氷見のうどん(ひみのうどん)|にっぽん伝統食図鑑

氷見のうどん(ひみのうどん)

富山県氷見のうどん(ひみのうどん)
分類(大)
農産
分類(小)
穀類
主な使用食材
小麦粉、食塩
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主な伝承地域
氷見市
食品概要(特徴・種類)
生地を練り上げ、手延べの製法で生み出す、もちもちとした食感と、強いコシや粘りが特徴のうどん。乾麺や半生麺があり、太さもいろいろで、好みに合わせて食せられる。富山の名産である、とろろ昆布や巻きかまぼこ、すり身揚げ、シロエビのかき揚げなどをのせると美味しい。
歴史・文化、関連行事
氷見のうどんの製法は、江戸時代中期に、能登の総持寺のうどんや、かつて加賀藩御用達であった輪島の白髪素麺などの技術が氷見に伝わり、独自製法として編み出されたとされている。製法は一般的な素麺と同じだが、伸ばす時に植物油を使わない。全て手作業で行われる製法と、そこから生まれた手延べ製法があり、昔は加賀藩にも献上されていた。
氷見のうどんの元祖といわれる糸うどんは、人の手でよりをかけられ、糸が紡がれるように作られていく様子から名づけられた。
製造方法
小麦粉に水と塩を加えて、手でしっかりとこね、熟成させ、さらに生地を足で踏み、力を込めて生地を練り上げる。生地を平たい円形に整えたら、外側から中心に向けて渦巻き状に生地を切って1本の長いロープのようにし、手作業でよりをかけながら伸ばしていく。その際に油は使わない。2本の棒に八の字に掛けて熟成させた後に、さらに伸ばす。この作業を繰り返し、細く伸ばして竿にかけ、干して仕上げる。
しっかりとこねて足で踏む手打ちの要素と、手を使ってよりをかけ伸ばしていく手延べの要素を併せもつことが、独特のコシと滑らかさのあるうどんが生み出される秘訣となっている。
保護・継承の取り組み
氷見市内には氷見のうどんを味わえる飲食店が多くあり、定番から新感覚のものまで多彩なメニューが開発され、市内外から訪れる客でにぎわっている。大阪に専門店があるなど、県外でも氷見のうどんを提供する飲食店は見られ、海外での市場拡大を視野に、展示会や商談会に積極的に参加する事業者もいる。
家庭でも食べられる他、小中学校の給食などで氷見のうどんを使った汁物が提供されており、次世代を担う子どもたちにもその美味しさが受け継がれている。
主な食べ方
氷見のうどんはスーパーなどでも販売されており、日常的に親しまれている。温かくしても冷やしても美味しくいただける。温かいメニューでも、一度麺を冷水で締めることで、よりのど越しがよく美味しく仕上がる。また、麺を干す際に竿にかけたU字の部分を切り落とした「ふし麺」と呼ばれる物も販売されており、その短い形状を活かしてサラダや汁物、離乳食などに使われている。