お花見の歴史とお花見弁当
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和ごはん×お花見
春の花として最初に思い浮かぶのは桜の花です。また、お花見は日本人にとって恒例といってもいい行事となっていますね。今回はお花見についての歴史と、お花見弁当におすすめの簡単レシピをご紹介します。
お花見お花見の歴史とお花見弁当
桜前線が南から北へと日本列島を桃色に染めながら駈けぬけていきます。今年はお花見弁当をもって、わずか1週間ほどではかなく散っていく桜の木の下でいただきながら、春を満喫したいですね。
このお花見という行事、本格的に定着したのは実は江戸時代からということを知っていますか?
ここで、お花見とお花見弁当について学んでみましょう。
お花見の始まり
お花見の始まりは、古くは平安時代の貴族が桜を見ながら歌を詠んだり、蹴鞠(けまり)をした行事が始まりで、次第に農民の間でその年の豊作を願って桜の下で宴会をするようになったといいます。庶民がお花見を楽しむようになったのは江戸時代の寛文年間のころからです。当時は寺社の境内に咲く桜の観賞でした。享保年間に八代将軍吉宗が、飛鳥山や隅田川堤、小金井堤などに数千本の桜を植えて庶民のお花見を奨励。このころから庶民は咲き誇る桜を見に繰り出し、桜の下でお弁当を食べながらお花見を楽しみました。
「寛文(かんぶん)1661~1673年」「享保(きょうほう)1716~1736年」は、日本の元号のひとつです。「令和」は248番目の元号。
江戸時代のお花見弁当は?
江戸時代後期に刊行された醍醐山人(だいごさんじん)の料理本『料理早指南(りょうりはやしなん)』に、お花見弁当の献立が載っています。「上・中・下」と3段階にランク付けされ、彩りも美しい、春の旬の食材を使った料理がデザート付きで紹介されています。当時の人気料理は色鮮やかな色彩の卵焼きやかまぼこだったそうです。現代とあまり変わらないのに驚きですね。
江戸時代の人々にとってもお花見は一大イベントでした。江戸時代に庶民のレジャーとして定着し、今も続いています。今年は手作り弁当を持って桜見物に出かけ、うららかな春の日差しを浴びながら楽しい一日を過ごしましょう。どじょうは、生命力の強い川魚であることから、江戸時代から夏バテ防止の食材として食べられてきたと言われています。どじょうを背開きにして、ささがきゴボウと共に卵とじにした『柳川鍋』は、浅草名物としても知られています。
桜の塩漬けで桜湯をたしなむ
桜は見る楽しみだけでなく香りを楽しむこともできる花です。部屋じゅうにふわっと桜の香りが広がる桜湯を作ってみましょう。結納などの祝いの席では、煎茶は「お茶をにごす」といって敬遠され、代わりに桜湯が使われています。やわらかな色合いと、甘くやさしい香りが祝いの席にぴったりですね。
桜湯の作り方は、桜の塩漬けの表面の塩を洗い流して、水に10~20分ほど浸します。塩抜きした桜の塩漬けを器に入れて湯を注ぎ、塩で味をととのえます。塩の代わりに昆布茶などを加えてもおいしいです。
お花見におすすめ。春を感じる爛漫お弁当レシピ
お花見に行く時に欠かせないのがお花見弁当。今回はお花見の雰囲気を楽しめる桜のおにぎりと春の野菜を使ったお花見弁当おかずレシピをご紹介します。いずれもお家で作りやすい簡単レシピです。
今年はぜひお手製のお花見弁当を持ってお花見してみてください。
桜の香りが食欲をそそる桜塩むすびは子どもたちも大好きな甘い桜でんぶを混ぜたすし飯の筒型おむすびです。春らしく桃色で華やかな見た目が良いだけではなく、とてもおいしい。酢飯は菌の繁殖を抑えて傷みにくくするのでお弁当には最適です。
桜のおむすび
調理時間約5分 (炊飯時間を除く)
材料2人分
温かいごはん(/th>・・・1合分 | ||||
---|---|---|---|---|
酢 | ・・・ | 大さじ2 | ||
砂糖 | ・・・ | 大さじ1 | ||
塩 | ・・・ | 小さじ1 | ||
桜でんぶ | ・・・ | 30g | ||
桜の塩漬け | ・・・ | 15g |
表面の塩を洗い流して、水に10~20分ほど浸して塩抜きをする。
作り方
- 温かいご飯にかき混ぜた酢・砂糖・塩を切りながら加えていく。
- すし飯に桜でんぶを混ぜてピンク色のごはんにする。
- ラップにすし飯をのせて包み、筒型に丸める。
- 塩抜きした塩漬け桜をのせる。
たけのこのしそ肉巻き照り焼き
調理時間約15分
材料2人分
たけのこ | ・・・ | 1個(80g) |
---|---|---|
豚ロース薄切り肉 | ・・・ | 6枚(160g) |
青じその葉 | ・・・ | 6枚 |
小麦粉 | ・・・ | 大さじ1 |
サラダ油 | ・・・ | 大さじ1 |
しょうゆ | ・・・ | 大さじ1 |
みりん | ・・・ | 大さじ1 |
砂糖 | ・・・ | 大さじ1 |
作り方
- たけのこは6通分のくし形切りにする。
- まな板に豚肉を広げ、上に青しその葉をのせる。その上にたけのこを1つのせ、手前からくるくると巻く。これを6個作り、小麦粉を全体にまぶす。
- フライパンに サラダ油を入れ(イ)の巻き終わりを下にして並べる。
- フタをして中火で3分蒸し焼きにする。肉巻きを返して、さらに2分蒸し焼きにする。
- 余分な油をキッチンペーパーなどで拭き取りしょうゆ、みりん、砂糖を入れて照りが出るまでに絡める。
菜の花の辛子おかか和え

調理時間約8分
材料2人分
菜の花 | ・・・ | 100g |
---|---|---|
塩 | ・・・ | ひとつまみ(ゆでる用) |
しょうゆ | ・・・ | 大さじ2分の1 |
サラダ油 | ・・・ | 小さじ1 |
練りからし | ・・・ | 小さじ2分の1 |
削り節 | ・・・ | 1g |
作り方
- 菜の花は3センチ長さに切る。
- 薬味のみょうがは小口切りにし、大葉は千切りにする。
- 鍋にお湯を沸かし塩を入れる。菜の花を入れ中火で3分ほど時折返しながら茹でる。
- ザルにあけて水に取る。軽く絞りしょうゆ、サラダ油、練りからし、削り節と合わせる。
にんじんのレモン漬け

調理時間約10分
材料2人分
にんじん | ・・・ | 1本(150g) |
---|---|---|
レモン | ・・・ | 2分の1個 |
砂糖 | ・・・ | 大さじ2分の1 |
塩 | ・・・ | 小さじ2分の1 |
酢 | ・・・ | 小さじ1 |
作り方
- にんじんはピーラーで皮を薄くむくその後ピーラーで薄く全体を削る。レモンは縦半分に切り、薄いいちょう切りにする。
- 砂糖、塩を加えしんなりするまで5分ほどおく。
お問合せ先
大臣官房新事業・食品産業部
外食・食文化課食文化室
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