第1節 「食育ガイド」等の活用促進
「食育ガイド」は、乳幼児から高齢者に至るまで、ライフステージのつながりを大切にし、生涯にわたりそれぞれの世代に応じた食育の実践を促すため、平成24(2012)年に作成、公表されたものであり、食べ物の生産から食卓までの「食べ物の循環」やライフステージを踏まえた「生涯にわたる食の営み」等を「食育の環(わ)」として図示し、各ステージに応じた具体的な取組を提示したものです。
農林水産省では、一人一人が自ら食生活の振り返りを行い、実践に向けた取組の最初の一歩を促すため、この「食育ガイド」をホームページに掲載し、普及啓発を図っています。(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/)
また、「食生活指針」については、平成28(2016)年6月に一部改正を行いました(コラム:16年ぶりに改正「食生活指針」 参照)。これは、平成12(2000)年の文部省、厚生省及び農林水産省による決定から16年が経過し、この間に、食育基本法の制定、「健康日本21(第二次)」の開始、「和食;日本人の伝統的な食文化」のユネスコ無形文化遺産登録などの食生活に関する幅広い分野での施策に進展があったためです。
さらに、平成17(2005)年に厚生労働省と農林水産省により「食生活指針」を具体的な行動に結び付けるために策定された「食事バランスガイド」は、食事の望ましい組合せやおおよその量をイラストで分かりやすく示したものです。一人一人が食生活を見直すきっかけになるものとして、より多くの人に活用されることが重要であり、地方公共団体におけるヘルシーメニューの普及啓発や栄養成分の表示など、地域の特性に応じた食環境の整備において活用されています。
厚生労働省では、「食事バランスガイド」の普及・活用を図るため、健康づくりのイベントでパンフレットを配布するとともに、保健所や保健センターの健康づくりに関する事業等において教材として活用しています。また、農林水産省では、地方農政局等において、食育に関するイベント等を実施し、「食事バランスガイド」の活用のための講座や、地域の特性を盛り込んだ「地域版食事バランスガイド」の紹介等を行っています。
コラム:16年ぶりに改正 「食生活指針」
「食生活指針」は、国民一人一人の健康の増進や生活の質(QOL)の向上、食料の安定供給の確保を図るため、平成12(2000)年3月に当時の文部省、厚生省、農林水産省が連携して策定したものです。
「食生活指針」の策定から16年が経過し、日本でも、この間、「食」をめぐる大きな動きがあったことを踏まえ、平成28(2016)年6月にこの内容を改正しました。

食育基本法の制定後、食育活動はより一層充実してきています。その一方で、栄養の偏りや食習慣の乱れ、食料資源の浪費など、未だに課題も残っています。また、健康や食べ方に関する情報が多く入手できるようになった反面、情報の受け手である国民が食に関する正しい情報を適切に選別し活用することが難しい状況も見受けられるようになりました。このような状況も踏まえ、国民一人一人が、バランスのとれた食事内容を中心に、食料生産・流通から食卓、健康までを視野に入れ、具体的に実践していけるよう、項目ごとに取り組むべき内容を「解説要領」としてまとめました。
今後は、この「食生活指針」や「解説要領」を十分に踏まえながら、関係者が緊密に連携し、各地域の対象者や実情に合わせて、食生活指針を効果的に普及、啓発していくこととしています。

食生活指針
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000128503.html(外部リンク)
農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/shishinn.html
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