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和ごはん×日本茶

普段はどうしてもティーバッグやペットボトルで済ませてしまいがちな日本茶。茶葉から淹れる日本茶はとても奥深くて楽しいものです。今回は美味しくお茶を淹れる方法を学んで、もっとお茶を楽しんでみましょう。


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日本茶日本茶を楽しむ方法

今回日本茶について教えていただいたのは日本茶ソムリエの和多田喜さん。さまざまな日本茶の種類があるように、お茶の楽しみ方もいく通りもありますがここではお茶に興味を持ち始めた方にぜひ試していただきたい淹れ方とコツなどをご紹介いたします。お家にある茶葉でも生かせると思いますので、是非ご家庭で楽しんでみてください。

日本茶の種類

お茶の淹れ方の前に、まずは日本茶の茶葉についてお話しします。日本茶には様々な種類のお茶がありますが、代表的なお茶を6つほどご紹介します。

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<煎茶>
煎茶は生葉を蒸した後、もみながら乾燥させた緑茶の総称です。最もなじみ深いポピュラーなお茶。旨み、甘みに渋みが加わり、バランスのとれた口あたりです。
<玉露>
旨味を高めるために茶園に覆いを被せて遮光するなど、栽培に手間がかかり、最も高級な日本茶です。まろやかな旨みと甘みが絶妙です。江戸時代には製法が確立し、当時から最高級茶として扱われてきました。
<番茶>
番茶は歴史が長く千年以上前から作られていたといいます。新芽が伸びて硬くなった茶葉や、大きくなりすぎた葉で作ったお茶。煎茶に比べて質は落ちますが、その分リーズナブルで日常茶として親しまれてきました。さっぱりした口あたりです。
<ほうじ茶>
煎茶・番茶を強火で炒ったお茶。独特の香ばしい香りと、あっさりしたのどごしです。
<茎茶>
玉露・煎茶の茎だけを集めたお茶。草原のような香りで、色は薄め。すっきりとした飲み心地。
<玄米茶>
煎茶・番茶に、炒った玄米などを混ぜたお茶です。米のおこげのような香ばしさと甘みが加わり、飲みやすい、日本版フレーバーティーです。

おいしいお茶の淹れ方

今回は、ちょっと贅沢に時間を使ったお茶の淹れ方をご紹介します。一回分の茶葉で三煎味わうことができるので、普段、日本茶に親しんでない方は日本茶のおいしさに驚かれると思います。必ずこの全てを行う必要はありません。時間がなければ三煎目の淹れ方だけでも構いません。その場合は70℃くらいのお湯で入れていただけますといいかと思います。ぜひ試してみてください。

一煎目(水出し)

一煎目は水出しで淹れます。ポイントは良い水と良質な茶葉を使うこと。氷を使って水を冷やすと一層美味しくなります。少ない水でしっかりと置き、茶葉の香りを出します。

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調理時間5分

材料1人分

煎茶 ・・・ 6g
・・・ 30cc
・・・ 5個程度
(水を冷やす程度)

作り方

  • 茶葉を急須に入れます。急須がなければティーポットを代用してください。
  • 氷で冷やした冷水を30cc注いで3分置きます。
  • その間に茶碗を湯で温めておきます。
  • 茶葉は緑色に変化していますが、水で淹れているのでほとんど開いていません。
  • 茶碗に注いででき上がりです。
 色は薄い緑色。、透明で輝いています。新鮮なお茶の香り、味は甘く、旨みが広がります。

二煎目

続いて、二煎目を淹れましょう。今度は氷にお湯を入れ、溶かした水を使います。一煎ごとにお湯(お水)の温度を変えることで、香りや味わいに変化が出てきます。

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調理時間3分

材料1人分

煎茶 ・・・ 6g
(一煎目で使ったもの)
熱湯 ・・・ 50cc
・・・ 5個程度
(急須一杯になる量)

作り方

  • 熱湯50ccを急須に注ぎます。
  • 氷を急須の全面に敷き詰めるように入れます。
  • グラスに氷を入れ、3分待ちます。
  • 急須の外側がひんやりとしてきたらグラスに注いでできあがりです。
 ほんのり渋味が加わっています。さっぱりとした風味豊かな味わいです。

三煎目

三煎目はしっかりと味を出すために熱湯で淹れます。ポイントは一旦ポットに入れて味を整えることです。大人数に出す時はこのようにポットに入れてから出すと全てのお茶の味が均一になります。

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調理時間5秒

材料1人分

煎茶 ・・・ 6g
(二煎目で使ったもの)
熱湯 ・・・ 100cc

作り方

  • 二煎目を注ぎきった後の急須に熱湯を注ぎます。
  • 一呼吸おいてポットに入れます。
  • カップに注いででき上がり。

茶葉が一気に広がり、香りと渋味を楽しめます。

お茶の味が薄い時は淹れたお茶を急須に戻して濃くしたり、逆に濃い場合はお湯を足していただいても構いません。大人数の時はポットを使うことで先にテイスティングし、お出しするお茶を整えることができますので、ポットを使ってのお茶出しをおすすめします。
三煎楽しめるお茶の淹れ方を紹介しました。ぜひ一度、心にゆとりのあるときにお試しください。日本茶のおいしさ、奥の深さを発見すると思います。もちろん普通の茶葉でもお試しいただけます。
忙しい現代人は、手軽に飲めるティーバッグなどに頼りがちですが、本当は、忙しいときこそ、急須で淹れたお茶を飲みたいものです。急須で淹れてお茶を飲むことは、所作も含めて身も心もゆったりとくつろぐ贅沢な時間です。

お茶とおやつの、おいしい関係

日本茶は洋の食材と組み合わせることで,意外なおいしさが生まれます。「日本茶だから和菓子」という思い込みを捨てて、世界中のおやつと一緒に味わえば、もっともっとお茶本来のおいしさを発見できると思います。生チョコやスフレなどの濃厚なお菓子には濃いめのお茶を、果物をたっぷり使ったケーキやゼリー、生クリームやスポンジ菓子には薄めのお茶を合わせてみましょう。組み合わせは自由です。色々試して相性抜群な組み合わせをみつけましょう。

ティーバッグのおいしい淹れ方

最後にティーバッグのおいしい淹れ方を紹介します。ティーバッグの淹れ方にもコツがあります。ポイントはティーバッグでも急須を使うことです。急須に熱湯を入れ、ティーバッグをそっと入れて2~3分待って注ぎます。引き上げるときは、雑味が出るので振ったり、絞ったりはしないことです。急須を使うことで、お茶の味を整え、適度な温度で均一なお茶にすることができます。ぜひお試しください。

取材協力

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日本茶ソムリエ・和多田喜さん

日本茶インストラクター。お茶をおいしく飲むことにこだわった日本茶カフェ『表参道 茶茶の間』経営。日本茶の魅力を伝えるため、店頭でお茶のサロンを主催。ほかに執筆活動、各種セミナーで新しい可能性に挑戦している。
<茶茶の間>
所在地東京都渋谷区神宮前5-13-14
電話03-5468-8846
営業時間13時00分~16時30分ラストオーダー金土日(不定休)
直近の予定日はHPでご確認ください。
https://chachanoma.com/

お問合せ先

大臣官房新事業・食品産業部
外食・食文化課食文化室

代表:03-3502-8111(内線3085)
ダイヤルイン:03-3502-5516