特集2 牛肉(3)
牛内臓の部位図鑑
「ホルモン」と呼ばれる牛の副生物は、正肉とは異なるおいしさが注目されており、栄養価の面でも近年、見直されるようになりました。昔から牛の内臓を調理してきた関西では、部位によって関東とは異なる呼称を持っています。
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![]() (1)ハツ(心臓) 筋繊維が細かく、コリコリした食感を楽しめる。ビタミンB1、B2が豊富である。 |
![]() (2)レバー(肝臓) 炒め物で親しまれるレバーは、牛の肝臓。鉄分のほかに、ビタミンA、B2も多く含む。 |
![]() (3)マメ(腎臓) 牛の腎臓はぶどうの房状であることからついた呼び名。しこしことした歯ごたえが特徴。 |
![]() (4)ミノ(第一胃) 牛の4つの胃の中で、最も大きくて肉厚で、歯ごたえがある。特に厚い部分が「上ミノ」。 |
![]() (5)ミノサンド しっかりとした食感のミノの中でも、身と身の間に濃厚な脂身が挟まっている、希少な部位。 |
![]() (6)ハチノス(第二胃) 胃の内壁が「蜂の巣」のようにひだ状になっていることから。イタリア語では「トリッパ」。 |
![]() (7)センマイ(第三胃) 「千枚のひだ」があるように見えることから。脂肪が少なく、独特のひだの歯ざわりが美味。 |
![]() (8)ギアラ(第四胃) 表面がなめらかで薄く、大きなひだがある。赤身があるので「アカセンマイ」とも呼ばれる。 |
![]() (9)ハラミ(横隔膜) 横隔膜の腹側で、柔らかくて適度に脂肪がある人気の部位。赤身肉に見えるが、内臓である。 |
![]() (10)サガリ(横隔膜) 横隔膜の腰椎に近い部分で、ハラミと同様に柔らかい。「ビワハラミ」とも呼ばれる。 |
![]() (11)コプチャン(小腸) ホルモンの代名詞。関西では裂かないものが「マルチョウ」、裂いたものは「コテッチャン」。 |
![]() (12)シマチョウ(大腸) コプチャンよりも太くて厚く、食感もかためだが、良質な脂がついている。焼肉でも人気。 |
![]() (13)タン(舌) 脂肪が多く、濃厚な味わいで人気。タウリンを豊富に含むため、スタミナ満点。 |
![]() (14)ツラミ(ほほ肉) 西洋料理では煮込みにもされる、顔のほほの部分。適度に脂があり、うまみもある。 |
牛一頭丸ごと使用する焼肉店 未経産の雌牛を自らの手で1つ1つ、骨からさばき、全80部位を提供できる焼肉専門店。 「にくや萬野 お初天神裏参道店」 大阪府大阪市北区曽根崎2-10-9 TEL 06-6131-0008 |
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取材・文/大沼聡子
イラスト/立原圭子
取材協力/萬野屋
イラスト/立原圭子
取材協力/萬野屋
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