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農林水産省

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農業DXの事例紹介(3)ドローンで得られたデータの活用

(MAFFアプリでの公開:2020年12月3日)

今、社会全体で、デジタル技術を活用して産業や社会をより良いものへと変革を目指すデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組が進められています。
農林水産省としても、農業や食関連業界の関係者の皆様に、通信機能を備えたセンサーやロボット、AIなどのデジタル技術を経営に活かしていただきたいと考えていますが、現場からは、「デジタル化やDXという言葉を聞くようになったがどういう意味だろう」、「参考にできる事例はないのか」といった声が聞かれます。
そこで、多くの皆様に農業分野でのDXの具体的なイメージを持っていただけるよう、農業や食関連業界におけるDXの実践事例を紹介していきます。

第3回目の今回は、新潟県新発田市にお邪魔し、その中でドローンを使ったデータ解析に力を入れている有限会社アシスト二十一代表取締役の木村さんと、そのサービスを提供している株式会社オプティムの星野さん、王さんへのインタビューを実施しました!

――本日はよろしくお願いします。まず、木村さんが取り組まれている内容を具体的教えてください。

(アシスト二十一木村さん)
私は今年度から、オプティムさんのドローンとデータ分析ソフトを利用しています。用途としては、農薬散布、肥料散布等で利用しています。
例えば、除草のため農薬散布する場合、ドローンを飛ばし圃場の状況を撮影します。その後、ドローンが撮影したデータを事務所のPCに取り入れ、一晩雑草が生えている箇所を解析させます。翌朝になれば、解析されたデータができ上がっており、「この田んぼのこの箇所が特に除草が必要だな」となれば、必要な箇所のみ飛行するようルート設定できます。この飛行ルートに基づいてドローンを飛行させ、必要な箇所に必要な分だけの農薬を散布することで、効率的に作業を進めることができます。

――このような取組を始めた経緯を教えてください。何かきっかけがあったのでしょうか。

(アシスト二十一木村さん)
私は、この家業を継ぐため脱サラして新規就農しましたが、この地域でずっと農業をやってこられた方々に比べたら、農業に関する技術・知識がどうしても足りない状況でした。
また、この地域は離農する方も多く、かつ高齢化しており、このままでは耕作放棄地が増えてしまいます。私も地域の担い手として離農される方の農地を引き継いできており、昨年度は30ha、今年度は44ha、来年度は55haと作付面積を拡大してきていますが、今後も規模拡大をしていくため、何かしら新技術の導入を考えていました。
その中でオプティムさんからドローンを活用したサービスの話をいただき、チャレンジすることにしました。

――チャレンジした具体的な理由を教えてください。

(アシスト二十一木村さん)
やはり、農作業を効率化したいというのが大きな理由です。先ほどお話したとおり、我々は規模を徐々に拡大したいと考えています。しかし、人手を増やすことは厳しいので、ドローンを使って何かをしたいと思っていました。

――ドローンの操縦やデータ分析など専門的な知識が求められそうですが、正直難しいものなのでしょうか。

(アシスト二十一木村さん)
いえ、ドローンの操縦は慣れてしまえば難しくはないですよ。しっかり講習を受ければ自分でも飛ばせますし、また、飛行ルートを設定すれば自動で飛びますので、そこまで大変ではありません。今まで特段のトラブル等はありませんでした。

――オプティムさんはなぜこのようなドローンを使ったサービスの提供を始めたのでしょうか。

(オプティム星野さん)
我々は、最先端のテクノロジーを活用して農薬を極力使用しない栽培方法を構築し、環境への負荷が少ない「スマート米」など高付加価値な農作物の生産・流通・販売していくことを目的とした「スマートアグリフードプロジェクト」を推進しています。
本プロジェクトでは、アシスト二十一さんのような地域の担い手農業者の方々にドローン・AI・IoTを提供し、そこで生産されたコメを買い取り、「スマート米」として消費者へ販売しています。
また当社としては、プロジェクトに参加された農家さんから、ドローンで得た栽培管理等に関するデータを提供いただており、多くの農家から収集したデータを解析することで、新たなサービスの開発につなげていきたいと考えています。

――ドローンを導入したことで実際にどのような効果がありましたか。

(アシスト二十一木村さん)
やはり効率的に農作業を進められる点です。例えば、少ない人数、短い時間で雑草や病害虫に対する農薬散布ができます。また、最近当社では女性社員を採用したのですが、重い資材を運ぶ必要もありません。散布の際の作業員の被ばくリスクを減らすこともできます。また、先ほどもお話したようにピンポイントで散布することにより、必要最小限の散布で済みますので、コスト面でも効果があります。少人数で広域に作業できるのは大きいですね。

――最後に、それぞれの将来的な展望を教えてください。

(アシスト二十一木村さん)
この新潟県新発田地域では、高齢化による離農者が増えつづけており厳しい状況です。そうした状況の中、耕作放棄地を出すことなく、地域の担い手として、この新発田地域の農地を守りたいという思いがあります。
しかしながら、この人手不足の中では作業効率を上げていかなくてはいけません。そのためにはスマート農業やデジタル技術の活用が必要であると考えています。

(オプティム星野さん、王さん)
現在、当社ではスマートアグリプロジェクトの中で農業者の方が使っていただけるものを作っていくという段階です。
将来的には、我々のサービス、システムをより多くの地域で普及させていきたいと考えています。
何よりも現場の農業者の方に寄り添って、ニーズに合っているか、それは使いやすいものであるかを常に考え、皆さんに使ってもらえるようなシステムを作っていきたいです。

――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

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いかがでしたか。今回は、ドローンを使ったデータ分析を行い営農するアシスト二十一さん、そのサービスを提供しているオプティムさんを御紹介しました。今後も、DXに取り組む農業・食品産業の方を取材・紹介していきます。
それでは!


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大臣官房デジタル戦略グループ

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