第6章 食文化の継承のための活動
食生活改善推進員は、郷土料理や食文化の継承を目的とした「おやこの食育教室」等、子供とその保護者が一緒に郷土料理を作る体験学習を各地で実施。
一般社団法人全日本司厨士協会や公益社団法人日本調理師会では、様々なイベントやコンテスト等を通して子供や親子に対する食育の取組を継続して実施。
2013年に、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録。産学官が一体となって和食文化の保護・継承の取組を推進。
コラム:「和食」の保護と継承のための取組
農林水産省では、地域固有の多様な食文化(郷土料理)を地域で保護・継承していくための取組を開始し、2019年度は10道府県において、地方公共団体、大学等研究機関、民間団体、教育関係者、民間企業等を構成員とした地域検討委員会を開催。各地域が選定する郷土料理の歴史や由来、関連行事、使用食材、レシピ等について調査し、結果について農林水産省ウェブサイトで情報発信。
保育士・栄養士等を対象として、子供たちや子育て世代に対して和食文化を伝える中核的な人材を各都道府県で育成する取組も開始し、2019年度は10都道府県で研修会等を開催。
農林水産省では、主に小学生を対象として、和食や郷土料理に関するお絵かきや和食文化の知識と技を競う「第4回全国子ども和食王選手権」を開催。
地方公共団体、農林漁業者、食品関連事業者等が連携し、郷土料理や伝統野菜を始めとする伝統的食材等の魅力の再発見につながる取組を、継続して実施できるよう支援。
事例:食文化を大切に継承する「つなげよう宇和島(うわじま)の味」
愛媛県宇和島市(うわじまし)では、第2次宇和島市(うわじまし)食育プランにおいて「食を大切にし、健康で心豊かに生きる力を育む」を基本理念とし「食文化を大切に継承する」ための食育活動を推進。
大人を対象とした「郷土料理講習会」に加え、小中高校生を対象とした「郷土料理出前講座」を実施。
郷土料理への関心が低い若い世代への働きかけとして、幼児健診に訪れた保護者を対象に、郷土料理パンフレットの配布やパネル展示を行い、郷土料理に興味を持つきっかけづくりに。
事例:郷土料理「吉田(よしだ)のうどん」の後継者に
「吉田(よしだ)のうどん」は山梨県富士吉田市(ふじよしだし)を含む郡内(ぐんない)地方で食べられてきた郷土料理。
山梨県立ひばりが丘高等学校では、2010年、「吉田(よしだ)のうどん」を広めようと授業の一環としてホームページを作成するなどの活動を開始。2014年からはうどん部としてさらに活動の場を広げる。
ホームページやフリーペーパー、SNS等のツールを活用した情報発信を行い、2018年には高校生によるうどん店を開店。
「吉田(よしだ)のうどん観光大使」として県内外でのイベントで出展するなど、積極的に情報発信を行う。
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