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農林水産省

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特集 人も家畜も笑顔になれる これからの田んぼの話(3)

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田んぼのチカラ つかう人  「米で育つ牛」  飼料用米を使った新しい試み



米どころ秋田で、おいしく育つ肉牛を生産するゆりファーム。
ソフトグレインサイレージ(SGS) による肉質改善とコスト削減に成功しました。


事例紹介


ひよこのイラスト

秋田県  ゆりファーム

稲作農家・畜産農家ともに嬉しい
秋田の米で育ったブランド牛「秋田牛」

米どころ秋田では、飼料用米を活用したブランド牛「秋田牛」の生産が行われています。その中で、由利本荘市の畜産農家で組織する株式会社ゆりファームでは、稲作農家から仕入れた生もみをSGSに加工し、畜産農家に販売しています。

SGSは、生もみを乾燥させずに粉砕、加水、乳酸発酵させ、密封して2カ月間熟成させたもの。乳酸発酵させることで、牛の食欲が高まり、保存がきくというメリットもあります。稲作農家としては、収穫した生もみのまま費用をかけず出荷することができ、畜産農家も輸入配合飼料と比べ、安価で安定した供給を受けることが可能です。

ゆりファームの堀内忠代表取締役は、「SGSを食べて育った牛は脂がくどくなく、後味さっぱりでおいしい」と、今後ブランド牛として人気が高まることを期待しています。

こうした取り組みを県も積極的に後押し。「協力し合ってさらに秋田牛を広めたい」(秋田県農林水産部畜産振興課・赤川淳美課長)と語っています。




稲作農家も畜産農家もコストを減らして利益を上げられる仕組みです。秋田の米で育ったブランド牛を生産しています。
ひよこのイラスト

SGSは僕らの大好物だよ!
牛のイラスト

牛の写真
粉砕した生もみに水と乳酸菌を加えて密封し、発酵させた飼料の写真
SGSは、粉砕した生もみに水と乳酸菌を加えて密封し、発酵させた飼料。消化しやすく、長期保存も可能に

市営牧場の「ゆり高原ふれあい農場」の写真
市営牧場の「ゆり高原ふれあい農場」。ブランド牛の基幹牧場としてだけでなく、観光資源としても活用している