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農林水産省

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営農類型別経営統計(個別経営)の概要

調査の目的

農業経営統計調査の営農類型別経営統計(個別経営)は、農業生産物を販売することを目的とした農業経営体(個別経営)の農業経営収支等の実態を明らかにし、農政の資料を整備することを目的としている。

調査の沿革

農家経済の動向を明らかにする調査としては、農家経済調査として、大正2年に農商務省の委託により帝国農会が実施したのが最初であるが、その後、一時中断し、本格的に実施したのは大正10年からである。当時は、主として小作制度改善の資料を得ることを目的とし調査農家数も小規模なものであった。
戦後、農家経済調査は農林水産省の統計情報組織に移され、調査農家数を大幅に増加するとともに、調査農家の選定には層化二段抽出法を用いるなど、調査体系をほぼ現行調査に近い形に整備した。
その後、農業基本法の制定施行(昭和36年)に伴い、調査内容の整備・改善を図るなど、その時々の農政の展開方向に即応し統計内容の充実を図りつつ、平成6年度まで実施し、平成7年から平成15年までを、農家経済調査と農畜産物繭生産費調査を統合した農業経営統計調査(農業経営動向統計)として実施した。
平成16年には、平成12年3月24日に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」に沿って、地域の営農類型に着目した農業経営のきめ細かい把握を行うことが最重点課題となったことから、営農類型別経営統計を主な柱とした調査体系の整備を図ったところである。

調査の根拠法令

調査は、統計法(平成19年法律第53号)第9条第1項に基づく総務大臣の承認を受けて実施した基幹統計調査である。

調査の体系

調査体系

調査の対象

本調査は、2010年世界農林業センサスの農業経営体のうち、世帯により農業経営を行い、農作業の受託事業のみを行う農業経営体を除く経営体であって、かつ、農産物の販売を目的とする経営体を対象とした。
調査対象経営体の営農類型区分及び分類基準については、以下のとおりである。

調査の対象

なお、この調査の対象となる経営体を代表する者は調査票に掲げる事項について報告することが統計法第13条(報告義務)で義務付けられている。(農業経営統計調査規則第8条参照)[外部リンク]

抽出(選定)方法

  1. 農業経営体リストの作成
    2010年世界農林業センサス結果で調査対象に該当した農業経営体を「営農類型(その他経営を含む。)の種類及び分類基準」に即し、各営農類型の分類基準に該当する経営体ごとに集め、さらに、営農類型別・都道府県別、営農類型規模別(「営農類型別経営統計(個別経営)の作付・飼養規模区分」を参照)に細分したリストを作成した。

      

    営農類型別経営統計(個別経営)の作付・飼養規模区分
    作付・飼養規模区分

      

  2. 標本数
    営農類型別に1農業経営体当たり農業粗収益について目標精度を設定し、必要な標本数を算出した。
    なお、目標精度を設定しない露地花き作経営、施設花き作経営、採卵養鶏経営及びブロイラー養鶏経営についてはそれぞれ50経営体を目標標本数とした。
    営農類型ごとの目標精度及び標本数は次のとおりである。

    標本数

      

  3. 標本の配分
    標本の配分は、営農類型別、規模階層別に最適配分を行い、配分された標本数を各都道府県の各階層に、その階層の母集団の大きさに比例して配分した

      

  4. 標本の抽出
    営農類型別、規模別、都道府県別に区分した標本抽出のための経営体リストの経営体を当該営農類型規模の小さいほうから順に並べた上で、3で配分した階層別の標本数で等分し、等分したそれぞれの区分から1経営体ずつ無作為抽出した。平成27年調査の実績精度は、「平成27年営農類型別経営統計(個別経営、第1分冊、水田作・畑作経営編)」利用者のために(11) 集計経営体数及び実績精度を参照。

調査事項

農業経営の実態を把握するために必要な主な調査事項は次のとおりである。

(1) 世帯員、労働力
(2) 労働時間
(3) 経営土地
(4) 財産
(5) 主要農産物の作付(飼育)規模・生産量
(6) 農業粗収益
(7) 農業経営費
(8) 農業生産関連事業収入
(9) 農業生産関連事業支出
(10) 農外収入
(11) 農外支出
(12) 年金等の収入
(13)  租税公課諸負担
(14) 財産的収入・支出

調査の時期

  1. 調査期間
    調査の期間は、当年1月1日から12月31日までの1年間とする。

  2. 調査票の配布時期
    経営台帳については前年12月、現金出納帳・作業日誌については前年12月及び当年5月に各半年分を配布

  3. 調査票の回収時期
    経営台帳については翌年1月、現金出納帳・作業日誌については随時

調査の方法

  1. 現金出納帳、作業日誌
    現金出納帳及び作業日誌(毎日の現金収支(家計部分を除く。)、家計または農業生産関連事業に使用した生産物、使用した資材量、労働時間等を調べる調査票)については、地方農政局等の職員が配布(協力が得られる調査対象経営体に対しては、電子化した調査票を配布)し、調査対象経営体が自ら調査票を記入し、職員の訪問、郵送又は調査対象経営体が所有する端末からインターネットを使用し、資料等を添付して送信することにより回収する方法により実施した。

  2. 経営台帳
    経営台帳(世帯員の状況及びその異動、財産の増減等を調べる調査票)については、地方農政局等の職員による面接聞取りの方法を基本とし、協力が得られる調査対象経営体に対しては、調査対象経営体に、前年の経営台帳データに当年の異動の状況等を加筆修正してもらい、職員の訪問又は郵送により回収する方法により実施した。
    また、希望する調査対象客体においては牛資産の異動状況等の管理について(独)家畜改良センター所管の牛個体識別台帳データを活用した。
    なお、上記1及び2について、調査対象経営体が、決算書類(調査対象経営体が磁気情報として作成しているものを含む。)を整備しており、当該書類により把握できる情報がある場合は、当該書類の提供をもって調査票の報告に代えることが出来るものとした。 

集計・推計方法

地方農政局等から報告された調査票は、農林水産省大臣官房統計部経営・構造統計課において集計される。
取りまとめ対象となった調査対象経営体ごとにウエイトを定め、それぞれ、経営形態別・営農類型・営農類型規模別・都道府県別等、集計対象とする区分ごとに加重平均法により算出した。
この場合のウエイトは、都道府県別、営農類型・規模別に区分した各階層ごとの標本抽出率(階層の大きさに対する標本数の比率)の逆数とした。

集計・推計方法

用語の解説

経営収支並びに資産及び負債の把握範囲は次のとおりである。

農業:経営体全体の経営収支
農業以外:農業経営関与者の経営収支 

注: 「農業経営関与者」とは、農業経営主夫婦のほか、年間60日以上当該経営体の農業に従事する世帯員である家族をいう。
なお、15歳未満の世帯員及び高校・大学等への就学中の世帯員は、年間の自営農業従事日数が60日以上であっても農業経営関与者とはしない。

なお、主な経営収支の計上範囲は、以下のとおりである。

  1. 農業粗収益
    農業粗収益には、農業経営の成果である農産物等の販売収入、現物外部取引額、農業生産現物家計消費額、農作業受託収入等の収入を計上した。 
    なお、経営安定対策等の補てん金助成金については農業雑収入に、販売価格の一部として交付される助成金等については当該農産物の販売収入として、それぞれ計上した。

  2. 農業経営費
    農業経営費には、農業粗収益をあげるために要した資材や料金の一切の費用を計上した。

  3. 農業生産関連事業収支
    農業生産関連事業の収支には、農業経営関与者が経営権を持っている事業の収支を計上した。
    なお、「農業生産関連事業」とは、農業経営関与者が経営する農産加工、農家民宿、農家レストラン、観光農園、市民農園等の農業に関連する事業であって、(a)従事者がいること、(b)当該経営体で生産した農産物を使用していること、(c)当該経営体が所有又は借り入れている耕地若しくは農業施設を利用していること、のいずれかに該当するものとした。
    ただし、これらの事業を行っていても、農業経営とは別に法人化等により独立して経営する事業は、農業生産関連事業とはせず、農外事業とした。

  4. 農外収入
    農外収入には、農業経営関与者が経営権を持っている農業及び農業生産関連事業以外の事業の収入、農業経営関与者が他の経営に雇用されて受け取る給料・俸給等のほか、農業経営関与者が受け取る歳費・手当、配当利子等、貸付地の小作料並びに地代収入等を計上した。

  5. 農外支出
    農外支出には、上記4の事業に係る支出及び負債利子を計上した。

  6. 年金等の収入
    農業経営関与者が受け取る年金及び各種社会保障制度による給付金、退職金、各種祝い金及び見舞金を計上した。

  7. 租税公課諸負担
    農業経営関与者の農業経営以外の経営負担分を計上した。

  8. 推計家計費
    推計家計費は以下により算出した。
    推計家計費=都道府県庁所在市別1人当たり年平均の消費支出(注)× 家計費推計世帯員数+生産現物家計消費額+減価償却費(家計負担分)
    注: 調査年の「家計調査」(総務省)の結果のうち、「2人以上の世帯で農林漁家世帯を含む全世帯」の結果を用いた。
    なお、「家計調査」の消費支出には、営農類型別経営統計で農外支出としている通勤定期代、固定資産購入としている自動車購入費(10万円以上)及び公課諸負担としている自賠責保険掛け金(家計以外)を含むこと、調査対象経営体との水準が明らかに異なる家賃地代がそのまま含まれることなどに留意する必要がある。

  9. 共済・補助金等
    農産物の販売収支とは別に農業経営に由来する共済金や補助金等である。
    なお、営農類型別経営統計調査では調査期間である調査年の1月から12月までに実際に受取又は拠出等が発生したものを計上している。したがって、調査年の農業経営に起因した補助金等であっても、受取時期によっては翌年の調査結果に計上される。 

 調査票

現金出納帳(PDF:311KB)
作業日誌(PDF:286KB)
経営台帳(個別経営体用)(PDF:412KB)

利用上の注意

  1. 税制改正における減価償却計算の見直し
    平成19年度税制改正における減価償却計算の見直しに伴い、農業経営統計調査における減価償却額は、償却資産の取得時期により次のとおり算出した。

    (1)平成19年3月31日以前に取得した資産
         ア 償却中の資産 
              1か年の減価償却費 =(取得価額 - 残存価額)×耐用年数に応じた償却率 
         イ 償却済みの資産
              1か年の減価償却費 =(残存価額 - 1円(備忘価額))÷ 5年

    (2)平成19年4月1日以降に取得した資産
         1か年の減価償却費 =(取得価額 - 1円(備忘価額))×耐用年数に応じた償却率
         ※耐用年数に応じた償却率は「1÷当該資産の耐用年数」により算出する。

  2. 平成21年以降の農業経営統計調査における減価償却額は、平成20年度税制改正における減価償却計算の見直し(資産区分の大括化、法定耐用年数の見直し)を踏まえ算出した。

  3. 統計表中に用いた記号
    統計表中に用いた記号は、次のとおりである。 
    「0」:単位に満たないもの(例:0.4千円→0千円)
    「0.0」「0.00」:単位に満たないもの(例:0.04%→0.0%、0.004時間→0.00時間) 
    「-」:事実のないもの
    「x」:個人又は法人その他の団体に関する秘密を保護するため、統計数値を公表しないもの 
    「△」:負数又は減少したもの
    「nc」:計算不能

  4. 調査結果の公表
    この調査結果は、第1報、確報として公表している。
    第1報は調査結果を速やかに取りまとめたものである。
    (1)第1報
            調査期間の終了時からおよそ10か月後に公表している。
            第1報での報告内容は次のとおりである。
                ・調査項目(経営収支、分析指標、経営の概要等)
                ・集計区分(全国農業地域別、営農規模別等)

    (2)確報
            調査期間の終了時からおよそ1年5か月後に公表している。
            第1報に加え、詳細項目(財産、預貯金、借入金等)、集計区分(主副業別、農業地域類型別等)を掲載している。
            なお、第1報から修正される値はない。
           
  5. 秘匿措置について
    統計調査結果について、集計経営体数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、該当結果を「x」表示とする秘匿措置を施している。

利活用事例

  1. 農業経営体の所得政策の策定、評価等の資料。
  2. 「国民経済計算」の作成のための資料。
  3. 「食料・農業・農村基本計画」(平成27年3月31日閣議決定)の「農業経営等の展望について」の作成及び検証のための資料。
  4. 「食料・農業・農村白書」における農業経済の分析資料。 

その他

諮問第36号農業経営統計調査の変更について(諮問)〔外部リンク〕
諮問第36号の答申農業経営統計調査の変更について〔外部リンク〕

Q&A

  1. 「営農類型別経営統計(個別経営)」とは

    Q  「営農類型別経営統計(個別経営)」はどのような調査なのですか?
    A  農業経営体(個別経営)の農業経営収支等の実態を明らかにし、農業経営体の所得政策の策定・評価等に必要な資料
        を整備することを目的に実施している調査です。

    Q  「営農類型別経営統計(個別経営)」の結果からどのようなことがわかるのですか?
    A  個別経営体の世帯員、作付面積、労働時間等の経営概況や農業粗収益、農業経営費、農業所得等の経営収支が分か
        ります。

    Q  「営農類型別経営統計(個別経営)」ではどのようなことを調べるのですか?
    A  農業経営体の農作業の従事状況や収支の状況並びに当該農業経営体の財産の状況等について調査しています。

    Q  「営農類型別経営統計(個別経営)」の結果はどのように利用されているのですか?
    A  この調査では、営農類型別経営規模別に農業経営体の経営収支及びその動向が明らかとなり、各種所得政策の検討、
        推進及び評価等に活用されています。

    Q  調査にはどうしても答えなければならないのでしょうか?
    A  もし、皆様から回答を頂けなかったり、正確な回答が頂けなかった場合、得られた統計が不正確なものとなってしま
        います。そのようなことになれば、この調査の結果を利用して立案・実施されている様々な施策や将来計画が誤った方
        向に向かったり、行政の公平性や効率性が失われたりするおそれがあります。
        正確な統計に基づいて、公正で効率的な行政を行うためには正確な回答が必要ですので、ご協力をお願いします。
        なお、この調査は、統計法に基づく基幹統計調査として実施しており、調査対象者に調査票を記入・提出して頂く義務
        (報告義務)を課すとともに、報告を拒んだり、虚偽の報告をした場合の罰則も規定されています(統計法第13条、
        第61条第1号)。 


  2. 調査方法について

    Q  「営農類型別経営統計(個別経営)」の調査方法はどのように行われているのですか?
    A  地方農政局等の職員が調査票を配布し、調査対象経営体の方に調査票を記入して頂き、職員の訪問、郵送又は調査
        対象経営体が所有する端末からインターネットを使用し、資料等を添付して送信することにより回収する方法及び聞
        取りを基本としています。また、調査対象経営体で決算書類(調査対象経営体が磁気情報として作成しているものを含
        む。)を整備しており、これを提供頂ける場合は、当該書類を職員の訪問、郵送又は調査対象経営体が所有する端末
        からインターネットを使用し、資料等を添付して送信することにより提供頂く方法により実施しています。

    Q  「営農類型別経営統計(個別経営)」の対象はどのように選ばれるのですか?
    A  2010年世界農林業センサス結果を母集団として、都道府県別営農類型別に無作為に抽出しています。


  3. 結果の公表について

    Q  調査の結果はいつ頃公表されるのですか?
    A  農林水産省のホームページで年間の公表予定を掲載していますので、大まかな時期はそちらを参考にして下さい。
        また、具体的な公表予定日時については、公表日を含む週の前週の金曜日に週間公表予定という形で掲載します
        のでそちらで確認して下さい。(リンク先:農林水産統計公表予定

    Q  農家の所得等に関する統計は、どのようなものがありますか?
    A  農家の所得や生産コスト、農業産出額などに関する統計(一覧)は、こちらからご覧になれます。
        また、農業に関する基本データは、こちらからご覧になれます。
  4. プライバシーの保護について

    Q  調査票に記入されたプライバシーは保護されるのでしょうか?
    A  この調査は、「統計法」(平成19年法律第53号)に基づく統計調査として行われます。統計調査に従事する者には統計
        法により守秘義務が課せられており、違反した場合には罰則(2年以下の懲役又は100万円以下の罰金)が科せられ
        ます。また、過去に統計調査に従事していた者に対しても、同様の義務と罰則が規定されています(統計法第41条、
        第57条第2号)。
        このように、統計調査の業務に従事する者、あるいは過去に従事していた者に対して守秘義務と厳しい罰則が設けら
        れているのは、調査対象となる方々に、調査項目全てについて、安心して回答いただくためです。

        この調査でいただいた回答(調査票)は、外部の人の目に触れないよう厳重に保管され、統計法で認められている統計
        の作成・分析の目的にのみ使用されます。統計以外の目的に使うことや、外部に出されることは一切ありませんので、
        安心してご記入ください。


  5. 標本交代について

    Q  調査対象者を選ぶ際に、同じ人に長期間調査しないような工夫をしているのですか?
    A  本調査では、5年周期で行われる農林業センサスの結果を基に標本選定を行っていますので、基本的に5年間調査に
        ご協力いただくことをお願いしています。やむをえない事情により、調査を途中でやめる調査対象者がいた場合は、同
        営農類型同規模の方を補充選定しております。


  6. 重複是正について

    Q  毎年複数の調査の調査票が送られてくるのですが、同じ人ばかり調査しているのですか?
    A  調査の対象者は、5年周期の選定替えで無作為に選ばれます。特定の方を選んでいるのではありません。
        また、他の調査との重複については、調査対象のうち事業所の名簿を総務省政策統括官室に報告しており、重複是正
        が図られています。


  7. 督促について

    Q  調査票の記入が遅くなる場合は督促されますか?
    A  1年間の記帳をお願いする調査ですので、随時回収するとともに、定期的にご連絡し、記帳が滞ることのないようサポ
        ートいたします。


  8. 非回答の取扱い

    Q  調査票に回答がなかった場合は、何らかの方法で回答を補っているのですか?
    A  職員が調査票を回収する際、又は回収後に回答がなかった項目については、再度職員が問い合わせを行ったり、ご本
        人に許可をいただいたりした上で関係機関から情報を収集して補完しています。


  9. 異常値、外れ値における集計上の対応

    Q  台風被害で収穫皆無の農家が含まれている場合もあると思うのですが、この結果を一緒に平均値を算出すると、実際
        とはかけ離れた数値になるのでは。
    A  営農類型別経営統計では自然災害による減収については除外を行わず、集計をしています。ただし、調査農家の経営
        者が病気などの都合により作付けしたものの出荷できなかったなどの場合は、異常値として集計対象から除外していま
        す。また、調査をした結果、調査の対象ではなかった場合も集計対象から除外しています。


  10. 標本誤差の計算方法等

    Q  統計表に示されている数字は、どうやって計算されていますか?調査の対象は全農家ではなく、一部の農家であり、
        また、回答しない農家もあると思いますが、数字に誤差などはありますか?
    A  統計調査の結果には、必ず何らかの誤差が生ずることは避けられません。例えば、標本調査では、調査されなかった
        調査対象があるので、全数調査を行えば得られたはずの値(これを「真の値」といいます。)と調査結果には差が生じ
        ます。全数調査を行わずに標本調査を行った事により生ずる差のことを「標本誤差」といいます。
        また、全数調査を行ったとしても、例えばご回答や未回答などによる誤差があり、これを「非標本誤差」といいます。
        非標本誤差には、調査を行う段階で発生する次のようなものがあります。
    • 回答をしなかった事により生ずる誤差(「非回答誤差」)
    • 集計の際の誤りによる誤差(「データ処理による誤差」)
    • 標本が正しく母集団の縮図となっていなかったことによる誤差(「カバレッジ誤差」)
    • 調査員や委託先の質、調査票のデザイン、回答者のミスなどによる誤差(「測定誤差」)
    (標本誤差とその計算方法)
    調査の結果は標本調査で調査票が回収された標本から得られた推定値なので、標本誤差を含んでおり、全数調査を行えば得られたはずの値(これを「真の値」といいます。)とは必ずしも一致しません。集計結果の推定値には、標本調査による一定の統計的誤差を含んでいます。
    「標準誤差率」は、全数調査を行った場合に得られるはずの「真の値」の存在範囲を示す目安となるものです。推定値を中心として、その前後に標準誤差の2倍の幅を取れば、その区間内に真の値があることが約95%の確率で期待されます(20回のうちおおよそ19回は正しい)。
    主な調査項目について標本から推定した標準誤差率(標準誤差の推定値÷調査項目の推定値×100)は、次の式で算出されています。

    標本誤差の計算式

    e  : Gの標準誤差率
    V  : Gの分散の推定値
    sh : 第h層の標本の標準偏差
    Nh: 第h層の母集団農家数
    nh : 第h層の標本(集計)農家数
     

    (非標本誤差)
    非標本誤差には、非回答誤差、カバレッジ誤差、データ処理による誤差、調査員や委託先の質による誤差、回答者の誤りによる誤差などがあり、調査の過程において介在する人間が多くなれば、それだけ非標本誤差も大きくなります。このような誤差は、標本誤差と違って、どの程度の誤差が発生しているのか、数字で評価することができません。したがって、調査の設計の際には細心の注意を払って、なるべく起こらないようにすべきです。例えば回答者の回答誤りについては、誤解が生じにくいように調査票を設計するなどの工夫が必要です。

     (非回答誤差とそれを減じるための処理)
    調査では、集計対象となる調査項目については全て回答してもらうのが原則ですが、対象者のミスや回答しづらいもの、あるいは意図的に回答を拒否するものなどがあり、必ずしも調査項目が全て回答されているわけではありません。このような回答漏れによる誤差を「非回答誤差」といい、事前の調査票の工夫や職員による丁寧な説明など、また回収後には非回答部分の電話による照会などの方法で、できるだけ減らすように努めなければなりません。
    本調査では、非回答を減らすために、次のような方法をとっています。
    1. 調査開始時の調査票記入の仕方の説明
      調査票には記入の仕方を丁寧に記載し、調査開始時には職員から丁寧に記入方法を説明しました。
      また、継続客体については固定資産台帳等について前年記帳内容をプレプリントした調査票を渡し、記帳負担の軽減と同時に非回答を減らすよう工夫しました。
    2. 職員によるフォロー
      職員が調査票を回収した際に、非回答部分をチェックして、その場で再回答をお願いしました。ただし、決算書類等を閲覧させていただく場合には、収支の項目については職員が決算書類等から非回答項目を補完しました。
    3. 電話によるフォロー
      回収後に調査票を目視して記入漏れや記入ミスを発見した場合には、対象者に電話で照会を行い、再回答をお願いしました。
    (データ処理による誤差とこれを減じるための対応)
    非標本誤差のうち、調査票の回答内容を電子化して、これらを集計するまでの段階で発生する「データ処理による誤差」があります。 このうち代表的な誤差は、データを電子化(データパンチ)する際にパンチする人間が介在するため、この段階で入力ミスなどのヒューマンエラーが発生する可能性があります。 本調査ではありませんが、パンチミスのヒューマンエラーを防ぐ手法として「ベリファイ」というものがあります。これは、調査票のデータを並行して2人の違う人が入力し、それぞれのデータを照合することで入力ミスを検出する方法です。この方法により、入力ミスはほぼなくなります。
    本調査では、データ入力者以外の者が調査票と入力内容を確認しています。

     (カバレッジ誤差の発生要因)
    調査では調べる対象となる「母集団」(これを「目標母集団」といいます。)があり、標本調査の場合は、この母集団に相当する名簿(これを「枠母集団」又は「標本抽出枠」といいます。)から標本抽出(サンプリング)を行いますが、目標母集団と枠母集団が必ずしも一致しているとは限らず、それによって生じる誤差を「カバレッジ誤差」といいます。 本調査は2015年農林業センサスを母集団とし、枠母集団も同一のため、カバレッジ誤差はありません。

     (測定誤差の説明)
    もともと測定誤差とは、自然科学の分野で、ものの大きさや重さなどを測定する際に発生する誤差のことで、その原因は測定機器の不完全さ、測定者の能力による違い、測定条件の変動などによるものです。 調査の分野でも、測定機器に相当する調査票のデザインや言葉遣いによって回答者が質問を誤解したり懸念したりして事実と異なる記入をした場合の誤差、測定者である調査員の面接の拙さや委託先の質による誤差、測定条件である調査方法(郵送調査か調査員調査かなど)による誤差など様々な測定誤差があります。 本調査では、調査票の作成段階における言葉遣いなどの細心の注意、職員に対する研修・指導の徹底などを行い、これらの測定誤差をできるだけ減らすように努めています。

    非標本誤差に関する研究分析は、国の統計調査についての研究や大学等の学術機関における研究など様々な分析報告があります。
    (参考)国民生活基礎調査の非標本誤差の縮小に向けた研究会(厚生労働省)[外部リンク]

  11. 他の類似統計と比較した説明

    Q  営農類型別経営統計と経営形態別経営統計との違いは何ですか?
    A  営農類型別経営統計は営農類型別に調査した結果を集計した平均値で、経営形態別経営統計は全ての営農類型(その
        他経営含む。)の調査結果をまとめて集計した平均値です。 営農類型別経営統計は同じ種類の営農を行う経営体の平均
        の姿を現します。また、経営形態別経営統計は全ての販売農家の平均となるため、主に前年からの動向をみる目的で利
        用されます。

 

お問合せ先

大臣官房統計部経営・構造統計課
担当者:営農類型別経営統計班
代表:03-3502-8111(内線3636)
ダイヤルイン:03-6744-2043
FAX:03-5511-8772