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農林水産省

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aff 2019年5・6月号
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生産者インタビュー

若い力で農地を拡大するもも農家

菱沼農園(福島県)

菱沼農園は、福島県福島市飯坂町にある農業法人。
菱沼農園の代表・菱沼健一さん。

ももの木の健康を保つのがいちばん大事

――菱沼農園では、福島の代表品種「あかつき」をはじめ、22品種のももを育てているそうですね。

ももは適切な収穫期間がとても短い果物で、1品種につき約1週間ほどしかありません。そのため、当農園では、7月初旬に収穫する「はつひめ」からスタートし、10月まで出荷できるように、いろいろな品種を栽培しています。こうすれば長期間にわたって収穫できますし、自然災害をはじめとするリスクも分散できます。また、いろいろな品種を食べたいというお客様の要望にも応えたいと思っています。

主な栽培品種ははつひめ、あかつき、まどか、川中島白桃、かぐや、黄金桃、黄貴妃、さくら白桃、桃水など。希少品種も多い。
主な栽培品種ははつひめ、あかつき、まどか、川中島白桃、かぐや、黄金桃、黄貴妃、さくら白桃、桃水など。希少品種も多い。

――1年間の作業について教えてください。

1年の作業としては、まず2月下旬までにせん定、3月中には余分な蕾を減らす摘蕾(てきらい)を行います。これはうま味成分や栄養を果実に十分に送るために欠かせない作業です。開花はだいたい4月から。交配が必要な品種は授粉作業をし、5月ごろから、摘蕾で取りきれなかった果実を取り除く摘果や、品種により袋がけをしていきます。

ももは、桜が咲く前の3~4月ごろにきれいなピンクや白、赤などの花を咲かせ、ひと足早く春の訪れを感じることができる。
ももは、桜が咲く前の3から4月ごろにきれいなピンクや白、赤などの花を咲かせ、ひと足早く春の訪れを感じることができる。

――ももの栽培はどんなところが難しいですか。

これらの作業の中で重視しているのは、根元の葉を枯らさないようにすること。そのために、冬季に行うせん定で、根元まで日光が当たるように調節しています。また、葉には葉面散布剤を与えています。これは人間に例えると、サプリメントのようなものです。それと、肥料は有機質のものを中心に、木の状態を見ながら適切に与えています。このようにして木と葉の健康状態を維持していけば、自然とおいしい果実を作ってくれます。

成木になるまでの期間、5~6年は“木の体作り”。病害虫の駆除や草刈などを行い、力強く枝が伸びるようにコントロールする。
成木になるまでの期間、5から6年は“木の体作り”。病害虫の駆除や草刈などを行い、力強く枝が伸びるようにコントロールする。

より多くの人に福島のおいしいももを

――年々、農地も拡大されているようですね。

当農園は若いスタッフも多く、販路も広いため、規模を増やしても続けられています。毎年1ヘクタールくらいずつ増えて、今では約9ヘクタールになりました。また、さらにももの栽培品種を増やすため、試験的に5から6品種の栽培も始めています。

若いスタッフが多いのも同農園の強み
若いスタッフが多いのも同農園の強み。

――震災の風評によるご苦労もあったと思いますが。

今では放射性物質モニタリング検査でも基準値以下になっています。福島のももはもともとおいしいですから、先入観を持たず、安心して食べていただきたいです。当農園のモットーである「おいしいをよりおいしく」を、これからも続けて、福島のおいしいももを多くの方に届けていきたいと考えています。

インターネットの産地直送もあり、数量限定の希少品種はすぐに完売してしまうほど人気となっている
インターネットでの産地直送もあり、数量限定の希少品種はすぐに完売してしまうほど人気となっている。

――加工品の開発や販売もしていますね。

果実を原料にした加工品を扱っていて、「のむもも」がおすすめ。厳選した12品種から搾ったジュースで、年間約4万本販売しています。品種によって異なる甘み、香り、コクを楽しむことができるので、飲み比べてみてください。

福島で育てたたくさんの品種を多くの人に楽しんでもらえるよう、1品種ずつビンに詰めたジュース
福島で育てたたくさんの品種を多くの人に楽しんでもらえるよう、1品種ずつビンに詰めたジュース。

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