桜の花漬け(さくらのはなづけ)|にっぽん伝統食図鑑
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桜の花漬け(さくらのはなづけ)

神奈川県桜の花漬け(さくらのはなづけ)
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
八重桜の花、塩、白梅酢
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画像提供元:〇〇〇
主な伝承地域
小田原市、秦野市とその周辺
食品概要(特徴・種類)
花びらが多く、色も濃い八重桜の花を、塩と梅酢で漬け込んだもの。独特の香りと繊細な美しさを活かし、桜湯や吸い物、お菓子、あんぱんなどに使われる。桜の香り成分であるクマリンは、もともと花にはあまり含まれないが、塩漬けにすることで生成される。地元では祝い事で桜湯を飲む習慣もあり、昔から親しまれてきた。
歴史・文化、関連行事
四季を通じて様々な花が咲く日本では、古くから、菊や菜の花、たんぽぽなど、花を食べる習慣があり、その薬効や味わい、香りなどを食生活に取り入れてきた。桜もその一つで、小田原市や秦野市とその周辺は食用八重桜の国内生産量日本一を誇り、全国シェアの8~9割を占める。
桜の花漬けの生産が始まったのは江戸時代末期とされているが、その理由には諸説ある。この地域には古くから八重桜が自生していたからとも、梅の産地でもあり、桜の花漬けに使われる白梅酢が手に入りやすかったからとも、祭りの費用捻出のためともいわれている。地域の中でも、戦後に各農家が植樹を重ね、今では一大産地となっている秦野市千村地区は、「八重桜の里」と呼ばれる。
製造方法
日本には数百種類もの桜があるといわれているが、桜の花漬けに使われるのは、主に「関山(かんざん)」と呼ばれる晩生種の八重桜である。漬け込み時にバラバラになってしまわないように、花が開ききる前に摘み取ってしまうため、観賞用の桜とは分けて栽培されている。
八重桜はソメイヨシノなどに比べて開花時期が遅く、収穫は4月中旬頃から始まる。傷めないように丁寧に摘み取った花は、洗浄後、がくなどを取り除き、樽などの漬け込み容器に塩と交互に入れて白梅酢を注ぐ。この時、足で踏む場合もある。また、塩だけで漬けるより、白梅酢を使ったほうが風味も彩りもよく仕上がる。重石をして、3週間から1カ月程度、天地を返したりしながら漬け込み、水分が出てきたら、絞ってざるに広げ、陰干しする。乾燥したら、塩をまぶして完成となる。
保護・継承の取り組み
秦野市では、八重桜を次世代へと遺すべく、様々な団体が植樹や低樹高栽培、新たな桜の花漬けの製品化、桜の花漬け体験の実施などに取り組んでいる。
主な食べ方
桜の花漬けを熱湯に浮かべ、ふわりと広がる香りと共に味わう桜湯は、花が美しく開いていく様子が縁起の良さにつながるとされ、結婚式などのおめでたい席でお茶代わりに飲まれる。サッと水洗いして刻み、温かなご飯に和えた桜ご飯は、見た目が華やかになるだけでなく、白梅酢に含まれる酸の働きで保存性もある。その他、お吸い物や刺身のつま、酢の物、和菓子、洋菓子など様々な用途がある。またあんぱんのへそに、彩りで添えることもある。




