明日をつくる ~東日本の復旧・復興に向けて~(1)
名物おやきに詰まっているのは、おふくろの味と、復興へのみんなの思い
岩手県陸前高田市 広田半島営農組合
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![]() 広田半島営農組合女性部により誕生した工房「めぐ海」。
津波により建物やレシピなどが流失したが、メンバーの強い思いとさまざまな支援・サポートを受けて見事に復活した |
![]() ![]() しっとり、もちもちの食感に仕上げた「がんづき」。 ![]() 人気商品の「めぐ海焼き」。米粉の生地の中に甘辛く煮つけた地元の海産物がたっぷりと入っている ![]() “広田のおふくろの味”はすべて手作りによるもの。地元の海産物を全国へと広げていくのが目標 ![]() ![]() 比較的がれきの少ないほ場を活用して、急ピッチで復旧工事を進めたが、当初は塩分濃度がなかなか下がらず、田植えは予定の10分の1しかできなかった ![]() 東日本大震災農業生産対策交付金を活用し、田植機やコンバインなどの農業機械を導入した ![]() 岩手県立農業大学校と連携して田植えを実施。 ![]() 中山間部のため、かつては人力による作業が中心だった ![]() 無事に稲が実り、収穫の時期をむかえることができた |
工房「めぐ海」が届ける広田のおふくろの味
広田半島営農組合は、農作業の共同化を通じた効率的な農業経営の実現、農用地の利用集積を推進することを目的として、水田基盤整備を機に平成21年に設立。 「工房が津波で流され、私自身も体調を崩したこともあって、もう二度と立ち上げるのは無理だと思っていました」 と代表の村上豊子さん。 「家を流されて日々の生活もままならないメンバーもいる中、とても悩んだのですが、みんなから『やってみよう!』という声があがって、心が決まりました。
「新しい商品として、陸前高田市が売り出している『北限のゆず』を使ったあんに、地元で試験栽培している古代米のアサムラサキの皮で包んだミニ大福を開発しました。 被災後すぐに除塩を開始。
地元大学との連携で早期の作付けに成功 津波によって経営面積の3分の2が浸水したほか、トラクターや田植機などの農業機械も流失した広田町。 「まだ残り10ha分が手付かずの状況なので、ここを28年度までに復旧させるのが当面の目標です。 と語る組合長の臼井剛さん。 ![]() |
写真提供/広田半島営農組合