指定の公示について(指定番号第176号)
更新日:令和6年12月20日
担当:輸出・国際局 知的財産課
担当:輸出・国際局 知的財産課
下記の地理的表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。 |
Teviotdale Cheese(テヴィオットデール・チーズ)
1 | 指定年月日 | 令和6年12月20日 |
2 | 指定番号 | 第176号 |
3 | 締約国の名称 | グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(英国) |
4 | 農林水産物等の区分 | 第6類 畜産加工品類 酪農製品類(チーズ) |
5 | 農林水産物等の名称 | Teviotdale Cheese(テヴィオットデール・チーズ) |
6 | 農林水産物等の生産地 | イギリス ジャージー牛の群れが放牧されている地域は、イングランドとスコットランドの国境地帯として定義されています。ここで牛乳が生産され、チーズが製造され、さらにチーズが熟成されます。この地域にはタイン川、ツイード川、ソルウェー湾の水系が含まれます。指定される地域は、イングランドとスコットランドの境界上のピールフェルの頂上から半径90km以内の範囲内で、チェビオット丘陵の中央部に位置します。 |
7 | 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 | (1)特性 テヴィオットデール・チーズは、乾燥状態で48%以上の乳脂肪と最大48%の水分を含む脂肪分の高い硬いチーズです。このチーズは、ジャージー牛から取れる低温殺菌されていない全乳から作られます。テヴィオットデールは、自然な白いクラストのあるチーズです。圧搾されており、時間や温度で柔らかくなることはありません。約10̊Cで最長4カ月持ち、常に外側から内側に向けて色が濃くなっていきます。 このチーズには以下のような特徴があります。 風味: - フレッシュで、わずかに塩味があり、ピリッとしている 色: - 全体が均一な黄色 状態: - しっかり詰まっていて硬い 食感: - 密で滑らか 仕上がりと外観: - 自然な白いクラストがある円筒状、直径140mm、高さ100mm、約1,110グラム (2)生産方法 このチーズは、ジャージー牛の朝と夕方の牛乳から、以下の伝統的な方法で作られます。牛乳はいかなる方法でも加熱処理されません。 夕方取れた牛乳を一晩中冷蔵し、朝の搾乳が終わった直後に32℃にまで温めて朝の牛乳と混ぜます。 牛乳にスターターを加え、撹拌します。 牛乳をステンレス製のバケツ又はアルミニウムの桶に静かに注ぎ、25̊Cから30̊C度の温度範囲内で1.5時間培養します。 牛乳にレンネットを加え、撹拌します。1時間後にカードをカットし、30分間落ち着かせてから、型に流し込んで蓋をします。 3時間後に蓋を取り、チーズを引っくり返します。3時間後にもう一度チーズを引っくり返します。 型を取り外したら、新しく成形したチーズをビニールを敷いた大きい型に1つずつ(全部で4つ)入れます。1時間後に再び引っくり返して、25̊Cの成形室で一晩寝かせます。 翌朝、もう一度引っくり返し、敷いていたビニールを取り除きます。その後、チーズを12時間後にもう一度引っくり返したら、24時間圧搾します。 圧搾後、型を取り外し、チーズを9時間13̊Cで塩水に浮かべます。 塩水につけた後、13̊Cの「温暖室」で「ワイヤートレー」に入れて、毎日引っくり返しながら4日間寝かせます。 次に、チーズを熟成のために11̊Cで温度管理された部屋に移し、毎日引っくり返しながら15日間寝かせます。 この後、チーズを包んで個別に箱詰めし、出荷するまで4℃で管理します。 [ラベリング] 各チーズに、テヴィオットデール・チーズのラベルが貼付されます。ラベルに描かれた標章には、1514年のFloddenでの戦いの後にHornshaleにてイギリスの侵略者から捕まえた軍旗を掲げるHarwic Cornetが描かれています。 [検査機関] Scottish Food Quality Certification Ltd (3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 テヴィオットデール・チーズは、1983/84年にイースター ウィーンズの農場で初めて作られました。 ボンチェスター・チーズ(同じくイースター ウィーンズで開発されたチーズ)のように、極めて衛生的な品質の無殺菌ジャージー牛乳から、伝統的なチーズ作りの方法で作られました。 ただし、このチーズは圧搾され、2種類のボンチェスター チーズよりもサイズが4倍も大きくなるため、長持ちしますが、熟成してとろとろのクリーム状になることがありません。熟成すると、色が濃くなるだけです。 このチーズは、気候が穏やかな秋に生産される牛乳を使い、クリスマス用チーズの需要を満たすために生産され始めましたが、今では一年を通して需要があります。 このチーズの特徴は、基本的にイングランドとスコットランドの境界にある土地の地理的環境に由来しています。この地域では、シルル紀の岩、古い赤色砂岩、石炭紀の石灰岩の境界線の粘土質の土壌が重なり合っています。牛乳の生産に適した地域の降雨量は、750mmから1000mmです。平均気温は、1月の3̊Cから7月の16̊Cまでの範囲で変動します。これらの条件が、草およびその他のハーブを生育させ、それがこの地域の特徴となっています。放牧用牧草であれ、サイレージ用に貯蔵された牧草又は干し草として保存されたものであれ、草はジャージー牛の主要な食餌となるため、これらの牧草の風味がチーズに反映されます。このことが、乳酸菌のコロニー形成する微生物叢と組み合わさり、変わることのないチーズ作りの実践と相まって、このチーズならではの特性となり、専門家によるチーズ市場で高く評価される所以となっています。 イングランドとスコットランドの境界の州は、主に火山と氷河による地質学的影響を受けてきました。境界地方の低地は風化によりなだらかな地形になり、(スコットランドのハイランド地方のような)起伏に富んだ地形は見られず、低地の丘陵地帯には典型的な緑の牧草地が広がります。この岩はシルル紀古層の砂岩で風化して、羊の放牧地を維持するには充分の深さの土壌となり、谷間にも豊かな土壌が形成され、トゥイーデールの肥沃な土地が出来上がりました。チェビオットの大部分は自然な牧草地ですが、この土地には高濃度のカルシウムが含まれているため、ヘザーの成長は妨げられています。 トゥイードの谷とその川の支流は、気候条件の幅が広く、降雨量は沿岸地帯の年間30インチから、ホーイック南部の高地での70インチまで、大きな差があります。そのため、一般的には春が早く訪れ、秋の生乳生産量も確保されますが、夏は涼しく、冬は厳しくなります。 この独自の地形が、チーズの原料となる牛乳に牧草の風味を加えています。このチーズの生産に使用される牛乳は、その風味を最大限に活かすため、低温殺菌も加熱処理も施されていません。 |
8 | 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 | |
(1)商標権者の氏名又は名称 | - | |
(2)登録商標 | - | |
(3)指定商品又は指定役務 | - | |
(4)商標登録の登録番号 | - | |
(5)商標権の設定の登録の年月日 | - | |
(6)専用使用権者の氏名又は名称 | - | |
(7)商標権者等の承諾の年月日 | - |
お問合せ先
輸出・国際局知的財産課
担当者:地理的表示保護担当
代表:03-3502-8111(内線4285)
ダイヤルイン:03-6744-0234