中山間地域におけるドローンによる防除の省力効果
- ドローンによる防除作業は圃場の面積が小さくなっても、能率が落ちにくい作業です。
- 30a以下の圃場では、ドローン防除作業の圃場内での作業時間はブームスプレーヤの約3分の1に効率化しました。
- ドローンはトラックへの積込・積み降ろしも簡単で、圃場から圃場へ、広域に移動する場合の移動時間が短くなります。
- 中山間地域の同じ圃場群での防除作業において、移動や電池薬液補充など圃場外の作業時間を含めてもドローン防除ではブームスプレーヤ防除にくらべ作業時間を6割削減できました。
研究成果の紹介動画
研究の背景
中山間地域では面積の小さい圃場が多数存在しており、大型機械を使った作業の効率化は困難です。農薬散布作業には、散布に適した時期が決まっているものがあり、多くの圃場を抱える集落営農法人では、適期の間に作業を行うのが難しくなってきています。
ドローンは持ち運びが簡単であり広域を移動しながら作業を行うのに適しており、小さい圃場を多数管理している中山間地域の営農法人に適していると考えられます。現地での防除作業の時間を計測・解析し、ブームスプレーヤと比べて、中山間地域でのドローンの省力効果を明らかにします。
成果の紹介
成果のポイント1
1haあたりのほ場作業時間は、マルチコプタでは平均0.42時間で、平均1.30時間のブームスプレーヤと比べ約3分の1となりました。また、マルチコプタではほ場面積が小さくなるに従い1haあたりのほ場作業時間が長くなる傾向がありましたが、ブームスプレーヤに比べてほ場面積の影響は小さなものでした。
詳細情報
2019年成果情報「中山間地域におけるマルチコプタを用いた小麦の赤かび病適期防除支援技術」[外部リンク]
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本研究の一部は、生研支援センター「革新的技術開発・緊急展開事業(うち地域戦略プロジェクト)」の支援を受けて実施しました。記して謝意を表す。
研究成果に関する問い合わせ先国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 |
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