終了した試験研究課題(薬剤耐性に関する研究)
薬剤耐性菌の全国調査に関するプロトコールの開発
- 研究期間
平成22年度~平成24年度 - 研究概要
家畜に抗菌剤を多用することで出現した薬剤耐性菌が人に伝播し、細菌感染症の治療を困難にすることが懸念されています。また、薬剤耐性菌について、コーデックス委員会でもリスクアナリシスのガイドライン策定作業が開始されました。食品安全委員会から、リスク管理機関に対して、抗菌性物質の使用と薬剤耐性率の増加の因果関係を解明するため、実効性のあるモニタリングシステムの構築が求められています。
そのため、過去10年間にわたる国内畜産農家での薬剤耐性菌モニタリング結果を統計解析し、抗菌性物質の使用と薬剤耐性率との因果関係を解析するとともに、海外の薬剤耐性菌モニタリングプロトコールを収集して比較を行い、実効性あるモニタリングシステムを構築するための研究を実施しました。 - 研究成果の概要(PDF:63KB)
- 研究成果報告書(PDF:468KB)
動物用抗菌剤の使用によるリスクを低減するための研究
- 研究期間
平成29年度~令和3年度 - 研究概要
(小課題:薬剤耐性菌の発生・伝播機序および危害要因の特定)
平成28年4月に公表された薬剤耐性対策行動計画では、畜産分野においても家畜由来の薬剤耐性菌の出現リスクを減らすために、家畜生産現場での抗菌薬使用の低減を推進していくこととされました。
そのため、さまざまな養豚農場における抗菌薬等の使用実態や衛生管理実態を調査し、抗菌薬や薬剤耐性菌による汚染実態を明らかにしました。また、動物用医薬品の使用実績や衛生管理手法が、薬剤耐性菌の発生や豚の生産性に及ぼす影響を分析・評価しました。
(小課題:抗菌剤の使用中止による耐性率の変化の解明)
平成28年4月に公表された薬剤耐性対策行動計画では、畜産分野においても家畜由来の薬剤耐性菌の出現リスクを減らすために、家畜生産現場での抗菌薬使用の低減を推進していくこととされました。しかしながら、抗菌薬の使用を必要量以下に低減した場合、下痢や肺炎などの発生が増加し、生産性が大きく低下する恐れがあります。
そのため、大腸菌等を指標菌とし、養豚場や養鶏場における抗菌剤の使用中止における抗菌剤の使用中止が薬剤耐性率の変化へ及ぼす影響を明らかにしました。
お問合せ先
消費・安全局食品安全政策課食品安全科学室
代表:03-3502-8111(内線4451)
ダイヤルイン:03-3502-5722