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     更新日:平成29年7月19日
作成日:平成27年6月25日

試験方法

3.1.カンピロバクター

3.1.1.定性試験

3.1.1.1.ふん便・消化管内容物・胆汁

(1)~(5)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

二酸化炭素を充填した容器に採取した試料(5 g)又は盲腸(切断部分を結紮したもの)に入った状態で採取した試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料0.1 gをmodified Charcoal Cefoperazone Desoxycholate Agar(mCCDA)培地に塗抹し、微好気条件下で24~48時間、42℃で培養しました(直接培養)。一方、試料1 gをプレストン増菌培地10 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。増菌培養後の培養液0.1 mLをmCCDA培地に塗抹し、さらに微好気条件下で48時間、42℃で培養しました(分離培養)。直接培養または分離培養後のmCCDA培地上に発育したカンピロバクターと疑われる2集落(一部の調査では3集落)を、血液寒天培地(一部の調査ではmCCDA培地)に継代し、微好気条件下で48時間、25℃、37℃及び42℃(一部の調査では37℃を省略)で発育の有無を確認した後に、グラム染色、カタラーゼ試験、オキシダーゼ試験、運動性試験及び酢酸インドキシル加水分解試験を行い、カンピロバクターであるかを判定しました(鑑別同定)。

(2)

二酸化炭素を充填した容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料0.1 gをmCCDA培地に塗抹し、微好気条件下で24~48時間、42℃で培養しました(直接培養)。一方、試料20 gを滅菌蒸留水20 mLと混合し、その10 mLを2倍濃度のプレストン増菌培地10 mLと1倍濃度のプレストン増菌培地80 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1) と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

 (3)

酸素に触れないよう容器いっぱいに採取した試料(40 g)または二酸化炭素を充填した容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24~48時間以内に試験に供しました。その後、3.1.1.1(1)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

 (4)

採取した盲腸(切断部分を結紮したもの)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。4又は5羽分の盲腸内容物を十分混合した試料について、3.1.1.1(1)と同様に、直接培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。 

 (5)

二酸化炭素を充填した容器に採取した試料(40 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料0.1 gをmCCDA培地に塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養しました(直接培養)。一方、試料1 gをプレストン増菌培地10 mL(一部の試験では9 mL)と混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1)と同様に分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.1.1.2.水

(1)~(3)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料1 Lを0.45 μmのメンブランフィルターで濾過し、メンブランフィルターをプレストン増菌培地10 mLに入れて振盪し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1) と同様に、分離培養及び鑑別同定(ただし3集落を対象)を行いました。

(2)

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料1 Lを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液1 mLをプレストン増菌培地9 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1)と同様に、分離培養及び鑑別同定(ただし2又は3集落を対象)を行いました。

(3)

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料1 Lを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液0.1 mLをmCCDA培地に塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養しました(直接培養)。一方、懸濁液1 mLについて、3.1.1.1(1)と同様に、直接培養及び鑑別同定を行いました。

3.1.1.3.敷料・飼料

容器に採取した試料(50 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料50 gを250 mLの滅菌蒸留水と混合後、125 mLを取り出し、2倍濃度のプレストン増菌培地125 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1)と同様に、分離培養及び鑑別同定(ただし3集落を対象)を行いました。

3.1.1.4.塵あい・ふき取り試料・ソックススワブ・ハエ

(1)~(5)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gをプレストン増菌培地225 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1)と同様に、分離培養及び鑑別同定(ただし3集落を対象)を行いました。

(2)

鶏舎をふき取ったソックススワブ(鶏舎の床にあるふん便・敷料を付着させた管状包帯)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。ソックススワブをプレストン増菌培地と混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1) と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(3)

畜舎又は器具等を拭き取った管状包帯又はガーゼを、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。環状包帯又はガーゼをプレストン増菌培地と混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1) と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。 

(4)

畜舎又は器具等を拭き取った綿棒(保存液を含む容器に入ったもの)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。保存液をプレストン増菌培地と混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1) と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。 

(5)

ハエを、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。ハエをプレストン増菌培地と混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1) と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.1.1.5.と体(鶏)

(1)又は(2)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

採取した試料を袋に入れ、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水550 mLが入ったビニール袋に入れて混合し、その500 mLを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液1 mLをプレストン増菌培地9 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1)と同様に、分離培養及び鑑別同定(ただし3集落を対象)を行いました。

(2)

採取した試料を袋に入れ、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水500 mLが入ったビニール袋に入れて混合し、その500 mLを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液0.1 mLをmCCDA培地に塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養しました(直接培養)。一方、懸濁液1 mLについて、3.1.1.5(1)と同様に、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.1.1.6. 肉

袋等に包装されている試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gをプレストン増菌培地225 mLと混合し、微好気条件下で24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.1.1.1(1)と同様に、分離培養及び鑑別同定(ただし3集落を対象)を行いました。

3.1.1.7. 肝臓

(1)~(4)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料36 g(表面:36 cm2×深さ1 cm)を切り取り、すりつぶして十分混合しました。その後、3.1.1.1(1)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(2)

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料25 g(表面:25 cm2×深さ1 cm、内部:70%エタノールで拭き取り殺菌した表面を切り取った下層部分)を切り取り、すりつぶして十分混合しました。その後、3.1.1.1(1)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(3)

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料36 g(表面を含む36 cm2×深さ1 cmの表層)を切り取り、すりつぶして十分混合しました。その後、3.1.1.1 (5)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(4)

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料36 g(火炎殺菌した表面を取り除いた、その下層部 36 cm2×深さ1 cm)を切り取り、すりつぶして十分混合しました。その後、3.1.1.1 (5)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.1.2.定量試験

3.1.2.1.消化管内容物

二酸化炭素を充填した容器に採取した試料(5 g)又は盲腸(切断部分を結紮したもの)に入った状態で採取した試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料1 gとプレストン増菌培地を用いて10倍段階希釈列を作り、各希釈段階の液を0.1 mLずつ、2枚のmCCDAに塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養し、平均集落数を算出しました。mCCDA培地上に発育したカンピロバクターと疑われる2集落を、mCCDA培地に継代し、微好気条件下で48時間、25℃、37℃及び42℃で発育の有無を確認した後に、グラム染色、カタラーゼ試験、オキシダーゼ試験及び運動性試験を行い、カンピロバクターであるかを判定しました(鑑別同定)。なお、鑑別同定の結果、集落がカンピロバクターではなかった場合は、算出した平均集落数を補正しました。

3.1.2.2.水

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料1 Lを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液1 mLとプレストン増菌培地を用いて10倍段階希釈列を作り、各希釈段階の液を0.1 mLずつ、2枚のmCCDAに塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養し、平均集落数を算出しました。その後、3.1.2.1と同様に鑑別同定(ただし2又は3集落を対象)を行いました。

3.1.2.3.と体(鶏)

採取した試料を袋に入れ、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水550 mLが入ったビニール袋に入れて混合し、その500 mLを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液1 mLとプレストン増菌培地を用いて10倍段階希釈列を作り、各希釈段階の液を0.1 mLずつ、2枚のmCCDAに塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養し、平均集落数を算出しました。その後、3.1.2.1と同様に鑑別同定(ただし2又は3集落を対象)を行いました。

3.1.2.4.肉

袋等に包装されている試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水225 mLが入ったビニール袋に入れて混合しました。混合液1 mLとプレストン増菌培地を用いて10倍段階希釈列を作り、各希釈段階の液を0.1 mLずつ、2枚のmCCDAに塗抹し、微好気条件下で48時間、42℃で培養し、平均集落数を算出しました。その後、3.1.2.1と同様に鑑別同定(ただし3集落を対象)を行いました。  

3.1.3.性状解析

3.1.3.1.菌種同定のための生化学的試験及び遺伝子増幅法(PCR法)

試料から分離されたカンピロバクターについて、馬尿酸加水分解試験又は市販の生化学試験キットを用いた試験を行うとともに、C.jejuniまたはC.coliの同定を行いました。また、特異的なプライマーを用いたPCR法(Linton et al., 1997)又は市販のPCRキットにより、菌種(C.jejuniC.coli, C.fetus)を同定しました。C. fetusの同定が必要な場合には、市販の生化学試験キットを用いた試験を行いました。

  • Linton et al. Journal of clinical microbiology. 35(1997): 2568-2572.
    PCR detection, identification to species level, and fingerprinting of Campylobacter jejuni and Campylobacter coli direct from diarrheic samples.

3.1.3.2.フラジェリン遺伝子を利用した型別試験

カンピロバクターの鞭毛を構成するタンパク質であるフラジェリンに関して、試料から分離されたカンピロバクター株の同一性を確認するため、特異的なプライマーを用いたPCR法(Nachamkin et al., 1993)により、遺伝子型を識別しました。

  • Nachamkin et al. Journal of clinical microbiology. 31(1993): 1531-1536.
    Flagellin gene typing of Campylobacter jejuni by restriction fragment length polymorphism analysis.

3.1.3.3.薬剤感受性試験

(1)又は(2)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

8種類の薬剤(アンピシリン、ジヒドロストレプトマイシン、ゲンタマイシン、オキシテトラサイクリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ナリジクス酸及びエンロフロキサシン)に対する感受性に関して、試料から分離されたカンピロバクター株の同一性を確認するため、米国臨床検査標準協会(Clinical and Laboratory Standards Institute, CLSI)の提唱する寒天平板希釈法(CLSI, 2008)により、8薬剤に対する感受性を調べました。

Clinical and Laboratory Standards Institute (CLSI). 2008.
Performance Standards for Antimicrobial Disk and Dilution Susceptibility Tests for Bacteria Isolated from Animals, 3rd edition. Approved standard M31-A3. CLSI, Wayne, PA.

(2)

8種類の薬剤(アンピシリン、ゲンタマイシン、ストレプトマイシン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、ナリジクス酸、シプロフロキサシン、クロラムフェニコール)に対する感受性に関して、試料から分離されたカンピロバクター株の同一性を確認するため、米国臨床検査標準協会(Clinical and Laboratory Standards Institute, CLSI)の提唱する微量液体希釈法(CLSI, 2008)により、8薬剤に対する感受性を調べました。

Clinical and Laboratory Standards Institute (CLSI). 2008.
Performance standards for antimicrobial disk and dilution susceptibility tests for bacteria isolated from animals, 3rd edition. Approved standard M31-A3.

3.1.3.4. 複数の遺伝子領域を利用した型別試験(Multi Locus Sequencing Typing:MLST法)

試料から分離されたカンピロバクター株の同一性を確認するため、PCR法により7つの遺伝子領域の配列を増幅し、それらの増幅遺伝子の塩基配列の組合せから型別しました(Jolley & Maiden, 2010)。 

Jolley & Maiden BMC Bioinformatics. 11(2010): 595.
BIGSdb: Scalable analysis of bacterial genome variation at the population level. 

3.2.サルモネラ

3.2.1.定性試験

3.2.1.1.ふん便・消化管内容物

(1)~(11)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

容器に採取した試料(10 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から1週間以内に試験に供しました。試料10 gを緩衝ペプトン水10 mLと混合し、その10 mLを40 mLの緩衝ペプトン水と混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをRapapport-Vassiliadis(RV)液体培地10 mLと、培養液1 mLをHajna tetrathionate(HTT)培地15 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをESサルモネラII寒天培地及びノボビオシン加Desoxycholate hydrogen sulphide lactose(DHL)寒天培地に塗抹し、24時間、35℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのHTT培地は、さらに室温で5~7日間静置し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。分離培養後の各培地上に発育したサルモネラと疑われる3集落(最大)をTriple sugar and iron(TSI)培地及びLysine indole motility(LIM)培地に接種して確認培養し、サルモネラであるかを判定しました(鑑別同定)。

(2)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料10 gを緩衝ペプトン水10 mLと混合し、その10 mLを40 mLの緩衝ペプトン水と混合し、3.2.1.1 (1)と同様に、一次増菌培養及び二次増菌培養を行いました。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをMannitol lysine crystal violet brilliant green(MLCB)寒天培地及びランバック寒天培地に塗抹し、24時間、35℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのHTT培地は、さらに室温で5~7日間静置し、その1 mLをHTT培地10 mLと混合し、24時間、42℃で培養し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。そして、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(3)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、二次増菌培養を行いました。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをXylose-lysine-deoxycholate (XLD)寒天培地及びBrilliant Green(BG)寒天培地に塗抹し、24時間、37℃で培養しました(分離培養)。分離培養後の各培地上に発育したサルモネラと疑われる3集落(最大)をTSI培地及びLIM培地に接種して確認培養し、サルモネラであるかを判定しました。非定型的なサルモネラが疑われる場合は、追加の生化学的性状試験を行いました(鑑別同定)。

(4)

容器に採取した試料(10 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料10 gを緩衝ペプトン水90 mLと混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをRV液体培地10 mLと、培養液1 mLをHTT培地15 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをESサルモネラII寒天培地及びノボビオシン加DHL寒天培地に塗抹し、24時間、35℃で培養しました(分離培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(5)

容器に採取した試料(10 g)(ただし、2.1.2.2.1では、結紮・切断した消化管ごと容器に採取)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料10 gを緩衝ペプトン水10 mLと混合し、その10  mLを40 mLの緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLを、RV液体培地10 mLと、培養液1 mLをHTT培地10 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(6)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料20 gを滅菌蒸留水20 mLと混合し、その10 mLを2倍濃度の緩衝ペプトン水10 mLと1倍濃度のプレストン増菌培地80 mLと混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをRV液体培地10 mLと混合し、20時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後の培養液0.1 mLをESサルモネラII寒天培地及びノボビオシン加DHL寒天培地に塗抹し、24時間、35℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのRV液体培地については、さらに室温で5~7日間静置した後、その0.5 mLをHTT培地5 mLと混合し、24時間、42℃で培養し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。そして、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(7)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、35℃又は37℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLを、RV液体培地10 mLと、培養液1 mLをHTT培地10 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをクロモアガーサルモネラ寒天培地及びノボビオシン加DHL寒天培地又はMLCB寒天培地に塗抹し、24時間、35℃または37℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのHTT培地については、さらに室温で5~7日間静置し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。そして、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(8)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。3.2.1.1 (7)と同様に、一次増菌培養、二次増菌培養を行いました。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをESサルモネラII寒天培地及びノボビオシン加DHL寒天培地に塗抹し、24時間、35℃または37℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのHTT培地については、さらに室温で5~7日間静置し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。そして、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(9)

容器に採取した試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをRV液体培地10 mLと、培養液1 mLをHTT培地10 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをクロモアガーサルモネラ寒天培地及びノボビオシン加DHL寒天培地に塗抹し、24時間、37℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのHTT培地については、さらに室温で[福永1] 5~7日間静置し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。 そして、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(10)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをRV液体培地10 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(11)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水と混合し、18時間、36℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1(10)と同様に二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.2.1.2. 水

(1)又は(2)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料1 Lを0.45 μmのメンブランフィルターで濾過し、メンブランフィルターを緩衝ペプトン水10 mLに入れて振盪し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (5)と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(2)

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料1 Lを0.45 μmのメンブランフィルターで濾過し、メンブランフィルターを緩衝ペプトン水10 mLに入れて振盪し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (6)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養(ただし、2.1.2.1.4の第2回調査では、XLD寒天培地及びクロモアガーサルモネラ培地を用いました。)及び鑑別同定を行いました。

 

3.2.1.3. 敷料・飼料

容器に採取した試料(50 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料50 gを250 mLの滅菌蒸留水と混合後、125 mLを取り出し、2倍濃度の緩衝ペプトン水125 mLと混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (6)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

 

3.2.1.4.塵あい・拭き取り試料・ソックススワブ・ハエ

(1)~(9)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から1週間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水100 mLと混合し、その10 mLを40 mLの緩衝ペプトン水と混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(2)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水100 mLと混合し、その10 mLを40 mLの緩衝ペプトン水と混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (2)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(3)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (3)と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(4) 

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (6)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(5) 

容器に採取した試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同等の検査法を用いて二次増菌培養を行い、二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをクロモアガーサルモネラ寒天培地及びノボビオシン加DHL寒天培地に塗抹し、24時間、37℃で培養しました(分離培養)。なお、残りのHTT培地については、さらに室温で5~7日間静置し(遅延二次増菌培養)、その後同様に分離培養を行いました。そして、3.2.1.1 (1)と同等の検査法を用いて、鑑別同定を行いました。 

(6) 

鶏舎を拭き取ったソックススワブ(鶏舎の床にあるふん便・敷料を付着させた環状包帯)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。ソックススワブを緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(7) 

鶏舎又は器具等を拭き取った管状包帯又はガーゼを、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。管状包帯又はガーゼを緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(8) 

鶏舎又は器具等を拭き取った綿棒(保存液(リン酸緩衝液)を含む容器に入ったもの)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。保存液を緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(9) 

ハエを、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。ハエを緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同様に、二次増菌培養、遅延二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。 

3.2.1.5. 肉 

(1)又は(2)のいずれかの試験方法を用いました。

(1) 

袋等に包装されている試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gを225 mLの緩衝ペプトン水と混合し、20時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1mLと1 mLを、それぞれRV培地10 mL、TT培地10 mLと混合し、20時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(2) 

袋等に包装されている試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水と混合し、18時間、36℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (7)と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.2.1.6. 肝臓 

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料25 g(表層: 25 cm2×深さ1 cm)を切り取り、すりつぶして十分混合しました。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.2.1.7.鶏卵

(1)~(3)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

鶏卵パックに入った試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から15日以内かつ試料の賞味期限前に試験に供しました。試料を無菌的に割り、卵内容10個分をビニール袋に入れて混合し、その125 mLを緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、35℃で培養しました。残った卵殻は粉砕し、緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、35℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをRV液体培地10 mLと、培養液1 mLをTetrathionate(TT)培地10 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをXLD寒天培地及びBG寒天培地に塗抹し、24時間、35℃で培養しました(分離培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

(2)

鶏卵パックに入った試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内かつ試料の賞味期限前に試験に供しました。試料を無菌的に割り、卵内容10個分をビニール袋に入れて混合し、全量を緩衝ペプトン水600 mLと混合し、24時間、37℃で培養しました。残った卵殻は粉砕し、緩衝ペプトン水225 mLと混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.1 (3)と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(3)

鶏卵パックに入った試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を無菌的に割り、卵内容10個分をビニール袋に入れて混合し、緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました。残った卵殻は粉砕し、緩衝ペプトン水と混合し、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.1.4 (5)と同等の検査法を用いて、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.2.2. 定量試験

3.2.2.1. 消化管内容物

結紮・切断した消化管ごと容器に採取した試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。3管法による最確数(MPN)法を行うため、試料4 gと緩衝ペプトン水を用いて10倍段階希釈列を作り、10倍、100倍、1000倍希釈液各3本(10 mL)を、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをRV液体培地10 mLと混合し、24時間、42℃で増菌しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後の各培養液0.1 mLを、DHL寒天培地及びクロモアガーサルモネラ寒天培地に塗抹し、24時間、37℃で培養しました(分離培養)。その後、3.2.1.1 (1)と同様に、鑑別同定(ただし3集落を対象)を行い、菌数を算出しました。

3.2.2.2. と体(鶏)

採取した試料を袋に入れ、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料を緩衝ペプトン水550 mLが入ったビニール袋に入れて混合し、その500 mLを8000×gで30分間、4℃で遠心後、沈殿物を5 mLの蒸留水に懸濁しました。懸濁液2 mLと緩衝ペプトン水を用いて10倍段階希釈列を作り、10倍、100倍、1000倍希釈液各3本(10 mL)を、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.2.1と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行い、菌数を算出しました。

3.2.2.3. 肉

袋等に包装されている試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料25 gを緩衝ペプトン水225 mLが入ったビニール袋に入れて混合し、この混合液(10倍希釈液)と緩衝ペプトン水を用いて10倍段階希釈列を作り、10倍、100倍、1000倍希釈液各3本(10 mL)を、24時間、37℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.2.2.1と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行い、菌数を算出しました。

 

3.2.3.性状解析

3.2.3.1.血清型同定試験

試料から分離されたサルモネラについて、サルモネラ免疫血清を用いてO抗原及びH抗原を特定し、血清型を決定しました。

3.2.3.2.O抗原の型別試験

試料から分離されたサルモネラについて、サルモネラ免疫血清を用いてO抗原を特定しました。

3.2.3.3.薬剤感受性試験

16種類の薬剤(アンピシリン、セファゾリン、セフチオフル、アプラマイシン、ジヒドロストレプトマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、コリスチン、オキシテトラサイクリン、ビコザマイシン、クロラムフェニコール、ナリジクス酸、エンロフロキサシン、スルファジメトキシン、ホスホマイシン、トリメトプリム)に対する感受性に関して、試料から分離されたサルモネラ株の同一性を確認するため、米国臨床検査標準協会(Clinical and Laboratory Standards Institute, CLSI)の提唱する寒天平板希釈法(CLSI, 2008)により、16薬剤に対する感受性を調べました。

  • Clinical and Laboratory Standards Institute (CLSI). 2008. Performance Standards for Antimicrobial Disk and Dilution Susceptibility Tests for Bacteria Isolated from Animals, 3rd edition. Approved standard M31-A3. CLSI, Wayne, PA.

 

3.3. リステリア・モノサイトジェネス

3.3.1. 定性試験

3.3.1.1. ふん便・消化管内容物

(1)~(3)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

容器に採取した試料(10 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料10 gをハーフ・フレーザー液体培地90 mLと混合し、24時間、30℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLと1 mLを、それぞれフレーザー液体培地10 mLと混合し、24時間、30℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをクロモアガーリステリア培地に塗抹し、48時間、37℃で培養しました(分離培養)。分離培養後の培地上に発育したリステリア・モノサイトジェネスと疑われる3集落をブレインハートインフージョン寒天培地で再分離し、グラム染色、カタラーゼ試験、Voges-Proskauer(VP)試験、運動性試験(傘状発育)、糖分解試験(ラムノース、マンニット及びキシロース)、Christie, Atkins, Munch-Peterson(CAMP)試験を行い、リステリア・モノサイトジェネスであるかを判定しました(鑑別同定)。

(2)

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gをハーフ・フレーザー液体培地225 mLと混合し、24時間、30℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLをフレーザー液体培地10 mLと混合し、48時間、37℃で培養しました(二次増菌培養)。一次増菌培養及び二次増菌培養後の培養液0.1 mLをクロモアガーリステリア培地及びパルカム寒天培地に塗抹し、24時間又は48時間、37℃で培養しました(分離培養)。その後、3.3.1.1 (1)と同様に鑑別同定(ただし2集落を対象)を行いました。

(3)

容器に採取した試料を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料25 gをハーフ・フレーザー液体培地225 mLと混合し、24時間、30℃で培養しました(一次増菌培養)。一次増菌培養後の培養液0.1 mLと1 mLを、それぞれフレーザー液体培地10 mLと混合し、24時間、30℃又は35℃で培養しました(二次増菌培養)。二次増菌培養後のそれぞれの培養液0.1 mLをクロモアガーリステリア培地に塗抹し、48時間、37℃で培養しました(分離培養)。その後、3.3.1.1 (1)と同様に鑑別同定を行いました。

 

3.3.1.2. 肉

袋等に包装されている試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。その後、3.3.1.1 (2)と同様に、一次増菌培養、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定(ただし2または3集落を対象)を行いました。

 

3.3.1.3. 肝臓

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料25 g(表層: 25 cm2×深さ1 cm)を、すりつぶして十分混合しました。その後、3.3.1.1 (1)と同様に、直接培養、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.3.1.4. 体表スワブ

腹部を拭ったガーゼを試料とし、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料をハーフ・フレーザー培地250 mLと混合し、24時間、30℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.3.1.1 (2)と同様に、二次増菌培養を行い、一次増菌培養及び二次増菌培養後の培養液0.1 mLをクロモアガーリステリア培地に塗抹し、48時間、37℃で培養しました(分離培養)。そして、3.3.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

3.3.1.5. 拭き取り試料

(1)又は(2)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

畜舎又は器具等を拭き取った環状包帯を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。環状包帯をハーフ・フレーザー液体培地と混合し、24時間、30℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.1.1.1(2) と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(2)

畜舎又は器具等を拭き取った綿棒(保存液を含む容器に入ったもの)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。保存液をハーフ・フレーザー液体培地と混合し、24時間、30℃で培養しました(一次増菌培養)。その後、3.1.1.1(2) と同様に、二次増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.3.2. 性状解析

3.3.2.1. 血清型同定試験

試料から分離されたリステリア・モノサイトジェネスについて、リステリア免疫血清を用いてO抗原及びH抗原を特定し、血清型を決定しました。

 

3.4.大腸菌

3.4.1.定性試験

3.4.1.1. ふん便・消化管内容物・胆汁

(1)~(3)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

【大腸菌O157】

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から1週間以内に試験に供しました。試料25 gをノボビオシン加mEC培地225mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。増菌培養後の培養液1 mLを、免疫磁気ビーズ(O157抗原用)を用いて濃縮しました。濃縮液0.1 mLをCefixime potassium Tellurite-Sorbitol MacConkey (CT-SMAC)寒天培地及びクロモアガーO157寒天培地に塗抹し、18時間、37℃で培養しました(分離培養)。分離培養後の各培地上に発育した大腸菌O157と疑われる5集落をCellobiose Lactose Indole β-D-Gulcuronidase (CLIG)寒天培地に接種して確認培養するとともに、病原大腸菌免疫血清を用いてO157抗原を確認しました。その後、大腸菌O157と疑われる集落をTriple-Sugar Iron(TSI)寒天培地、シモンズクエン酸寒天培地、リジン脱炭酸塩培地、Voges-Proskauer(VP)半流動培地に接種して確認培養し、大腸菌であるかを判定しました(鑑別同定)。

(2)

【大腸菌O157】

容器に採取した試料(40 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。3.4.1.1 (1)と同様に、増菌培養、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(3)

【大腸菌O26】

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から1週間以内に試験に供しました。試料25 gをノボビオシン加mEC培地225mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。増菌培養後の培養液1 mLを、免疫磁気ビーズ(O26抗原用)を用いて濃縮しました。濃縮液0.1 mLをCefixime potassium Tellurite-Rhamnose MacConkey (CT-RMAC)寒天培地及びCT-ViRX O26寒天培地に塗抹し、18時間、37℃で培養しました(分離培養)。分離培養後の各培地上に発育した大腸菌O157と疑われる5集落を普通寒天培地に接種して培養するとともに、病原大腸菌免疫血清を用いてO26抗原を確認しました。その後、大腸菌O26と疑われる集落について、3.4.1.1 (1)と同様に、鑑別同定を行いました。

 

3.4.1.2.水

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料100 mLに大腸菌・大腸菌群検出法酵素基質培地(Xgal-MUG)を加え、24時間、36℃で培養した後、蛍光反応によって大腸菌の有無を確認しました。  

 

3.4.1.3. 肝臓

(1)又は(2)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

【大腸菌O157】

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着日に試験に供しました。試料36 g(表面を含む36 cm2×深さ1 cmの表層)を切り取り、すりつぶし、混合したもの25 gを、ノボビオシン加mEC培地225 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.4.1.1 (1)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

(2)

【大腸菌O157】

採取した肝臓を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着日に試験に供しました。試料36 g(火炎殺菌した表面を取り除いた、その下層部 36 cm2×深さ1 cm)を切り取り、すりつぶし、混合したもの25 gを、ノボビオシン加mEC培地225 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.4.1.1 (1)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.4.1.4. 体表の拭き取り

【大腸菌O157】

体表(牛の臀部上部 25 cm2)を拭き取った綿棒(保存液を含む容器に入ったもの)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。保存液1 mLを、ノボビオシン加mEC培地9 mLと混合し、24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。その後、3.4.1.1 (1)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行いました。

3.4.2. 定量試験

3.4.2.1. 消化管内容物・胆汁

【大腸菌O157】

3.4.1.1 (2)の定性試験の分離培養で定型的な集落がみられた場合、直ちに、冷蔵保存していた試料を試験に供しました。3管法による最確数(MPN)法を行うため、試料10 gとノボビオシン加mEC培地を用いて10倍段階希釈列を作り、原則10倍、100倍、1000倍希釈液各3本(10 mL)を、24時間、42℃で培養しました(増菌培養)。続いて、それぞれの培養液1 mLを、免疫磁気ビーズ(O157抗原用)を用いて濃縮しました。その後、3.4.1.1 (1)と同様に、分離培養及び鑑別同定を行い、菌数を算出しました。

 

3.4.3. 性状解析

3.4.3.1. H抗原の型別試験

試料から分離された大腸菌について、病原大腸菌免疫血清を用いてH抗原を特定しました。

3.4.3.2. シガ毒素遺伝子の有無の確認のためのLoop-mediated Isothermal Amplification (LAMP)法

試料から分離された大腸菌について、市販の遺伝子抽出キットを用いてDNAを抽出した後、市販のLAMP法キットによりシガ毒素1型遺伝子(stx1)及び2型遺伝子(stx2)の有無を確認しました。

3.4.3.3. シガ毒素遺伝子の型・亜型や特定の遺伝子の有無の確認のための遺伝子増幅法(PCR法)

(1)~(3)のいずれかの試験方法を用いました。

(1)

試料から分離された大腸菌について、特異的プライマーを用いたPCR法(以下の文献を参照)により、シガ毒素1型遺伝子(stx1)及び2型遺伝子(stx2)の有無やシガ毒素遺伝子の亜型を確認するとともに、病原性に関わる遺伝子であるインチミン遺伝子(eae)及びエンテロヘモリシン遺伝子(hlyA)の有無を確認しました。

  • Beutin et al. Applied and environmental microbiology. 73(2007): 4769-4755.
    Identification of human-pathogenic strains of Shiga toxin-producing Escherichia coli from food by a combination of serotyping and molecular typing of Shiga toxin genes.
  • Beutin et al. Applied and environmental microbiology. 102(2007): 630-639.
    Comparative evaluation of the Ridascreen Verotoxin enzyme immunoassay for detection of Shiga-toxin producing strains of Escherichia coli (STEC) from food and other sources.
  • Burk et al. Journal of Clinical Microbiology. 41(2003): 2106-2112.
    Identification and characterization of a new variant of Shiga toxin 1 in Escherichia coli ONT:H19 of bovine origin.
  • Koch et al. Journal of Clinical Microbiology. 39(2001): 3992-3998.
    Isolation of a lysogenic bacteriophage carrying the stx10x3 gene, which is closely associated with Shiga toxin-producing Escherichia coli strains from sheep and human.
  • Wang et al. Journal of Clinical Microbiology. 40(2002): 3613-3619.
    Detection in Escherichia coli of the genes encoding the major virulence factors, the genes defining the O157:H7 serotype, and components of the type 2 Shiga toxin family by multiplex PCR.

(2)

試料から分離された大腸菌について、特異的プライマーを用いたPCR法(以下の文献を参照)により、シガ毒素1型遺伝子(stx1)及び2型遺伝子(stx2)の有無やシガ毒素遺伝子の亜型を確認するとともに、病原性に関わる遺伝子であるインチミン遺伝子(eae)及びエンテロヘモリシン遺伝子(hlyA)の有無を確認しました。

  • Wang et al. Journal of Clinical Microbiology. 40(2002): 3613-3619.
    Detection in Escherichia coli of the genes encoding the major virulence factors, the genes defining the O157:H7 serotype, and components of the type 2 Shiga toxin family by multiplex PCR.

(3)

試料から分離された大腸菌について、市販のPCRキットによりシガ毒素1型遺伝子(stx1)及び2型遺伝子(stx2)の有無を確認しました。

3.4.3.4. シガ毒素の蛋白の産生の有無を確認するための逆受身ラテックス反応法

試料から分離された大腸菌について、市販の逆受身ラテックス反応法キットにより、シガ毒素1型(Stx1)及び2型(Stx2)の蛋白の産生の有無を確認しました。

 

3.5. 一般生菌

3.5.1. 定量試験

3.5.1.1. 水

容量1 L強の容器に採取した試料(1 L)にチオ硫酸ナトリウムを投入し、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料1 mLと滅菌蒸留水を用いて10倍段階希釈列を作り、各希釈段階の液を0.1 mLずつ、2枚のシャ-レに分注し、標準天培地を加えて混合しました。固まった培地を24時間、36℃で培養し、平均集落数を算出しました。  

3.6. 腸内細菌科菌群

3.6.1. 定性試験

3.6.1.1. 消化管内容物

容器に採取した試料(40 g)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。試料1 gを緩衝ペプトン水 9 mLと混合し、その 1 mLと滅菌蒸留水を用いて10倍階段希釈列を作りました。各希釈段階の液を1 mLずつ、シャーレに分注し、バイオレッド胆汁ブドウ糖(VRBD)寒天培地を加えて混合しました。固まった培地を24時間、37℃で培養し、集落数を算出しました。

3.6.1.2. 体表の拭き取り

体表(牛の臀部上部25 cm2)を拭き取った綿棒(保存液を含む容器に入ったもの)を、冷蔵条件下で試験室に搬入・保存し、到着から24時間以内に試験に供しました。保存液1 mLを緩衝ペプトン水 9 mLと混合し、その 1 mLと滅菌蒸留水を用いて10倍階段希釈列を作りました。その後、3.6.1.1.と同様に集落数を算出しました。

3.7. 遊離残留塩素濃度

3.7.1. 水

容量1 L強の容器に試料(1 L)を採取し、携帯可能な残留塩素計を用いて遊離残留塩素濃度を計測しました。

 

3.8. E型肝炎ウイルス

3.8.1. 定性試験

3.8.1.1. ふん便

容器に採取した試料(1 g)を、冷蔵条件で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料の全量に 9 mLの緩衝ペプトン水を加えて混和した後、3000×gで15分間遠心分離し、上清を1 mL分取して試料溶液としました。市販の遺伝子抽出キットを用いて、試料溶液140 LからRNAを抽出した後、「E型肝炎検査マニュアル」(平成17 年4 月、国立感染症研究所)によりE型肝炎ウイルス遺伝子の有無を確認しました。1回目のPCRでE型肝炎ウイルス遺伝子が検出されなかった場合は、1回目のPCR産物を鋳型として再度PCRを行いHEV遺伝子の有無を確認しました。

3.8.1.2. 豚肉

容器に採取した試料(2 g)を、冷蔵条件で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。試料の全量をペースト状にし、2 mLのリン酸緩衝液を加えて乳化し3000×gで15分間遠心分離し、上清1 mLを10,000 rpmで10分間遠心分離し、上清の全量を分取して試料溶液としました。以下3.7.1.1.と同様に操作しました。

3.8.1.3. 肝臓

容器に採取した試料(25 g)を、冷蔵条件で試験室に搬入・保存し、到着から48時間以内に試験に供しました。市販の遺伝子抽出キットを用いて試料0.1 gからRNAを抽出しました。以下3.7.1.1.と同様に操作しました。

コラム:信頼できるデータを得るために分析機関に求めている資料

 調査で得られた結果は、食中毒を防ぐための施策の検討に用います。そのほか、コーデックス委員会等に提出して議論に貢献するとともに、日本の実態を反映する国際的な実施規範やガイドラインを作成するようにしています。したがって、これらのデータは、科学的に信頼できることが必要です。

このため、調査において微生物試験を行う分析機関の能力を客観的に証明できるよう、分析が適切に行われていることを分析機関の内部で確認していること(内部精度管理)を示す資料と、外部機関による確認(外部精度管理)を行っていることを示す資料の提出を求めています。また、調査終了後には、使用した培地、試薬等の品質や性能を確認した資料の提出も求めています。

お問合せ先

消費・安全局食品安全政策課
担当者:危害要因情報班
代表:03-3502-8111(内線4457)
ダイヤルイン:03-6744-0490
FAX:03-3597-0329