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農業・農村の活性化を目指して―令和5(2023)年度農林水産祭天皇杯等受賞者事例紹介―


農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産業者の技術改善・経営発展の意欲の高揚を図るため、効率的な農業経営や地域住民によるむらづくり等を行っている事例のうち、その内容が優れており、広く社会の称賛に値するものについては、毎年度、秋に開催される農林水産祭式典において天皇杯等が授与されています(*1)。ここでは、令和5(2023)年度の天皇杯等の受賞者を紹介します。

1 過去1年間(令和4(2022)年7月~令和5(2023)年6月)の農林水産祭参加表彰行事において、農林水産大臣賞を受賞した456点の中から決定。選賞部門は、掲載5部門のほか、林産部門、水産部門を加えた7部門

令和5(2023)年度農林水産祭天皇杯受賞者

地域と共に「知覧茶」のブランド化と仕上茶販売による経営確立
農産・蚕糸部門 ○産物(茶) ○鹿児島県南九州市(みなみきゅうしゅうし)
株式会社枦川製茶(はしかわせいちゃ) (代表 枦川 克可(はしかわ かつか)さん)

鹿児島県南九州市
株式会社枦川製茶

株式会社枦川製茶は、3世代にわたり50年以上各種茶品評会に連続出品し、上位入賞するなど、地域全体の技術レベルを引き上げるとともに、地域の生産者と一体となって「知覧茶(ちらんちゃ)」のブランド化に大きく貢献しています。

荒茶をブレンド・乾燥した仕上茶の平均単価は、荒茶単価の約3倍と高く、自ら価格設定のできる仕上茶販売を主体とすることにより安定した経営が行われています。山間地の作業効率が低い圃場(ほじょう)の造成を行い、乗用型機械化体系の導入による省力化と低コスト生産を可能としているほか、摘採時期が集中しないように早中晩生品種を植栽し、摘採や荒茶加工の効率化に取り組んでいます。

消費者の求める「皮まで食べられるレモン」に特別栽培で取り組む
園芸部門 ○経営(レモン) ○広島県尾道市(おのみちし)
せとだエコレモングループ (代表 宮本 悟郎(みやもと ごろう)さん)

広島県尾道市
せとだエコレモングループ

せとだエコレモングループは、安定生産を基調として化学合成農薬・化学肥料の使用を低減したレモンの特別栽培に組織的に取り組んでおり、独自の栽培基準や栽培管理手法を確立し、消費者の安全・安心志向に対応した「皮まで食べられるレモン」の安定供給を実現しています。また、低温ハザードマップを活用し、収穫時期の寒波による被害を軽減する取組も進めています。

一般栽培に比べて加工仕向けの割合が高いため、食品メーカー等と連携して付加価値の高い商品を開発するとともに、量販店と連携した情報発信、周年出荷の取組、商標登録によるブランド力強化を図ること等により安定的な販路の確保や高価格での取引を実現することで、生産者が安心して特別栽培に取り組める環境を築いています。

地域粗飼料資源フル活用による強靱な肉用牛繁殖・肥育一貫経営
畜産部門 ○経営(肉用牛一貫・酪農) ○熊本県球磨郡錦町(くまぐんにしきまち)
株式会社有田牧場(ありたぼくじょう) (代表 有田 耕一(ありた こういち)さん)

熊本県球磨郡錦町
有田耕一さん

株式会社有田牧場は、肉用牛部門を中心に規模拡大するとともに、耕種農家と連携し稲WCS・稲わら・麦わらを収集するなど、作付延べ面積は396haに及んでおり、地域粗飼料資源をフル活用し、輸入飼料依存度を低減した強靱(きょうじん)な経営を達成しています。

子牛や肥育牛の健康管理、繁殖牛の発情分べん監視等に最適なICT機器を活用するとともに、低温殺菌ホルスタイン種初乳給与、超音波式加湿器の利用等で省力化と損耗防止を両立しています。

従業員8人のうち4人が女性で、哺乳部門のリーダー等の役割を担い、的確な飼養管理による事故率の低減化を通じて経営に貢献しています。

香りの強いユズの特徴をいかした先駆的な6次産業化の実施
多角化経営部門 ○経営(ユズ) ○知県安芸郡馬路村(あきぐんうまじむら)
馬路村(うまじむら)農業協同組合 (代表 北岡 雄一(きたおか ゆういち)さん)

知県安芸郡馬路村
馬路村農業協同組合

馬路村農業協同組合は、6次産業化の取組が一般的ではなかった昭和50年代からユズの生産・加工・販売を一貫して行う体制を整え、馬路村のユズの特徴を活かした加工品を開発し、村の魅力と商品の魅力を消費者に伝える広報戦略を展開してきました。その結果、ユズとその加工品は村の特産品として全国的に認知されるようになっています。

化学肥料や農薬を用いない有機農業やそれに準じる栽培を行うために指針を作り、全農家がその指針に則した栽培に取り組んでいます。

また、ユズ加工品の生産過程において出た残さを、地域の製材所から排出される木の皮等の木材残さ等と混ぜて堆肥化し、農業者に無料配布するなど、循環型農業も実践しています。

地域課題を農業で解決!老若男女・農も福祉も、地域一丸「百姓百品」
むらづくり部門 ○むらづくり活動 ○愛媛県西予市(せいよし)
百姓百品(ひゃくしょうひゃっぴん)グループ (代表 和氣 數男(わけ かずお)さん)

愛媛県西予市
百姓百品グループ

百姓百品グループでは、「地域の課題を農業で解決する」をミッションに、三つの組織が相互に機能を果たしながら、地元住民と共に地域の問題に取り組んでいます。

「百姓百品(ひゃくしょうひゃっぴん)株式会社」は、平成18(2006)年に生産者を株主として設立した組織であり、地区内に集荷場を複数設置し、インショップ等に農産物等の配送・販売を行っています。また、耕作放棄地の解消のため、「株式会社百姓百品村(ひゃくしょうひゃっぴんむら)」を平成20(2008)年に設立し、青ネギの自社生産を開始したほか、農業の担い手確保と障害者の経済的自立支援のため、「株式会社野村福祉園(のむらふくしえん)」を平成25(2013)年に設立し、農福連携の取組を開始しました。

農業を通じ、小規模農家の所得確保、女性・高齢者・障害者の活躍の場の創出、地域雇用、耕作放棄地の解消に寄与し、地域全体を巻き込みながら活動を展開しています。

令和5(2023)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和5(2023)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和5(2023)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和5(2023)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和5(2023)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和5(2023)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和5(2023)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者(女性の活躍)

令和5(2023)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者(女性の活躍)


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