はじめに
「令和3年度食料・農業・農村の動向」及び「令和3年度食料・農業・農村施策」(以下「本報告書」という。)は、食料、農業及び農村の動向並びに食料、農業及び農村に関して講じた施策に関する報告として、また、「令和4年度食料・農業・農村施策」は、動向を考慮して講じようとする施策を明らかにした文書として、食料・農業・農村基本法に基づき、毎年、国会に提出しているものです。
我が国の農業は、我が国の経済・社会において重要な役割を果たしています。一方で、我が国の農業・農村は農業者や農村人口の著しい高齢化・減少という事態に直面しており、令和3(2021)年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響の継続に加え、ロシアによるウクライナ侵略等を背景として、我が国農業においては持続可能な農業構造の実現に向けた取組がますます重要となっています。このため、本報告書では、特集において、「変化(シフト)する我が国の農業構造」と題し、2020年農林業センサスの公表等を踏まえ、我が国の農業構造のこれまでの中長期的な変化をテーマに、品目別、地域別も含めた分析をしています。
また、冒頭のトピックスでは、令和3(2021)年度における特徴的な動きとして、「新型コロナウイルス感染症による影響が継続」のほか、「みどりの食料システム戦略に基づく取組が本格始動」、「農林水産物・食品の輸出額が1兆円を突破」、「スマート農業・農業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進」、「新たな国民運動「ニッポンフードシフト」を開始」等の七つのテーマを取り上げています。
トピックス、特集に続いては、食料、農業及び農村の動向に関し、食料自給率の動向や食料安全保障の確立、食品の安全確保等を内容とする「食料の安定供給の確保」、担い手の育成・確保や主要な農畜産物の生産動向等を内容とする「農業の持続的な発展」、田園回帰の動向や中山間地域等の特性を活かした農業経営の推進等を内容とする「農村の振興」の三つの章立てを行い、記述しています。また、これらに続けて、「災害からの復旧・復興や防災・減災、国土強靱(きょうじん)化等」の章を設け、東日本大震災や大規模自然災害からの復旧・復興、令和3(2021)年度に発生した災害の状況と対応等について記述しています。
本報告書の記述分野は多岐にわたりますが、統計データの分析や解説だけでなく、全国各地で展開されている取組事例等を可能な限り紹介し、写真も交えて分かりやすい内容とすることを目指しました。また、本年度から新たに、QRコードも活用し、関連する農林水産省Webサイト等を参照できるようにしています。
本報告書を通じて、我が国の食料・農業・農村に対する国民の関心と理解が一層深まることを期待します。
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