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農林水産省

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福岡県  堀川の恩人  古賀百工

生涯をかんがい工事に尽くす

福岡県朝倉市 
1718年(享保3年)~1798年(寛政10年)

山田堰
山田堰

筑後川の中流域に位置する朝倉

1662~3年(寛文2~3年)に大干ばつが起こり、これを契機として筑後川から水を引くための用水工事が行われ、翌年には150町歩余りの水田を潤す「堀川用水」が完成しました。それ以降も、改良改造が加えられましたが、水田面積の増加にともない、堀川用水のかんがい能力は限界に達して、堀川用水の恩恵をあずからないところでは、常に干ばつに悩まされることとなり、年貢米も納められない厳しい状況となっていました。

下大庭村(現在の朝倉町)庄屋古賀百工は、解決策として、堀川用水の拡張を藩に願い出ます。事前に提灯やタライを使った高低差等の測畳を行い、綿密に練った計画をもって願い出たことから、藩もこれを認め、5年後には「新堀川用水」は完成しました。

百工70才の時、根本的に水害、干害から住民・土地を守るためには、筑後川取入ロの全面改修が必要であるとの思いから、筑後川本流山田堰の大改修の計画を立てます。しかし、これにも難題がありました。湿害を被るとして、工事に反対の農民もいたのです。百工は、日夜全力を挙げて説得にあたりました。まさに命をかけてこの事業を実現しようとする百工の思いは藩に届き、ついに1790年(寛政2年)完全な山田堰は完成することとなりました。

百工は山田堰の完成後8年経った1798年(寛政10年)81才で亡くなりますが、その生涯は、かんがい工事に全てを尽くしたものでした。

参考情報

  • 参考文献:「改訂 山田井堰堀川 三百年史」(福岡県朝倉市 山田堰土地改良区)
  • 施設概要:【山田堰】(形式)固定堰、(堰長)309メートル、(目的)かんがい用水、(管理者)山田堰土地改良区

担当

福岡県 農林水産部 農産漁村振興課 計画調整係
TEL:092-643-3551(内線:3862)
FAX:092-642-4605

お問合せ先

農村振興局整備部設計課

代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3559-6338
FAX:03-5511-8251