新江用水を築いた渡辺泉龍
たいまつをつかった測量
福井県坂井市丸岡町
生年不詳~1672年(明治13年)
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丸岡町の野中山王、山崎三ヶの田んぼへ水を運ぶ「新江用水路」は、今から約300年前に渡辺泉龍と丸岡藩の村人によって作られた歴史ある用水路です。
新江用水路ができる前の野中山王、山崎三ヶ付近は荒れ地で、田んぼも少なく、農家の方もあまり住んでいませんでした。この荒れ地をなんとか田んぼにできないかということで、泉龍が立ち上がりました。
田んぼを作るには水が必要で、九頭竜川の鳴鹿から水を運ぶ用水路を建設することになりました。しかし、付近は山があり地形がぐねぐね曲がっていることから、見通しも悪く、夜中にたいまつを地面に立てて、地面の高い所、低い所を見つけながら用水路を作りました。また、地面には大きな石も多く水路を作るのはとても大変でした。
工事は、村の人もたくさん協力して、4年の年月をかけ、苦労の末、幅2メートル、長さ約10キロメートルの用水路が完成しました。用水路が完成したおかげで、新たに約300ヘクタールの田んぼができ、数百の農家が住むようになりました。
この工事を記念した石碑が坂井市の指定文化財になっており、女形谷のお寺(直乗院)にて管理されています。
参考情報
- 参考文献:わたしたちの丸岡町 丸岡教育委員会
- 関連ホームページ:坂井市指定文化財(外部リンク)
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