ももを楽しむ
農研機構 果樹茶業研究部門 生産・流通研究領域 流通利用・機能性ユニット上級研究員の立木美保さんに、食べ頃や、簡単においしく食べる方法について教えていただきました。さらに、意外なもも料理などもご紹介します。
食べ頃の見分け方
香りがしている、軽く触ってみて表面が柔らかくなっているものが食べ頃です。ももは流通を考えて、糖度が十分に高くなったとき、堅めの状態で収穫されます。そのため、スーパーなどの店頭に並ぶころには、柔らかく食べ頃になっていることが多いです。ただ、農家の直売所や産地直送ショップなどでは、収穫からあまり日数が経たずに販売されるため、まだ堅いこともあります。
簡単にできるももの食べ方
最近の品種は、皮を手でむけるようなものは少ないので、ナイフや包丁を使ったほうがきれいにむけます。また、りんごやかきなどと違い、果肉の水分が多くてぬるぬるしているので、まず丸ごと皮をむいてしまうのが簡単です。イラストを参考に切り分けてみましょう。過熟になると、枝側に少し包丁を入れただけで、するっとむけるものもあります。
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枝側を下にして、縫合線という縦の線を正面に。
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縫合線の両側、種ギリギリのところに包丁を入れる。切り取った果肉はそれぞれ3つに切り分ける。
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残った部分は、種ギリギリに縦に切り、切り取った果肉をそれぞれ2つに切る。
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最後に、種の周りに残った果肉を切る。
ももの保存法
ももは購入したときが食べ頃のことが多いため、すぐに食べるのが理想です。まとめ買いなどでどうしても保存する場合は、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。冷蔵室よりも野菜室のほうが開け閉めが比較的少なく、温度が安定しやすいからです。それでもおいしさが半減してしまうので、1週間以内に食べてください。野菜室に入れるときは、食品保存用のポリエチレン袋に移しましょう。ひとつの袋に多くは入れず、2個程度にして、口を軽く縛ります。
ももを使った料理
ももを使った夏らしいメニューを2品ご紹介します。
ももの冷製パスタ
材料(1人分)
もも…2分の1個、モッツァレラチーズ…2分の1個、生ハム…2枚、塩…小さじ2分の1、粗びき黒こしょう…適量、レモン…2分の1個、オリーブ油…大さじ1、スパゲッティ(カペッリーニなど細いもの)…80グラム、ディル…1枝
作り方
- ももは皮をむいて一口大よりやや小さめに切る。モッツァレラも同じ大きさにちぎり、生ハムは食べやすい大きさに裂く。
- 1をボウルに入れて塩、粗びき黒こしょうをふり、レモンを搾って加える(皮は残しておく)。全体をあえてオリーブ油を加え、軽く混ぜて冷蔵庫で冷やす。
- 塩(分量外)を加えた熱湯でスパゲッティを袋の表示よりやや短くゆでて湯をきる。すぐに冷水にとってしっかり水けをきり、2に加えて混ぜ、皿に盛る。
- レモンの皮をすりおろしてかけ、ディルの葉を摘んで散らす。
もものラッシー
材料(1人分)
もも…2分の1個、プレーンヨーグルト…2分の1カップ、牛乳…2分の1カップ、ガムシロップ…大さじ1から2
作り方
- ももは皮をむいて適当な大きさに切り、ミキサーに入れる。
- ヨーグルトと牛乳、ガムシロップを加えてかくはんし、グラスに注ぐ。
- 好みでミントの葉を添える。
完熟ももを瞬間冷凍
季節を問わずに「いつでも生のももが味わえる」をコンセプトに、福島県産の完熟もも1個分の果肉を丸ごと瞬間冷凍した新感覚のスイーツシャーベット。シロップ漬けにせず、製造時に熱を加えていないので、半解凍すれば、生もも感100パーセントのももを楽しめます。食べやすい大きさにカット済みで、そのまま食べられるだけでなく、ミキサーでスムージーにしたり、カクテルのトッピングにしたりするなど、さまざまなアレンジもできます。
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