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農林水産省

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特集 野菜をもっと食べよう!(6)

[加工]  パッケージサラダの加工施設に潜入!  新鮮・シャキシャキのヒミツ



いろいろな種類の野菜を手軽に食べられることで人気のパッケージサラダ。その鮮度とおいしさの秘密には、原料へのこだわりと徹底した品質管理、繊細な心配りがありました。


コールドチェーンで野菜の鮮度をキープ
新鮮でおいしいカット野菜。家庭で"シャキシャキ"とした食感が楽しめる理由は、「コールドチェーン」と呼ばれる低温管理システムにあります。パッケージサラダで国内最大シェアのサラダクラブでは、「工場での原料野菜受け入れから生産、出荷、販売店への輸送までの間、とれたての新鮮さを持続させるために、徹底して一定の温度をキープしています」。

野菜は、収穫後も呼吸し、水分を蒸発させています。低温管理することで、呼吸量と蒸散量を抑えて鮮度を保ち、同時に細菌の増殖を抑えているのです。

高品質を維持するため、原料となる野菜のほとんどは国産を使用。国内では安定的に確保しにくいパプリカなどの野菜以外は、できるだけ工場から近い産地の契約農家から調達しています。

作業工程での最重要事項は異物の除去です。カットした野菜に上下から特殊なライトを当てて人の目でチェックするなど、加工から充填・包装まで、細心の注意を払っています。

そのほか、野菜の種類や商品に合わせて包装フィルムの材質を変えるなどの工夫も行い、丸ごとの野菜に負けない鮮度と品質を保っているのです。


1.産地から野菜が入荷
1産地から野菜が入荷
2.外葉などを取り除く
2外葉などを取り除く

3.野菜をカット
3野菜をカット

4.異物がないか確認
4異物がないか確認

5.野菜を洗浄・脱水
5野菜を洗浄・脱水

6.パック詰め
6パック詰め

7.箱詰めして出荷
7箱詰めして出荷

1 産地から入荷した大型のキャベツ。 鉄コンテナ1つで300~350キロ分にもなる
2 食用に適さない外葉などを除去。取り除いた部分は肥料などにリサイクルする
3 商品に合わせて野菜をカット
4 異物の混入がないか、野菜を光で透かして念入りに確認
5 5度以下の冷水でしっかり洗浄。遠心脱水機で余分な水分を取り除く
6 パッケージに充填・包装。コンピュータ管理された野菜の産地が印字される
7 商品を1つずつ確認しながら箱詰め



ヒミツは「コールドチェーン」
工場内は徹底的に管理され、野菜の入荷から商品出荷まで一定温度をキープ。防寒着も常備されている
工場内の温度管理

野菜の温度を計測

トラック

防寒着



取材・文/岸田直子
撮影/原田圭介