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特集 人も家畜も笑顔になれる これからの田んぼの話(4)

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田んぼのチカラ つくる人  「目指せ単収1t!」  飼料用米の多収化に挑戦




多くの収穫が望める飼料用米の栽培に取り組む秋川牧園飼料米生産者の会。
ベテランと若手が一緒になって、単収アップを目指しています。


 

山口県  秋川牧園  飼料米生産者の会

飼料用米を新たな収益の柱に!

山口県山口市と防府市を中心に、地域の約20軒の農家や法人で結成された秋川牧園飼料米生産者の会では、多収品種に取り組むことで飼料用米の単収1トン(モミ重、以下同)を目指し、各農家がしのぎを削っています。

同会が飼料用米に取り組み始めたのは平成22年。初年度こそ平均611キログラムと低調だったものの、2年目から多収品種である「北陸193号」に切り替えたことで、平均690キログラムにまで増収となりました。

倒伏に強いという特徴を利用して、複数回の追肥を行うなど、肥料の入れ方も多収品種に合わせた設計に工夫。試行錯誤の甲斐あって、2年目以降には単収1トンを超えるメンバーも現れました。

秋川牧園の秋川正社長は「飼料用米は、稲作農家にとって新たな収益の柱となりえる事業。補助金に依存するのではなく、品種の改良、水田面積の拡大など、改善を続けていきたい」と語っています。

※私たちが食べているお米の平均単収は約530キログラム(玄米重)。


ひよこのイラスト
ひよこのイラスト




主食用米を作っていた田んぼでも飼料用米が十分採れるんです! 中には小麦との二毛作を行う人もいます。

海地博志さんの写真
多収品種「北陸193号」でモミ単収1トンを達成した経験を持つ、秋川牧園飼料米生産者の会の海地博志さん。平均単収は900キログラムで、同会の単収トップの常連

メンバー全員でほ場を視察している写真
メンバー全員でほ場を視察して、侃々諤々の議論が行われる。全員がライバルでありながら、“単収1トン”という同じ目標を持つ仲間だ

穂の写真
“多収穫ローコスト”を合言葉に、秋川牧園が鶏糞を無償で提供。中には購入資材がほぼゼロで、単収800キログラムを超えた例も。「北陸193号」は、穂数ではなく穂の大きさを重視して育てていく