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MAFF TOPICS(3) NEWS 国内2地域をユネスコエコパークに推薦


来年の審議で登録の可否を決定
生物圏保存地域(国内呼称:ユネスコエコパーク)は、生物多様性の保全、持続可能な開発、学術研究支援を目的として、昭和51年にユネスコが開始した制度です。

ユネスコエコパークの登録は、各国からの推薦をもとに「ユネスコ人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会」において審議、決定されます。

現在国内には7つのユネスコエコパークがあります。今年は「祖母(そぼ)・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)」(大分県、宮崎県)および「みなかみ」(群馬県、新潟県)を推薦することが決まりました。

平成29年5~7月にユネスコ本部で開催されるユネスコMAB 計画国際調整理事会で、登録の可否が決定される予定です。


国内のユネスコエコパーク
国内のユネスコエコパーク


(1)只見(ただみ)
[福島県]
只見(ただみ)
会津朝日岳、浅草岳などの山々に囲まれた山間地域。ブナをはじめ落葉広葉樹林、針葉樹林、低木林などが原生的な状態で存在する。
(2)志賀高原
[長野県・群馬県]
志賀高原
上信越高原国立公園の志賀高原を中心としたエリア。原生林が残る亜高山帯の針葉樹林や落葉広葉樹林が広がり、大小30あまりの池沼や湿原が散在している。

(3)南アルプス
[山梨県・長野県・静岡県]
南アルプス
3,000メートル峰が連なる山岳環境で日本を代表する自然環境を有する。3県10市町村がユネスコエコパークとして結束。
撮影/広瀬和弘

(4)白山
[富山県・石川県・福井県・岐阜県]
白山
日本最西端の2,000メートル峰・白山を中心に、4県7市村の環白山地域が対象。白山の高山植物、ブナ林、世界文化遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」などが魅力。

(5)大台ヶ原(おおだいがはら)・大峯山(おおみねさん)・大杉谷(おおすぎだに)
[三重県・奈良県]
大台ヶ原(おおだいがはら)・大峯山(おおみねさん)・大杉谷(おおすぎだに)
大台ヶ原は紀伊半島の主要水源地。国内有数の多雨地帯で幅広い生物層と豊かな自然がある。

(6)綾(あや)
[宮崎県]

綾(あや)
九州南東部・宮崎県綾町周辺の地域。綾川流域は日本最大の照葉樹自然林が残り、夏緑広葉樹のブナの自然林が一部現存。

(7)屋久島・口永良部島(くちのえらぶじま)
[鹿児島県]
屋久島・口永良部島(くちのえらぶじま)
屋久島、口永良部島と沿岸の海域。屋久島は日本初の世界自然遺産に登録。口永良部島は現在も火山活動を続ける山がある。
 


ユネスコエコパーク推薦決定地域
祖母・傾・大崩[大分県・宮崎県]
九州最高峰級の山々からなり、幅広い植生やソボサンショウウオなどの希少種が見られる生物種の宝庫。神楽が域内の各地で見られるなど、自然への畏敬の念が文化として根づいている。

みなかみ[群馬県・新潟県]
群馬と新潟の境界の山稜一帯は太平洋側と日本海側の大気がぶつかる中央分水嶺。世界でも有数の豪雪地帯。多様で希少な動植物が育まれ、独自の生態系が見られる。


取材・文/細川潤子




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