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農業・農村の活性化を目指して―令和3(2021)年度農林水産祭天皇杯等受賞者事例紹介―


農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産業者の技術改善・経営発展の意欲の高揚を図るため、効率的な農業経営や地域住民によるむらづくり等を行っている事例のうち、その内容が優れており、広く社会の称賛に値するものについては、毎年度、秋に開催される農林水産祭式典において天皇杯等が授与されています(*1)。ここでは、令和3(2021)年度の天皇杯等の受賞者を紹介します。

*1 過去1年間(令和2(2020)年7月~令和3(2021)年6月)の農林水産祭参加表彰行事において、農林水産大臣賞を受賞した345点の中から決定。選賞部門は、掲載5部門のほか、林産部門、水産部門を加えた7部門

令和3(2021)年度農林水産祭天皇杯受賞者

消費者ニーズに応える水稲多品種栽培と6次産業化の取組
農産・蚕糸部門 ○経営(水稲、大豆、飼料米ほか) ○宮城県仙台市(せんだいし)
農事組合法人仙台(せんだい)イーストカントリー (代表 佐々木 均(ささき ひとし)さん)

宮城県仙台市
農事組合法人仙台(せんだい)イーストカントリー

農事組合法人仙台イーストカントリーは、東日本大震災により経営面積の3分の2が浸水し、農業機械や施設等の大部分を失いましたが、そのわずか2か月半後には浸水を免れた水田で経営を再開させました。

消費者のニーズに応えるため、10種類以上の米の品種を作付けし、計画的な収穫作業と適期の刈取りで品質向上につなげています。加工・販売部門として農家レストランと農産加工処理施設を設立し、米の多品種栽培の特長を活かしたメニューの提供等、6次産業化に取り組んでいます。

また、震災で職を失った女性の雇用を創出したいとの思いから女性を積極的に雇用し、地域の復興を加速させています。

最高品質の追求に「創意」と「努力」を紡ぎ続けた100年、そして未来へ
園芸部門 ○経営(玉ねぎ) ○北海道北見市(きたみし)
きたみらい玉葱振興会(たまねぎしんこうかい) (代表 加藤 英樹(かとう ひでき)さん)

北海道北見市
玉葱振興会

きたみらい玉葱振興会は、生産管理の徹底、品質の高位平準化を図ることで全国最大の玉ねぎ産地を形成し、単位当たり収量、農業者の所得ともに全国平均に比べて高水準を確保しています。

令和2(2020)年に設立された「きたみらいスマート農業推進協議会」に多数の会員が参加し、自動操舵(そうだ)トラクターを中心としたスマート農業機械の導入にも取り組んでいます。

また、過去に玉ねぎの価格が乱高下した際は、加工業務用への出荷を強化し、生食の市場出回り量をコントロールすることで、需要に応じた出荷体制を構築し、安定的な市場の形成と経営の安定化を実現しています。

長命連産の優れた繁殖性の長期継続で高収益和牛経営を実現
畜産部門 ○経営(肉用牛繁殖) ○鹿児島県曽於市(そおし)
森岡 良輔(もりおか りょうすけ)さん・森岡 恵理香(もりおか えりか)さん

鹿児島県曽於市
森岡 良輔さん・森岡 恵理香さん

介護福祉士だった森岡良輔さんは、平成19(2007)年に両親から経営を受け継ぎ、自家産牛による繁殖牛の更新と増頭で、借入金の少ない健全な経営と、長命連産の優れた繁殖成績による子牛生産費用の低減化と所得率の高い経営を行っています。

繁殖牛と子牛の管理をきめ細やかに行うことで、更なる繁殖成績の向上と子牛の生産性向上を図っています。また、自給飼料の増産に努め、繁殖牛への粗飼料自給率100%を達成しています。

森岡恵理香さんは、子牛育成を担当するとともに、繁殖データや各種帳簿管理など経営の中核を担い、母の森岡ゆき子さんも指導農業士として活躍しています。

6次産業化で地域の課題解決と活性化を実現
多角化経営部門 ○経営(6次産業化) ○長崎県大村市(おおむらし)
有限会社シュシュ (代表 山口 成美(やまぐち なるみ)さん)

長崎県大村市
有限会社シュシュ

有限会社シュシュは、農産物直売所、農産物加工・販売、レストラン・カフェ、食育・農業体験、農業塾、婚活事業、農家民泊、観光農園等、多角的な事業展開により年間約49万人を集客し、地域の活性化に貢献しています。

直売所では売上情報をタイムリーに出荷者にメール配信して品切れを防止し、農産物加工センターでは農産物を相場より高く買い取るなど、地域の農業者の所得向上に貢献しています。また、定年帰農者やI・Uターンの就農希望者に農産物の生産から加工品の開発までの実習を実施しており、大村市の新規就農者数は目標を大きく上回っています。

さらに、女性従業員の発想を活かした商品がコンテストで多数の賞を受賞するなど、女性の活躍推進に貢献しています。

「棚田」も「心」も潤して~167年守り続けた通潤魂、未来へ~
むらづくり部門 ○熊本県山都町(やまとちょう)
白糸第一(しらいとだいいち)自治振興会(じちしんこうかい) (代表 山村 伸吾(やまむら しんご)さん)

熊本県山都町
白糸第一自治振興会

白糸第一自治振興会は、棚田管理と収益向上を目的とした米の高付加価値化(特別栽培米)に取り組み、厳格な統一出荷基準を設け、講習会による栽培技術の向上と品質の均質化を図っています。

「通潤橋(つうじゅんきょう)水ものがたりの会」を設立し、特別栽培米のブランディングを進め、関西の卸売販売業者や百貨店での評価を得るまでに至っています。また、ふるさと納税の返礼品としても取り扱われるなど、棚田米のブランド化と販路拡大は、地域の農業者の所得向上につながり、地域農業の振興に大きく寄与しています。

白糸第一自治振興会は、全国棚田サミットを地元で開催した際に、現地視察も受け入れ、棚田や用水路の案内、田舎料理や弁当のもてなしなどにより、棚田サミットを成功に導きました。

令和3(2021)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和3(2021)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和3(2021)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和3(2021)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和3(2021)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和3(2021)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和3(2021)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者(女性の活躍)

令和3(2021)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者(女性の活躍)


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