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農業・農村の活性化を目指して―令和2(2020)年度農林水産祭天皇杯等受賞者事例紹介―


農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産業者の技術改善・経営発展の意欲の高揚を図るため、効率的な農業経営や地域住民によるむらづくり等を行っている事例のうち、その内容が優れており、広く社会の称賛に値するものについては、毎年度、秋に開催される農林水産祭式典において天皇杯等が授与されています(*1)。ここでは、令和2(2020)年度の天皇杯等の受賞者を紹介します。

*1 過去1年間(令和元(2019)年7月~令和2(2020)年6月)の農林水産祭参加表彰行事において、農林水産大臣賞を受賞した465点の中から決定。選賞部門は、掲載5部門のほか、林産部門、水産部門を加えた7部門

令和2(2020)年度農林水産祭天皇杯受賞者

需要に対応した製販一貫の連携体制による高品質な茶生産を実現
○農産・蚕糸部門 ○産物(茶) ○静岡県掛川市(かけがわし)
○農業生産法人掛川中央茶業(かけがわちゅうおうちゃぎょう)株式会社研究部会 (代表 佐々木 余志彦(ささき よしひこ)さん)

静岡県掛川市
掛川中央茶業株式会社

掛川中央茶業株式会社は、静岡県内最大級の茶園面積と荒茶工場を有しており、販売会社と連携し、生産から加工・販売までの一貫体制を構築しています。生葉品質の評価や荒茶成分分析等により高品質な茶生産を実現するとともに、茶園機械化の推進等により生産体制の強化を図り、生産量や単価は県平均を大きく上回っています。

また、販売会社と連携した生産方針のタイムリーな共有・決定を価格維持につなげているほか、輸出に対応した防除体系の導入等により、一番茶ではほとんどの国への輸出を可能にしています。

伝統農法と細やかな労務管理で、ニーズに応じた花きの多品目生産を実現
○園芸部門 ○経営(花壇苗) ○埼玉県川越市(かわごえし)
○山下 徳弥(やました とくや)さん・山下 笑子(やました えみこ)さん

埼玉県川越市
山下 徳弥さんと山下 笑子さん

山下さんは、施設1.3ha、露地1.0haの規模で、江戸時代からの落ち葉堆肥農法を継承しながら、花壇苗・鉢物約60品目を栽培しています。

リアルタイムで入手した販売情報に基づいた商品提案を行っており、手頃な値段でボリューム感のある「ミックス植え」を商品化しました。売上高は毎年拡大し、新型コロナウイルス感染症禍においても、令和2(2020)年1~7月の売上げはほぼ前年並を確保しました。また、全ハウスへ自動かん水装置の設置やスマートフォンを用いた作業進捗状況の共有化等を行い、年間で約 60 品目を組み合わせた周年出荷体系を確立しています。

離島のハンディキャップを放牧等で克服した高収益和牛繁殖経営を実践
○畜産部門 ○経営(肉用牛繁殖) ○長崎県北松浦郡小値賀町(きたまつうらぐんおぢかちょう)
○松﨑 秀利(まつざき ひでとし)さん・松﨑 弘子(まつざき ひろこ)さん

長崎県小値賀町
松﨑 秀利さんと松﨑 弘子さん

松﨑さんは、五島列島(ごとうれっとう)北部に位置する離島において、耕作放棄地や遊休農地を再生し、放牧と自給飼料生産を取り入れながら、74頭の肉用牛繁殖を行っています。父から継承した20頭の繁殖牛を育種改良しつつ、堅実に増頭を行っています。

施設投資を抑え、周年放牧に近い形態で管理することで足腰の強い健康な牛を作るとともに、自給飼料の増産で成牛の粗飼料自給率100%を達成し、省力・低コスト生産を実現しています。

また、積極的な育種改良ときめ細かな飼養管理で、能力の高い繁殖牛群を作出・維持し、子牛販売価格も市場平均を上回っています。

部門間等の連携と乳製品の商品開発により“湖華舞(こかぶ)”ブランドを確立
○多角化経営部門 ○経営(6次産業化) ○滋賀県蒲生郡(がもうぐん)竜王町(りゅうおうちょう)
○有限会社古株牧場(こかぶぼくじょう) (代表 古株 治明(こかぶ はるあき)さん)

滋賀県竜王町
有限会社古株牧場の社員

有限会社古株牧場は水稲、酪農、肉用牛肥育に自家生乳を用いた乳製品の加工・販売を加えた多角化経営を展開しています。

「牛ふん堆肥の水田への還元」、「収穫後の稲わらを乳用牛、肉用牛への粗飼料として活用」、「自社牧場の生乳を使用した乳製品の加工・販売」等、部門間や地域耕種部門との連携を推進してきました。

また、早くから乳製品を生かした6次産業化に着目し、ソフトクリームやチーズ等の加工販売や直売店舗の運営等を行っています。商品は自社ショップ「湖華舞」を始め、直売店2店舗のほか、有名ホテルや百貨店等でも販売され、古株牧場のブランドの確立とその位置付けを確固たるものにしています。

若者の目もキラキラ 世代を超えて自発的に取り組むむらづくりを実践
○むらづくり部門 ○新潟県村上市(むらかみし)
○高根(たかね)フロンティアクラブ (代表 鈴木 信之(すずき のぶゆき)さん)

新潟県村上市
高根フロンティアクラブ

山間農業地域である新潟県村上市高根地区で地域活性化の取組を行う高根フロンティアクラブは、20~60歳代の地区の有志43人で地域外への情報発信や地域内外の交流促進を行っています。

取組の一つとして、空き家を活用した集落の子供の勉強や遊び場、高齢者のお茶飲み場づくりに意欲的に取り組んでいます。また、都会の人が高根の暮らしを体験できるプログラムを企画・実施し、これまで2人が定住して農林業の担い手となりました。さらに、首都圏の大学生や企業と連携して森づくりを行い、都市との新たな交流を創出することにより、移住する若者や地域おこし協力隊の増加に寄与しています。

令和2(2020)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和2(2020)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和2(2020)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和2(2020)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和2(2020)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和2(2020)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和2(2020)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者(女性の活躍)

令和2(2020)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者(女性の活躍)


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