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農林水産省

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特集1 きのこ(4)

[きのこ図鑑] 食べられる野生きのこ編



古代から森を守り、食を豊かにしてきたきのこ
日本だけでも4000~5000種あるといわれるきのこ。縄文時代の遺跡の出土品には、きのこ形土製品があり、きのこは古くから身近な食物だったと考えられています。現在では、約100種類が食用とされています。

きのこは菌類(かび)のなかまで、菌糸と呼ばれる細長い糸状の細胞が多数集まったものです。乾燥や熱に弱いため、ふだんは木や土の中で生息していますが、温度や湿度などの条件が整うと、肉眼で見ることができる器官を形成。それが、いわゆるきのこで、子実体(しじつたい)と呼ばれます。子実体は胞子を作る生殖器官であり、見た目は異なるものの、植物の花と同じような働きをしています。

自然界で生息しているきのこには、「共生」「分解」という大きな役割があります。共生の働きを担うのは「菌根性きのこ」で、樹木から栄養を摂取しつつも、樹木の生長を助けて乾燥や病害などへの抵抗力を養います。一方、分解の働きは「腐生性きのこ」が担い、分解が難しい樹木の幹や落葉の分解を助けます。これらの働きは、森の生態系の維持と保全に欠かせないものです。


マツタケ
マツタケ
秋の味覚になくてはならないきのこの王様。アカマツやツガの林に発生し、丹波産などが有名。特有の芳香とよく締まった肉質が好まれる。
ハタケシメジ
ハタケシメジ
地下に埋もれ、木がある場所に群生することが多い。カサは中心が少しくぼんで平らに開く。においやクセのない中型から大型の種類。

タマゴタケ
タマゴタケ
夏から秋に見られる中型から大型のきのこ。初めは卵状で、生長するとカサが開いて縁の筋が現れ、オレンジがかった赤色になる。

ホンシメジ
ホンシメジ
秋に雑木林などに群生し、「香りマツタケ、味シメジ」といわれて味のよさに定評がある。カサは饅頭形で、柄は白くて下方が太い。

ヤマドリタケ
ヤマドリタケ
夏から秋に針葉樹林などに発生する大型のきのこ。柄が太く、上のほうに網目模様がある。淡泊で、炒めたり焼いたりして食べるとよい。

ナラタケ
ナラタケ
夏の終わりから秋にかけて広葉樹の枯れ木に群生。カサは皿形で褐色。木の養分を吸って生長し、生木を枯らすこともある。

キクラゲ
キクラゲ
中国料理でおなじみの食材。春から秋にかけて広葉樹の枯れ木などに発生し、プヨプヨして透明感のあるゼラチン状。人家近くでも見られる。

ササクレヒトヨタケ
ササクレヒトヨタケ
春から秋にかけて庭先や畑などの身近な場所に群生。生長して釣り鐘形になる前の真っ白な円柱形、長卵形のものを食用にする。

ウスヒラタケ
ウスヒラタケ
広葉樹の倒木や切り株などに折り重なるように群生。貝殻形のカサは薄くて柔らかく、柄はほとんどない。

ベニヤマタケ
ベニヤマタケ
鮮やかな赤い色が目をひく、カサの大きさが2~5センチメートルほどの小型のきのこ。春から秋ごろ、竹林の地上や草地に発生。徐々に黄色味を帯びる。

コウタケ
コウタケ
朝顔のような形状で大型。カサの裏にはとげ状の細かい突起が密生する。食用には乾燥させて香りがよくなったものを使う。

チチタケ
チチタケ
主にブナ科の広葉樹林の地上に群生する。中型で、色は黄褐色や橙褐色。傷つけると白い粘りけのある乳液が出て、液にもきのこ自体にも渋みがある。


注意 野生のきのこは自己判断してはダメ!
きのこ狩りは秋の楽しみの一つ。しかし、食用と間違えて毒きのこを採取する人もいて、毎年、日本各地で毒きのこによる食中毒事故が発生しています。食用か毒か分からないときは、安易に自己判断をしたり、迷信をうのみにしたりせず、天然きのこや栽培きのこに関する詳しい知識・情報を持つ、きのこの専門家「きのこアドバイザー」(日本特用林産振興会が認定)や専門機関などの判断を仰ぎましょう。



取材・文/三浦良江
写真提供/竹しんじ(「ドキッときのこ」http://dokitto.com/ [外部リンク])、長野県、日本特用林産振興会


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