和菓子は、日本の歴史や季節感から生まれた伝統文化であるとともに、それぞれの地域に根ざした食文化を表すものです。
和菓子の歴史
和菓子の歴史は、縄文時代までさかのぼるとされています。木の実を粉砕して、水でアクを抜き丸めたもの。これが団子の始まりといわれています。
その後、唐(現在の中国)との交流や茶の湯文化の発展などの影響を受けながら和菓子は進化。多様な素材を取り入れながら、製造や加工方法を発展させて、伝統的な技術を生かしつつも高品質で美しい形状の和菓子が、生み出されていきました。
その一方で、古くからの団子や餅が根強く好まれているのも、和菓子文化ならではの特徴。年中行事にも欠かせない和菓子は、日本の伝統文化と深く結びついて愛され続けています。
監修 全国和菓子協会
和菓子の健康性や文化性を訴えるための、消費者対象の講演会、セミナー、シンポジウム、手作り和菓子教室などを開催。また「和菓子の日」(毎年6月16日)を制定し、積極的なPR活動も行っている。
さまざまな和菓子
全国各地で、その土地ならではの農産物を生かして作り出される和菓子。
素材が同じでも、それぞれの地域でまったく異なる加工方法で作られることがあります。そのため、和菓子の種類はとても多く、分類が困難。ここでは、大まかに分類した一般的な和菓子の例を紹介します。
餅もの
米を原料とした餅を使っている菓子のこと。他に、大福、おはぎなど。
蒸しもの
蒸して作る菓子のこと。
焼き菓子
平鍋もの
焼いて作る菓子のうち、平鍋という銅板を使って焼く菓子のこと。他に、きんつばなど。
オーブンもの
焼いて作る菓子のうち、オーブンを使って焼く菓子のこと。
流しもの
型に流し込んで作る菓子のこと。他に、水ようかんなど。
煉り(ねり)きり
餡(あん)を主体にして形を作る菓子のこと。他に、こなしなど。
おかもの
別々に作ったものを最後に組み合わせた菓子のこと。
打ち菓子
型に入れて打ち固めた後、取り出した菓子のこと。
季節を表現する和菓子
季節の移り変わりがはっきりしている日本。和菓子の世界でも、季節感をとても大事にしています。
春はさくら餅、夏は水ようかんといったように、それぞれの時期だけに作られる和菓子があり、これらを通じて日本では四季の訪れを感じることができます。
また、和菓子そのもので季節を表現することもあります。例えば煉りきりでは、同じ素材を使いながら形状や色合いを変え、四季折々の美しさを形作っています。四季だけでなく、それぞれを6分割した二十四節気で表現することもあるのです。
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