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農林水産省

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諸外国の取組み

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平成27年10月30日更新

アクリルアミドは、欧米人の主食である小麦やじゃがいもの加工品に比較的多く含まれています。また、アクリルアミドの問題は、北欧でおきた環境汚染に端を発していることもあり、特に欧州諸国では消費者のアクリルアミドに関する認知度が高く、行政機関、食品事業者が一体となって、食品中のアクリルアミド低減の取組みを行っています。

  • ドイツでは、行政と食品事業者が連携して13種類の食品に含まれるアクリルアミドの含有量について目標値(シグナル値)を定めて低減に取組み、大規模な含有実態調査を実施しています。目標値は、含有実態調査から明らかとなる低減の実施状況に応じて毎年見直されています。また、行政、食品事業者団体が共同で、食品中のアクリルアミドを低減するための技術開発を実施し、報告書を作成しています。また、消費者向けに家庭で調理する際の助言をまとめたアクリルアミドについてのパンフレットを公表しています。
  • スイスでは、フライドポテトを提供しているレストランやホテルに対して、行政がアクリルアミドの生成が少ない製造方法について研修を行い、パンフレットを作成・配付するなどアクリルアミド低減に取り組んでいます。一部の州では、低温貯蔵をしていない高温加熱調理用のじゃがいもと、低温貯蔵して還元糖が増えたサラダ用のじゃがいもは、区別して販売することが推奨されています。また、乳幼児用の食品に対して、1 mg/kgという基準値が設けられています。
  • イギリス、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの各国政府は、消費者に対してアクリルアミドの摂取量を少なくするために、揚げ物等の摂取を控えるように、食生活の面での助言をしています。
  • EUでは、事業者団体が穀類加工品、じゃがいも加工品、コーヒーのアクリルアミド低減方法に関する調査研究を行い、中小の食品企業でも実施可能な低減技術について情報提供を行っています。この成果は、アクリルアミド・ツールボックス(Acrylamide Toolbox[外部リンク])として配付されています。また、このツールボックスを活用した事業者の自主的な低減の取組の効果を測定するため、含有実態調査を実施、その結果を公表しています。2011年1月には、欧州委員会は加盟国に対して、含有実態調査で品目ごとに設定された指標値を超える濃度のアクリルアミドを含む製品があった場合には、その製品の製造・加工方法について詳細な調査を行い、その結果を欧州委員会に報告するよう勧告しました。なお、欧州委員会は、この報告も踏まえて2012年末までに状況を評価し、食品中のアクリルアミドについてさらなる措置をとる必要があるか判断する予定です。
  • EUでは、アクリルアミドをはじめとする加熱によって生成する有害化学物質に関して、加盟国が協力して取組みを進めるため、“the heatox project”を2003年11月に立ち上げました。14カ国の専門家がパートナーとして参加して研究が行われ、2007年に最終報告書がまとめられています。
  • 米国では、2004年にアクリルアミドアクションプランを公表し、食品中のアクリルアミドに関するリスク管理、リスク評価、リスクコミュニケーションに必要な各種研究が行われています。アクリルアミドの実態調査結果や、トータルダイエットスタディによるアクリルアミドの食品からの摂取量を調査が公表されています。 また、消費者向けにもトーストやフライドポテトの調理における注意喚起を行っています。一部の州では、事業者に対して警告表示か低減を義務づけるなど厳しい対応も取られています。FDAは2013年に、食品事業者向けにアクリルアミドに関するガイダンスを公表するとしています(Acrylamide Questions and Answers[外部リンク])。

近年では、中国、韓国などのアジア諸国も、食品中のアクリルアミドを低減するための取組みを積極的に進めています。

  • 中国では、油で揚げた食品が多いことからアクリルアミドの摂取量が比較的多いとして、長時間高温調理したでん粉類はできる限り控えるように指導しています。
  • 韓国では、産学官及び消費者団体からなるアクリルアミド低減化のためのプロジェクトを設置・運営しています。また、定期的に市販製品のモニタリング結果を公表しています。