このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

指定の公示について(指定番号第131号)

下記の地理的表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。

更新日:令和6年2月29日
担当:輸出・国際局 知的財産課

Cornish Clotted Cream(コーニッシュ・クロテッド・クリーム)


1 指定年月日  令和6年2月29日
2 指定番号  第131号
3 締約国の名称  グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(英国)
4 農林水産物等の区分  第6類 畜産加工品類 酪農製品類(クロテッドクリーム)
5 農林水産物等の名称  Cornish Clotted Cream(コーニッシュ・クロテッド・クリーム)
6 農林水産物等の生産地  イギリス

 コーンウォール州
7 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 (1)特性
「コーニッシュ・クロテッド・クリーム」は、牛乳を加熱処理して作られる高乳脂肪のクリームで、特徴的なナッツの風味をもつ。濃厚な口当たりをもつものから軽いくちどけをもつもの、食感がざらざらするものから滑らかなもの、色がクリーム色のものから明るい黄色のものまで、形状は多岐にわたる。このクリームは、注ぐよりも塗って食べられることが多い。

(2)生産方法
「コーニッシュ・クロテッド・クリーム」にはコーンウォールで生産された牛乳のみが使用される。
牛乳を温めて、クリームを分離させる。クリームの乳脂肪量は55%以上である。沸騰させないようにしながら70~80℃で1時間以上温めると、クラストが形成される。その後、冷却し5℃以下で保存する間にクラストが固まり、表面のクリームは濃厚となる。

(検査機関)
Trading Standards Office

(3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
コーンウォールは、特に温暖な気候であるため、草が育つ季節が長くなる。餌となる牧草が豊富であることは、イングランドやウェールズの中でも乳脂肪の含有量の多い牛乳(イングランドとウェールズが平均4.1に対して、コーンウォールでは平均4.33)を生産できることを意味している。牧草に含まれるカロチン濃度が高いことも本製品がもつ独特の色の一因となっている。本製品の品質の高さは高い評価を受けているが、これはコーンウォール州に由来すると広く認知されている。

本産品は、何世代にもわたりコーンウォールで生産され、17世紀の文献にも登場している。クリームの製造知識は紀元前300年頃にフェニキア人より錫の貿易の見返りとして、コーンウォールにもたらされたと考える歴史学者もいる。生産が盛んになったのは、コーンウォールの農場で生産された牛乳を保存する必要性があったためと考えられる。コーンウォールでは少数の牛の群れが、比較的大量の牛乳を生産し、特に、春から夏にかけて脂肪分が高い牛乳が生産されるため、傷みやすい生乳を日持ちさせる必要があった。18世紀頃には、コーンウォールを訪れた人々の間で本産品は評判となり、ロンドンや国内各地への販売が開始されることとなった。

本産品は、さまざまな料理に使われているが、多くの場合、クリームティーのセットの一部として、スコーンやジャム(多くの場合、イチゴジャム)に添えて提供されるか、あるいはフルーツやその他のデザートのトッピングとして使用される。伝統的には、野菜に添えられることも多く、炭坑作業員の食事には欠かせない存在であった。本産品は、100年以上にわたり販売されており、中には、1890年以来同じ建物で製造し続けている会社もある。

8 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 
(1)商標権者の氏名又は名称  -
(2)登録商標  -
(3)指定商品又は指定役務  -
(4)商標登録の登録番号  -
(5)商標権の設定の登録の年月日  -
(6)専用使用権者の氏名又は名称  -
(7)商標権者等の承諾の年月日  -

お問合せ先

輸出・国際局知的財産課

担当者:地理的表示保護担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062