊飯米中のアクリルアミド生成に関する成果は、日本食品科学工学会誌. 2011, 58, 525-530〔外部リンク〕に、麦茶中のアクリルアミドに関する成果は、Food Additives & Contaminants: Part A 〔外部リンク〕 2014, Volume 31, 995-1000に掲載。)
  • この研究成果の詳細は、研究実績報告書(PDF:1,464KB)をご覧下さい。

エチレンを用いた加工用馬鈴しょの萌芽抑制による高品質貯蔵技術の開発

  • 実施期間:平成21~24年
  • 研究機関:酪農学園大学
    (共同研究機関:北海道立十勝農業試験場、北海道立中央農業試験場、独立行政法人農業食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター、三菱電機冷熱プラント株式会社、カルビーポテト株式会社)

日本におけるアクリルアミドの経口摂取量評価に関する調査研究

  • 実施期間:平成18~20年度
  • 研究機関:独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
    (共同研究機関:財団法人日本食品分析センター、女子栄養大学)
  • 概要:食品中のアクリルアミドのリスク管理のために、食品群ごとのアクリルアミド含量を調べ、それに家庭食、給食、中食、外食という食事形態別試料中の含有量データを加味することにより、加熱調理の過程でアミノ酸と糖の反応により生成する量を考慮に入れたアクリルアミド経口摂取量の推定を行った。

食品の安全性及び機能性に関する総合研究

  • 実施期間:平成15年度~平成17年度
  • 本プロジェクトにおけるアクリルアミドに関する各研究テーマの概要は以下のとおりです。詳細は、研究成果情報データベース〔外部リンク〕をご覧いただくか、各研究機関にお問い合わせ下さい。
研究テーマ 研究成果の概要 研究機関
食品中のアクリルアミド分析法の開発 食品試料から再現性良くアクリルアミドの分析値を得ることができる分析法を開発した。茶試料の分析前処理を検討するとともに、ポリフェノール類の吸着に用いられるポリビニルピロリドンからアクリルアミド分析の妨害物質が溶出することが明らかとなった。 独立行政法人食品総合研究所(現(独)農業・食品産業技術総合研究機構)
バレイショ加工時のアクリルアミド生成に関わる要因解明と低生成型品種・系統の選定 原料生イモ中の還元糖含量がポテトチップスへの加工後のアクリルアミド量と高い相関を示すことを証明し、還元糖量を上昇させる8℃未満の貯蔵を避けるべきことを示した。長期貯蔵では、品種・系統によってはリコンディショニング(18℃、2週間貯蔵)を行うことにより、アクリルアミドを低減できるという結果が得られ、さらに今後の育種における利用に向けアクリルアミド低生成型品種・系統の生成がなされた。 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構(現(独)農業・食品産業技術総合研究機構)
アクリルアミド生成を抑制するバレイショ加工法の開発 ポテトチップス製造時の水洗液の水温を高くし、pHを低下させることにより、アクリルアミド生成を低減できた。また、真空フライヤーを用いた減圧低温加熱でアクリルアミド生成を抑制できることが示された。 北海道立食品加工研究センター
サツマイモの加熱処理におけるアクリルアミド生成の低減 貯蔵28日間の期間中、サツマイモ(品種:コガネセンガン)塊根の加熱後のアクリルアミド含量に有意な変動はなかった。15品種・系統について調べたところ、197℃加熱後のアクリルアミド量は146~2489μg/kgであり、品種・系統で大きく異なることが示された。加熱後のアクリルアミド量と生イモ中の遊離アスパラギンとの間に強い正の相関が見られた。 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構(現(独)農業・食品産業技術総合研究機構)
茶及びその浸出液中におけるアクリルアミド含有量の把握と低減化技術の開発 茶の中ではほうじ茶のアクリルアミド濃度が高く、焙じ温度180℃付近でアクリルアミドの生成が最も多かった。ほうじ茶に含まれるアクリルアミド量を決定する因子として生葉のアスパラギン含量が支配的であることがわかり、焙煎条件がわかればアスパラギン含量とフルクトース含量からアクリルアミド生成量を推定できることが判明した。 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構(現(独)農業・食品産業技術総合研究機構)

低コストで質の良い加工・業務用農産物の安定供給技術の研究

  • 課題名:周年供給のための良質加工用バレイショ品種の早期普及と長期貯蔵方法の開発
  • 実施期間:平成18~22年度
  • 研究機関:独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター(共同研究機関:試験場、鹿児島県農業開発総合研究センター、カルビーポテト(株)
  • 概要:北海道ではチップカラー(ポテトチップスの色)及び貯蔵性やチップ加工適性が高い品種の開発並びに貯蔵中の品質劣化や還元糖増加を抑制する貯蔵法の開発により、4月末までの原料供給体制を確立し、九州では、5~6月の原料供給に向けた適品種の選定と栽培法の改善、高温下での出芽や青枯病に強い暖地初のチップ加工適性品種を開発する。

安全で信頼性、機能性が高い食品・農産物供給のための評価・管理技術の開発

  • 課題名:アクリルアミドを低減化した茶製造技術の開発と低生成型原料茶葉の選定
  • 実施期間:平成18年~19年度
  • 研究機関:独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構  野菜茶業研究所
  • 概要:アクリルアミド低生成型原料茶葉を選定し、アクリルアミドを低減化しつつ茶の風味を保つ製造技術を開発する。
  • この研究成果は、Journal of Agricultural and Food Chemistry. 〔外部リンク〕2008, 56, 2154-2159に掲載されています。

厚生労働省の取組み(厚生労働科学研究)

食品中成分から生成されるアクリルアミドのリスク管理対策に関する研究

  • 実施機関:平成21~23年度
  • 主任研究者:今井俊夫(国立がんセンター研究所実験動物管理室)

食品中の遺伝毒性を有する有害物質のリスク管理に資する総合研究

  • 実施期間:平成18~20年度
  • 主任研究者:今井俊夫(国立がんセンター研究所実験動物管理室)
  • 分担研究者:林秀雄(国立医薬品食品衛生研究所薬理部)、本間正充(国立医薬品食品衛生研究所変異遺伝部)、渋谷淳(東京農工大学大学院共生科学技術研究院)

アクリルアミドの生成抑制及び毒性抑制に関する研究

  • 実施期間:平成15~17年度
  • 主任研究者:今井俊夫(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 分担研究者:古賀秀徳(日本スナック・シリアルフーズ協会)、広瀬雅雄(国立医薬品食品衛生研究所)、大野泰雄(国立医薬品食品衛生研究所)、本間正充(国立医薬品食品衛生研究所)

加工食品中のアクリルアミドの測定・分析及びリスク評価等に関する研究

  • 実施期間:平成14年度
  • 主任研究者:米谷民雄(国立医薬品食品衛生研究所食品部)
  • 分担研究者:井上達(国立医薬品食品衛生研究所)、広瀬雅雄(国立医薬品食品衛生研究所)、菅野純(国立医薬品食品衛生研究所)、林眞(国立医薬品食品衛生研究所)、奥田晴宏(国立医薬品食品衛生研究所)

厚生労働科学研究の概要、詳細は、厚生労働科学研究成果データベース〔外部リンク〕で「アクリルアミド」を検索し、ご確認ください。