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ハレの日の料理「お雑煮」食材のあれこれ

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12月のテーマ

和ごはん×行事食

クリスマスにお正月、いよいよパーティシーズンの到来です。古来、日本では季節ごとにさまざまな行事を催し、行事食が継承されてきました。伝統的な知識、技法を生かしつつ、ひと工夫加えた、大人も子どももよろこぶ簡単パーティ料理にチャレンジしてみませんか?

行事食3ハレの日の料理「お雑煮」食材のあれこれ

お正月の風物詩といえば、お雑煮。具材、だし、餅の形など、地域によって違いがありますが、時代とともに全国各地に広がりながら、地域色豊かな郷土料理として定着した歴史があります。

地産地消の郷土料理として受け継がれる

お雑煮の起源には諸説あり、室町時代の京都が発祥という説が有力です。はじめのころは、お正月に限らず上級武家の婚礼の席などで、酒の肴として供されていました。
お正月にお雑煮で祝う行為は、1700年代後半から1800年代初めの間に全国に普及していったといわれています。京都では昆布だしの白味噌仕立てでしたが、やがて、だしにいりこ、かつお節、そしてしょうゆ仕立てのすまし汁など、風味豊かなさまざまなお雑煮が全国各地に広がっていきました。
かつては元日の朝、井戸からくんだ新しい水、その年最初の聖なる火で煮たお雑煮をいただき、一年の無病息災や家内安全を願っていました。現代では若水をくみ、火を起こすことは少なくなったでしょうが、お雑煮をいただきながら家族の多幸を願う思いには昔も今も変わりありません。また、具材には地場の産物をふんだんに使い、地産地消の郷土料理として今もしっかりと受け継がれているのです。

焼きハゼ、エビがド~ンと入ったお雑煮も

江戸時代末期から食されている仙台の伝統的なお雑煮は、お椀からはみ出すほど大きな焼きハゼが特徴。かつて松島湾で大量にとれたハゼを焼き干したものを、のせたのがはじまりとされています。鹿児島県の伝統的なお雑煮は、これまたお椀からはみ出しそうなエビをのせたさつまえび雑煮。鹿児島の出水沖では古くからエビ漁が盛んで、炭火で乾燥した焼きエビを島津家に献上していました。それを島津家がお雑煮にしていたため、のちに庶民にも広がったそうです。

おめでたいお雑煮で新しい年を迎えよう

また、お正月ということもあり、縁起かつぎの具材も多く見られます。福井県のお雑煮にはカブが入りますが、「株を上げるため」。奈良県の山間部では「人の上に立てるように」という思いを込め、里芋の頭芋(八つ頭)が入ります。福岡県のお雑煮にはブリが使われ、これは出世魚にあやかろう、ということでしょう。
おせちもお雑煮もすべて手づくりとなるとハードルが高くても、お雑煮だけならチャレンジできるかも、と思う方も多いはず。郷里を懐かしんで地元のお雑煮をつくるもよし。ほかの地域の興味深いお雑煮を試してみるもよし。農林水産省のサイト「うちの郷土料理」を参考に、おいしく、おめでたいお雑煮で、新しい年を迎えてみてはいかがでしょうか。

お問合せ先

大臣官房新事業・食品産業部
外食・食文化課食文化室

代表:03-3502-8111(内線3085)
ダイヤルイン:03-3502-5516