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特集2 森へ行こう(2)

森へ行き、紅葉を楽しもう



カエデの紅葉は、北海道で10月中旬から始まり徐々に南下していきます。
紅葉前線と一緒に、紅葉の美しい山々を紹介します。

森へ行き、紅葉を楽しもう
出典:気象庁「カエデの紅葉日の等期日線図(1981~2010年の平均値)」



(1)知床硫黄山 [北海道]
知床硫黄山[北海道]
3つの噴火口を持つ活火山。11月ごろまで黄金色の風景を楽しむことができる。
(2)八甲田山 [青森県]
八甲田山[青森県]
標高1,400メートル以上に高山帯があり、ナナカマドやハンノキなどの紅葉が美しい。

(3)尾瀬ヶ原 [福島県・群馬県・新潟県]
尾瀬ヶ原[福島県・群馬県・新潟県]
湿原の紅葉は草紅葉と呼ばれ、9月中旬から10月初めにかけて草原が金色に輝く。

(4)八ヶ岳 [長野県・山梨県]
八ヶ岳[長野県・山梨県]
紅葉、黄葉、常緑樹が織り成す赤・黄・緑はまるで点描画のよう。

(5)箕面(みのお) [大阪府]
箕面(みのお)[大阪府]
オレンジや黄色のパッチワーク模様が見られる。箕面公園は滝とモミジの名所として知られる。

(6)星生山(ほっしょうざん) [大分県]
星生山(ほっしょうざん)[大分県]
九重(くじゅう)連山の一つ。真っ赤に染まる時期の西斜面は、陽を受けると息をのむほど美しい。


紅葉・黄葉の不思議 鍵は葉に含まれる「色素」
紅葉・黄葉するのは、カエデやハゼノキなどの落葉樹ですが、なぜ葉の色が変化するのでしょうか。

紅葉と黄葉は異なるメカニズムが働いています。もともと葉には、クロロフィルという緑色の色素と、カロチノイドという黄色の色素が含まれています。秋になるまでは、強い緑色に隠れて黄色は見えません。しかし、日照時間が短くなり気温が低くなると、緑色の色素が分解されて黄色が見えてきます。これが黄葉です。

一方、新たな色素が作られるのが紅葉です。気温が低くなると、葉の付け根に離層と呼ばれるコルク栓のようなものができます。すると葉で作られた糖分が枝へ移動せず、葉の中の糖度が上昇。そこに陽の光が当たって化学反応が起き、赤色の色素アントシアニンが作られて、葉が鮮やかな紅に染まるのです。


紅葉(黄葉)する主な葉
日本で最もよく見られるイロハモミジは、イロハカエデとも呼ばれる。
日本で最もよく見られるイロハモミジは、イロハカエデとも呼ばれる。
ウルシ科のハゼノキは、俳句では櫨紅葉(はぜもみじ)と秋の季語でもある。
ウルシ科のハゼノキは、俳句では櫨紅葉(はぜもみじ)と秋の季語でもある。

初夏に白い花を咲かせるナナカマドは、秋には球形の実をつけながら紅葉する。
初夏に白い花を咲かせるナナカマドは、秋には球形の実をつけながら紅葉する。

イタヤカエデは黄葉するカエデの代表。
イタヤカエデは黄葉するカエデの代表。



取材・文/千葉貴子


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