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農林水産省

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3 若い世代に対する食育推進


若い世代は、食に関する知識、意識、実践等の面で他の世代より課題が多く、こうした若い世代が食育に関する知識を深め、意識を高め、心身の健康を増進する健全な食生活を実践することができるように食育を推進することが必要です。

厚生労働省では、「健康日本21(第二次)」において、男性の肥満及び20歳代女性のやせの者の割合を減らすなど、適正体重を維持している者の増加や適切な量と質の食事をとる者の増加などの目標を設定して、その達成に向けた取組を推進しています。

また、厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査」においては、外食及び持ち帰りの弁当・惣菜を週1回以上利用している者は、男女とも若い世代ほどその割合が高い傾向が見られました。厚生労働省では、健康な心身の維持・増進に必要とされる栄養バランスを確保する観点から、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の実践が促進されるような食環境の整備に向けて、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、飲食店、社員食堂、学生食堂などの様々な場面で若い世代に対して栄養バランスの取れた食事の提供が促進されるように総合的な施策を推進しています。

農林水産省では、令和元(2019)年度に、若い世代に対する食育を推進していくため、ウェブ調査やグループディスカッション等を行い、明らかになった結果を踏まえて作成した啓発資材をウェブサイトで公表しています(*1)。

*1 考える やってみる みんなで広げる ちょうどよいバランスの食生活(農林水産省):https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wakaisedai/balance.html

事例:若い世代による食育に関する情報発信、政策提案、商品開発
(第4回食育活動表彰 農林水産大臣賞受賞)

畿央(きおう)nutrition egg チーム<畿央(きおう)大学>(奈良県)

畿央(きおう)nutrition eggチームは、大学生等の若い世代に向けて栄養・食生活改善を中心とした健康づくり支援活動を行うことを目的に、畿央(きおう)大学の管理栄養士養成課程の学生で構成された食育ボランティアサークルです。平成21(2009)年に奈良県が畿央(きおう)大学を含む県内管理栄養士養成施設4大学に、「管理栄養士養成施設で得た専門的知識や技術を駆使し、奈良県内の若い世代に対する食育をしてほしい」と呼び掛けたことをきっかけとして、各大学でサークルが結成されました。畿央(きおう)nutrition eggチームでは、一人暮らしの新入生向けの食生活の支援、学食とコラボした若い世代向けのメニュー開発等を行い、同世代に向けた食育活動を行ってきました。そのほか、企業が主催する小学校でのエコクッキングのサポート、地元生協やレストラン等の「スマートミール(*1)」認証への申請の支援等、県内の市町村や企業等と連携した活動を行っています。

また、4大学のサークルの連合協議会である「ヘルスチーム菜良(なら)」として、奈良の伝統野菜である大和(やまと)野菜の一つ「大和丸(やまとまる)なす」等地域特産品を用いた商品開発等、4大学で協働した取組も実施しています。

高校の文化祭での出展の様子

高校の文化祭での出展の様子

小学校での料理教室

小学校での料理教室

特に、若い世代への情報発信として、高校や大学の文化祭等において、栄養・食生活に関する啓発活動を行うほか、奈良県と協働で高校生向けの啓発資材を作成するなどの活動を行っています。若い世代は野菜の摂取不足や朝食の欠食等、食生活に関する課題が多いため、栄養や食生活に関する適切な知識を身に付け、行動を変容するよう促すことが非常に重要です。大学生によるサークル活動は、同世代ならではの工夫を凝らした情報を発信できることが強みであると考えています。

これらの活動が様々な人々に評価されることにより、管理栄養士を目指す学生の意識の向上やスキルアップにつながり、チームの活動の更なる進展につながっています。また、若い世代の活動が地域の食育関係団体への刺激となり、地域全体の食育に対する機運の醸成にも貢献しています。

*1 「健康な食事・食環境」コンソーシアムから認証を受けた、科学的根拠に基づく、健康に資する要素を含む、栄養バランスのとれた食事、すなわち主食・主菜・副菜がそろい、減塩にも配慮した食事の通称



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お問合せ先

消費・安全局
消費者行政・食育課

担当者:食育計画班
代表:03-3502-8111(内線4578)
ダイヤルイン:03-6744-2125
FAX番号:03-6744-1974

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