このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

指定の公示について(指定番号第183号)

更新日:令和6年12月20日
担当:輸出・国際局 知的財産課
下記の地理的表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。

Yorkshire Forced Rhubarb(ヨークシャー・フォースト・ルバーブ)


1 指定年月日  令和6年12月20日
2 指定番号  第183号
3 締約国の名称  グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(英国)
4 農林水産物等の区分  第1類 農産物類 野菜類(ルバーブ)
5 農林水産物等の名称  Yorkshire Forced Rhubarb(ヨークシャー・フォースト・ルバーブ)
6 農林水産物等の生産地  イギリス

 生産の地理的領域は、リーズ(Leeds)、ウェークフィールド(Wakefield)、ブラッドフォード(Bradford)の境界を結んだ地点で、ペナイン(Pennines)山脈のふもとにあたります。 この地域は三角形を形成しているため、歴史的に「ルバーブ トライアングル」(Rhubarb Triangle)と呼ばれています。正確な地理的領域は、A628に沿って北はアクワース ムーア トップ(Ackworth Moor Top)からフェザーストーン(Featherstone)とポンテフラクト(Pontefract)までです。次に、キャッスルフォード(Castleford)を通ってA656に進みます。その後、A63に沿って西に進み、ガーフォース(Garforth)とウェスト ガーフォース(West Garforth)を通過します。北に向かい、ウィットカーク(Whitkirk)、マンストン(Manston)を通過し、スコールズ(Scholes)のA6120に向かって進みます。 A6120を西に進み、ファーズリー(Farsley)を通過して南西に進み、A647を経由してA6177に進みます。ダッドリーヒル(Dudley Hill)を通過して、M606サウスに乗ります。ジャンクション26で、M62サウスをジャンクション25まで進み、A644に沿って東に向かってデューズバリー(Dewsbury)に向かい、マーフィールド(Mirfield)を通過して、A638をウェークフィールド(Wakefield)に向かって乗ります。 ウェークフィールドでA638を南に進み、アクワース ムーアまで進みます。
7 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 (1)特性
説明: ルバーブの長細い茎は葉柄と呼ばれ、色はピンクから赤です。小さな黄色の葉がついています(葉は通常、スーパーマーケットで販売される際には取り除かれます)。 サーモンピンクからブラッドレッドまで変化する濃い色は、品種、成長率、使用温度、水分摂取量により異なります。茎が根系に付着した基部があり、切り口の色は白です。 茎の内側は白くて多肉質です。味にはやや酸味があり、独特な風味もあります。屋内ルバーブの微生物学的、化学的性質を分析すると、シュウ酸、(シュウ酸カルシウムの形での)カルシウム、カリウム、および植物エストロゲンが含まれています。 ヨークシャー・フォースト・ルバーブの色は、技術的な工程と光の遮蔽により強くなり、内側は白く、繊細な肌のようになります。調理すると、ヨークシャー・フォースト・ルバーブは非常に柔らかくなります。味は他の地域のルバーブよりも繊細で酸度が低くなっています。これは、生産技術が異なることと、粗飼料(羊毛産業からの廃棄物、窒素が豊富)など、ヨークシャー地域に特有の伝統的な有機肥料を使用していることによります。

他の生産者とは異なり、ヨークシャー・フォースト・ルバーブの栽培者は、光合成により繊維が厚くなり、より酸性の強い風味にならないように、促成栽培小屋でルバーブが光合成を行わないように育てます。

栽培者は、光合成のリスクを最小限に抑えるために、可能な限りロウソクの光で収穫します。促成栽培を急ぎすぎると風味が失われるため、トライアングルでは最初の収穫までは、着実に6~9週間の栽培を行うように推奨しています。

トライアングルで現在使用されている促成栽培の種類は次のとおりです。
タイマーリー アーリー(Timerley Early)
ストックブリッジ ハービンガー(Stockbridge Harbinger)
リーズ アーリー スパーブ(Reeds Early Superb)/フェントンズ スペシャル(Fenton’s Special)(同じ意味です)
プリンス アルバート(Prince Albert)
ストックブリッジ アロー(Stockbridge Arrow)
クイーン ビクトリア(Queen Victoria)
このリストが全てを網羅しているわけではありません。また、将来的に他の品種が使用される可能性もあります。

(2)生産方法
土壌の準備:
大量の堆肥と粗飼料(羊毛産業からの廃棄物、窒素が豊富)を、秋又は植え付け前に畑に撒き、「餌」を与えることで、通常は重くて冷たい保水土壌を軽くします。地元の羊毛産業は、ルバーブ生産者に、羊毛産業の廃棄副産物である粗飼料(shoddy)を提供します。粗飼料には、窒素が豊富に含まれているため、ルバーブ産業にとっては、安価ですぐに利用できる貴重な肥料となります。 粗飼料が供給する窒素は、3年間かけてゆっくりと放出されます。以前の畑は、各農民が購入できる限りの粗飼料で広範囲が覆われていましたが、現在は窒素ゾーンのガイドラインに従って、粗飼料を使用しています。土壌サンプルを集め、粗飼料を分析してから、植え付けに先立ち、 粗飼料が畑に撒かれます。

根の繁殖と植え付け:
ルバーブの「苗(sets)」または根の部分は、ヨークシャーで10月から3月までの休眠期間中に植えられます。

2年経過した根茎(葉柄の収穫ではなく繁殖目的でのみ使用される部分)から土壌を取り除き、根腐れ、病気、または真の根茎との違いの兆候がないか綿密に検査します。

繁殖させてはいけない根や廃棄すべき根を正しく識別するには、長年の経験が必要です。 各農場には、繁殖用の根を正しく準備するための伝統的な方法があります。健全な親植物は、特別に作られた切削工具を使用して熟練した繁殖者によって分けられます。新しい根または「苗」には、根の上部には2~3個の芽が生えるのに充分なボディまたは木質根があります。あまり小さな根に分けてしまうと、根が弱くなり、新しく植えられた畑での損失が大きくなります。経験不足のまま根を分けると、根茎は増加せず、かえって減少してしまいます。間違って 不必要に切ってしまうと、親植物がだめになってしまう可能性もあります。強健で純粋な根茎を農場に残すには、充分に熟練した繁殖者チームが不可欠です。病気やウイルスの侵入を防ぐためには、他の作物と同じように、ルバーブも厳密な連作を実施する必要があります。

入手した苗は、個別の農場ごとに考案された栽培計画に従い、植え付け機を使って、畑に植えます。各苗は、溝に挿入して土で覆う前に検査されます。

2~3年の屋外段階:
この期間に、窒素を追肥した有機肥料を根に与えることで、エネルギーが蓄えられます。養分に対する高い需要は満たす必要があります。最初の葉柄の茎が現れ、光合成が起こり(葉緑素と相互作用する光エネルギーを使用します)、その結果、植物が成長のために通常使用するC₆H₁₂O₆ (グルコース)が形成されます。これは重要なエネルギー貯蔵庫を構築するのに役立ちます。 エネルギーは、作物の生産には必要とされていないが、与えられた、あるいは作られたすべてのエネルギーは、炭水化物として根に蓄えることが出来ます。

大きな芽は根茎から、あるいは、成長する根の表面から成長します。しかし、促成栽培を目的とした屋外ルバーブの根から作物を収穫すると、大量のクラス1の商品を生産することが出来ません。 小さな芽しか出てこないだけでなく、エネルギーが作物の生産に使用されてしまうため、エネルギーは保存されません。促成栽培生産を目的とした根から屋外ルバーブを収穫すると、収穫の際には栽培小屋と薄い葉柄のために、収穫量が大幅に減少します。このため、根のサイズは、2年間の準備段階の間に劇的に大きくなります。2年間の準備段階を経た栽培用根茎は、最大で50kgの重さとなり、男性が2人で持ち上げる必要があります。 トライアングルでは、2年間の準備段階を経た栽培用根茎が最適であると考えられています。他の場所では、このような短時間で栽培用根茎を準備することはできません(4~6年かかります)。これは、この地域が根茎の形成には非常に有利であるとしか言いようがありません。

もともとはシベリア南部のヴォルガ川のほとりに生息していたこの植物は、涼しく湿った環境を必要とします。保水土壌はまた、夏の間、特に促成栽培前の秋と初冬に根を最適に成長させるためには非常に重要となります。寒さが土壌に浸透し、次の重要な段階のために水分が保持されます。

休眠期間:
ルバーブ トライアングルはペナイン山脈のふもとにあります。ペナイン山脈により、冷たく湿った環境を必要とするルバーブの促成栽培に必要な環境が実現されます。ヨークシャーの土壌に含まれる冷たく重い水は、温度を低く保つために必要となります。秋と春先の気温が低くなると、休眠期間が長くなります。屋外で長い期間成長させると、根のエネルギー貯蔵と、結果として生じる葉柄の品質の両方に悪い影響を及ぼします。 土壌は中程度のローム層から重い粘土層で構成されており、わずかに酸性(pH6~6.5)を示しています。多くの場合、深い表土が、下層の砂岩を覆っています。これにより、「根塊腐敗」を引き起こす可能性のある、過剰な水分を排水することができます。

低温単位収蔵:
低温は「低温単位(cold units)」として記録されます。促成栽培用小屋で成長を誘発する前の植物には寒冷レベルが不可欠ですが、品種が異なれば、異なる寒冷レベルが必要になります。霜は植物のエネルギー貯蔵庫(炭水化物)をブドウ糖に変換します。また、光が当たると成長に必要なエネルギーが解放されてしまうため、促成栽培用小屋では光合成を行えないようにします。霜がなければ、蓄えられたエネルギーは変換されません。霜が下りると、高い収穫量と高い割合でクラス1の作物を収穫する目標は達成できません。
土壌温度は、根が屋外で成長している土壌に挿入された温度計から毎日測定されます。低温単位が計算され、各品種に固有の合計が累積されるため、記録にアクセスすれば、成長のための合計エネルギーを確認できます。「昼間ー気温の上昇」と「夕方ー気温の低下」は、 植物が地面にある間は、自然な変換が完全に実現されます。
フォースト ルバーブの他の生産者は、(根が土壌にいる間の)この自然な方法を使用せず、代わりに冷蔵倉庫で根を人工的に冷やすか、ジベレリン酸を適用します。ジベレリン酸を使用した場合、葉柄が薄くなり、より淡い色になるという悪影響を導きます。

根の持ち上げ:
葉柄が出てくる成長中の芽や根塊を傷つけることなく、地面から根を取り出すには、細心の注意とスキルが必要です。この成長点(根塊)を失うと、作物の生育が止まります。 成長エネルギーが蓄えられている根自体の部分を失うと、茎の品質が低下し、収穫量が減少します。 この重要な時期に注意深く根を持ち上げる技術は、伝統的に何世代にもわたり家族の中で受け継がれてきました。歴史的には馬によって耕されてきました。後に、いくつかの家族は、独自のリフティング用機械を設計・製作して、土壌を開いて根を土壌表面に持ち上げるようになりました。これらの機械は非常に頑丈で、重い根と根が張っている土壌を持ち上げることができなければなりません。その後の作業はすべて手作業で行い、芽を損傷から保護します。機械を使うと損傷が大きくなります。畑から小屋への輸送は、繊細な芽への損傷を防ぐために細心の注意が必要であり、かなりの労働力を必要とする工程です。3本の短い太いプロング(突起部)を備え、特別に設計されたフォークは、損傷を防ぎ、根の重量を支えることができます。

苗床形成:
促成栽培用小屋での長年の経験を持つ熟練した作業員は、繊細な芽の領域や根塊に損傷を与えることなく、根を振って敷き詰め、根が成長する苗床を準備することができます。その際、小屋の苗床の容量は最大化し、促成栽培に適さないと判断した根を破棄します。
次に、暗くなった小屋を温める前に、根塊をきれいに洗い流します。どの段階でも、光が植物と相互作用しないようにします。

灰色かび病は、温かく湿った状態を好む植物病害です。根塊が損傷すると、真菌の胞子が浸潤してしまいます。したがって、根系は注意深く取り扱うことが不可欠です。 機械はいつでも、根に大きな損傷を与えることが証明されています。根を地面から持ち上げた後、すべての作業は手作業で行われます。根は畑からトレーラーに単層で載せられ小屋に運ばれます。損傷が大きくなるため、根は積み重ねません。

灰色かび病にかかると、葉柄の一部が土色に変わり、最悪の場合、葉から葉柄の軸に沿って広がり、ひどい腐敗を引き起こします。特定の段階での不適切な水やりや熱が加わることにより、灰色かび病が発生します。

オランダのフォーストルバーブ生産者は、ヨークシャーの畝のある苗床とは対照的に、平らな苗床で根を成長させます。これは、植物を高温から保護し、冬の土壌の寒さを保護するのに役立ち、余分な水を根塊または根の成長点から排出することもできます。

芝生の縁刈り機に似た、特別に設計された分割工具を使用しています。シャフトははるかに短く、ブレードは厚くて頑丈です。これを使うことで、繁殖者は植物全体の重量を測定して正確に切断し、大きく構造化された根に切断することができます。オランダではナイフが使用されています。しかし、ヨークシャーの根は大きいのでナイフで切断することはできません。

オランダでは、一般的に砂質の土壌は保水性がなく、ヨークシャー トライアングルのように自然に寒さを保つことができないため、根を土壌表面に持ち上げます。その後、バルクビンに積み重ね、冷蔵倉庫で人工的な低温単位を蓄積します。この方法では、各ビン内の根が塊として断熱されている場合、すべての根を正しく冷やすことができません。また、日中および夜間の温度が自然に上下することもないため、自然な総変換が行われません。根塊は、ビンの中で積み重ねると、損傷を受けやすくなります。次に、ジベレリン酸を根に使用して、低温単位における短時間での温度低下を補う場合、葉柄が薄くなります。

ヨークシャーでは、フォースト ルバーブは特別に建てられた伝統的なルバーブ小屋で栽培されており、現在は断熱されています。しかし、オランダでは単に暗くした温室を使用しています。オランダでの収穫は電灯を使って行われます。これにより、光合成が起こってしまいます。促成栽培の全体的なポイントは、光合成を防ぐことです。光合成を防ぐことで、より鋭い酸の風味を持つより繊維質の葉柄を実現することができます。

ヨークシャーの促成栽培用小屋には、中央にアクセスパスがあります。アクセスパスからは、(腕2本分の幅がある)苗床への収穫パスが枝分かれし、両側から苗床にアクセスできるようになっています。オランダでは、根の上から葉柄を収穫できます。ヨークシャーでは、収穫する作物に繁殖力があり、多産であるため、葉柄の間に足を置くスペースがありません。そのため、根の上からは葉柄を収穫できません。これは、根の強さ、そして最終的にはその健康状態を表しています。

熱の適用:
当初は、ヨークシャー炭田からグレードの低い石炭と、安価なコークスが供給され、それを使用していました。 現在は、プロパンやディーゼル燃料の燃焼機からの温風、あるいは、温水パイプを使って温めています。温度は、工程の段階や品種により異なります。最近は、燃料の価格が不経済的なレベルにまで高騰しているため、再生可能な形態のエネルギーの使用を検討しています。

[原産地証明]
根茎
新しく栽培する根茎は、栽培者自身が常備している予備の根茎を繁殖または分裂させることで入手します。新しい根茎は「ルバーブの苗(rhubarb sets)」と呼ばれます。根茎は何世代にもわたり家族内で受け継がれるか、他の栽培者から購入します。新しく近代的な品種に改良された当初は、根茎はニュークリア ストック協会(Nuclear stock Association、現在は運営されていません)から購入されていました。新しい根茎を得る唯一の方法は、親植物から根茎を分割する方法です。種子からルバーブを育てることは可能ですが、他家受粉のために純粋な根茎を保証することはできません。現在の根茎から根を分割すれば、根茎の純度を確保することができます。純粋な品種または健康な根を選択するには、かなりの経験が必要となります。根茎自体は品種ごとに分けられ、別々の畑に保管されます。すべての根茎は、それぞれの畑までさかのぼって追跡できます。この情報は、根茎がどこから来て、どこに植えられているかを追跡する「フィールド レコード」に記録されます。

ヨークシャー・フォースト・ルバーブのトレーサビリティ
ルバーブ トライアングルの外で購入した根茎は、栽培する前に少なくとも2~3年の準備期間の間、トライアングル内で育てる必要があります。これにより、根茎はこの地域の土壌と気候条件から恩恵を受け、根を十分に発達させることができます。また、トライアングル フォースト ルバーブ生産者が、直接管理することもできます。

促成栽培を行う前に根を小屋に移動する
根を畑から堀り出したら、手作業でトレーラーに注意深く積み込み、促成栽培用の小屋に送ります。各ドライバーは、その日に運んだ根の重さと畑を記録します。それぞれの促成栽培用小屋には番号が付けられています。この番号はその日の日誌に記録されます。

管理を行うため、各小屋には、小屋にいつ根が運びこまれ、いつ暖房を開始したかを記録する日誌があります。日誌には、水やりが行われた日時も記録されます。

各小屋の収穫も日誌に記録されます。また、各小屋から等級付けエリアに移された収穫量と日付も記録されます。収穫されたルバーブは、UNECE STANDARD FFV-40に従い、クラス1、クラス2、および廃棄物に分類して記録されます。次に、等級付けされたルバーブの各パレットには、ルバーブの出所とルバーブが収穫された日付のラベルが付けられます。

次に、パレットはパックハウスに運ばれます。ルバーブの葉を剥がし、品質管理(QC)識別参照とともに冷蔵倉庫に保管します。対応する参照を含むQ.Cシートを完成し、原材料の品質にアクセスして記録します。生の製品は、スーパーマーケットやその他の小売業者など製品の購入者が設定した基準に照らして等級付けされます。

卸売市場へ出荷する際には、フォースト ルバーブを上記のように等級分けしますが、葉は付けたままにします。その後、段ボール箱に梱包され、封印され、適切な等級と種類が印刷されます。

スーパーマーケットで販売されるフォースト ルバーブは、顧客の仕様に従い、各委託品に利用可能な対応するQ.C.シートと共に梱包されます。スーパーマーケットの農産物バッグ用ラベルは顧客固有のものであり、フォースト ルバーブおよび屋外栽培ルバーブ用に使用されます。ラベルにはイギリス ルバーブと記載されており、生産者/栽培者の名前と梱包コード、品種、イギリス ヨークシャーで栽培されたことと、重量が印刷されています。 日付は製品の貯蔵寿命に関してコンピュータで設定され、個々の顧客の仕様によって指示されます。ルバーブの袋は、顧客専用のトレイに入れられます。トレイの端のラベルには、品種、栽培者コード、「ヨークシャー イギリス(Yorks UK)」と記載されます。その日に注文された全てのトレイは、それぞれの顧客名の付いた倉庫に分けて保管され、指定された地域に配送されます。

納品書は発送準備が整った状態で印刷されます。

製品が積み込まれる前に、品質管理が再度実行されます。これは、パックハウスを出たときの製品の最終的な品質を記録するものです。トレーサビリティを確保するため、ラベルのコピー、および、製品が梱包されているプラスチックのバッチ番号も記録されます。
次に、パックハウス マネージャーと顧客輸送担当ドライバーが製品出荷書に署名します。

この工程より、「畑から食卓」まで、製品の完全なトレーサビリティが完了します。

[検査機関]
CMI Certification

[ラベリング]
包装に関して特別な制限はありません。既存の食品表示規制と小売業者の要件が考慮されます。「ヨークシャー・フォースト・ルバーブ(Yorkshire Forced Rhubarb)」という名前が使われています。

(3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
ペナイン山脈のふもとに位置するルバーブ トライアングルには、この地域に特有の地理的および環境的要因という利点があります。これらは、強くて健全な促成栽培用の根塊を生産するうえで必須となります。 品質や収穫量を損なうことなく、休眠を早めに終了するには、根の成長における降雨量の多さと、休眠期間の調整(期間を早めたり、期間を長くしたりすること)が必要です。 土壌は、根が広く成長できるように、充分な深さまで丁寧に準備する必要があります。良好な水分レベルは重要ですが、水分レベルが多すぎると根が腐る可能性があります。 保湿土壌は2つの理由で有益です。最初の理由としては、植物が活動を始めたときに成長を助けてくれること、もう1つの理由は、植物の自然な要求と蓄積されたエネルギー変換の両方に必要な低温レベルを保持してくれることが挙げられます。これは、促成栽培葉柄の品質にとって非常に重要となります。根が促成栽培に備えて屋外で育成する間、休眠期間が不十分になると、収穫量、品質、風味が低下し、生産コストが収益を上回ることになってしまいます。

ヨークシャーの土壌は、大きな主芽を持つ巨大な根系から、優れた根を育て、非常に高品質の優れた葉柄茎を生み出すことができます。水は、屋内栽培期間中、本管から直接供給されます。 この地理的位置の土壌のために、特別に栽培された品種は、この地域のすべての要因の助けを借りて、伝統的なヨークシャー・フォースト・ルバーブの卓越した品質、風味、色を実現しています。 この地域の土壌と気候は、旬ではない時期に必要とされる根系の成長に最適です。

ヨークシャーの生産者は、リーズ、ウェークフィールド、ブラッドフォードの間の最適な土壌に集中しており、「ルバーブ トライアングル」として知られるようになりました。ペナイン山脈のふもとにあるルバーブ トライアングルの位置は、霜穴として機能します。 この地理的な場所は、植物の成長に不可欠となる完璧な気象条件を提供しているため、栽培者にとって非常に貴重な土地であることが証明されています。

この地域の重工業は、秋の早期立ち枯れを誘発する環境をもたらしました。地元の産業から排出される煤と灰は広範囲の土壌に広がりました。また、人口が多い地域であるため、人家の煙突が土壌に硫黄を堆積させました。その結果、ルバーブ栽培に適した土壌となりました。

1817年にロンドンのチェルシーで偶然発見されてから、 旬ではない時期にルバーブを育てる基本的な初期技術が始まりました。当初は、地面で育成する間、有機肥料で覆って根を温めていました。1877年に、この技術がヨークシャーに伝わりました。ここは、促成栽培目的で特別な小屋が、世界で初めて建てられた場所となりました。そして今日でも使用されている技術は、地元のヨークシャーの生産者によって考案されたものです。この地域の土壌は、根塊の成長に最適であるため、高い生産コストをカバーできるほど十分な収穫量を生み出すことが証明されました。1800年代後半、ルバーブの人気は非常に高くなり、トライアングルには200人以上の熱心な生産者がいました。

ヨークシャーの生産者は国内の他の場所よりもはるかに早く作物を用意することができました。やがて、イギリス国内の他の地域の生産者は、(有利な条件が揃っている)ヨークシャーの生産者と競争することができないため、生産をやめていきました。一方、ヨークシャー・フォースト・ルバーブの栽培者たちは、成長スキルを発達させ、高品質な葉柄を生み出しました。生き残った栽培者たちは、「ルバーブ トライアングル」として知られるようになったリーズ、ウェークフィールド、ブラッドフォードに存在しています。

「ヨークシャー・フォースト・ルバーブ」という名前は、1877年以来、製品を卸売市場に販売する際に生産者によって一般的に使用されてきました。 当時は、これが全国の新鮮な製品の通常の販売店でした。小売店でもこの言葉が使用されていましたが、以来、一般的に使用されていたこの言葉を使用し、多くのウェブサイトでも特定の参照用語として使用されています。
(www.herbsphere.com/rhubarb.htm)
私たち自身のウェブサイトもそれに含まれます。(www.yorkshirerhubarb.co.uk.(外部リンク))

8 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 
(1)商標権者の氏名又は名称  -
(2)登録商標  -
(3)指定商品又は指定役務  -
(4)商標登録の登録番号  -
(5)商標権の設定の登録の年月日  -
(6)専用使用権者の氏名又は名称  -
(7)商標権者等の承諾の年月日  -

お問合せ先

輸出・国際局知的財産課

担当者:地理的表示保護担当
代表:03-3502-8111(内線4285)
ダイヤルイン:03-6744-0234