緊急防除実施基準について
緊急防除実施基準新設の背景
(1)新たに国内に侵入した病害虫又は既に国内の一部に発生している病害虫がまん延して、国内の有用な植物に重大な損害を与えるおそれがある場合などには、農林水産大臣は、植物防疫法第17条第1項に基づく緊急防除を実施することとされています。緊急防除の開始に当たっては、植物防疫法第17条第2項に基づき、その防除の内容(例:栽培制限、移動禁止、消毒・廃棄等)などをあらかじめ告示した上で、30日間の事前周知期間をおくことが必要です。(2)一方、国内未発生の病害虫等が新たに侵入した場合には、早期発見と早期防除が重要ですが、これまでは、防除方法が確立されている病害虫の緊急防除を行う場合であっても緊急防除開始前に30日間の事前周知期間が必要であり、迅速な緊急防除の実施が困難な状況にありました。
(3)このため、令和4年5月に植物防疫法の改正を行い、緊急防除を迅速に実施するための仕組みとして緊急防除実施基準の規定を新設しました。
緊急防除実施基準の概要
(1)植物防疫法第17条の2第1項において、農林水産大臣は、緊急防除の対象となる病害虫のうち、まん延した場合に有用な植物に重大な損害を与えるおそれが高く、かつ、行うべき防除の内容が明らかであると認められるものとして農林水産省令で定めるものについて、緊急防除実施基準を定めることができることとされています。(2)緊急防除実施基準を作成・公表した場合であって、その内容に従って緊急防除を実施する場合には、緊急防除を行う際の事前周知期間を30日間から10日間に短縮することが可能であり、これまでよりも迅速に緊急防除を実施することが可能です。
(3)また、緊急防除実施基準には、以下の事項を定めることとされています。
ア 病害虫の種類
イ 病害虫の発生状況に関する調査の方法
ウ 防除の内容
エ その他防除の実施に関し必要な事項
緊急防除実施基準の作成対象病害虫
緊急防除の対象となる病害虫のうち、まん延した場合に有用な植物に重大な損害を与えるおそれが高く、かつ、行うべき防除の内容が明らかであると認められるものとして、農林水産省令で定める病害虫が緊急防除実施基準の作成対象になります。現在、以下の病害虫が農林水産省令で指定されています。(対象病害虫)
ウリミバエ、ミカンコミバエ種群、クインスランドミバエ、チチュウカイミバエ、コドリンガ、アリモドキゾウムシ、イモゾウムシ、カンキツグリーニング病菌及び火傷病菌
緊急防除実施基準及び細則
(1)ミバエ類(ウリミバエ、ミカンコミバエ種群、クインスランドミバエ及びチチュウカイミバエ)ア 緊急防除実施基準(PDF : 141KB)
イ 緊急防除実施基準細則
1)ウリミバエ(PDF : 197KB)
2)ミカンコミバエ種群(PDF : 197KB)
3)クインスランドミバエ(PDF : 199KB)
4)チチュウカイミバエ(PDF : 195KB)
(2)コドリンガ
ア 緊急防除実施基準(PDF : 118KB)
イ 緊急防除実施基準細則(PDF : 191KB)
(3)アリモドキゾウムシ
ア 緊急防除実施基準(PDF : 120KB)
イ 緊急防除実施基準細則(PDF : 195KB)
(4)イモゾウムシ
ア 緊急防除実施基準(PDF : 119KB)
イ 緊急防除実施基準細則(PDF : 184KB)
(5)カンキツグリーニング病菌
ア 緊急防除実施基準(PDF : 124KB)
イ 緊急防除実施基準細則(PDF : 184KB)
(6)火傷病菌
ア 緊急防除実施基準(PDF : 128KB)
イ 緊急防除実施基準細則(PDF : 207KB)
参考
関係条文(PDF : 106KB)参考資料(PDF : 172KB)
お問合せ先
消費・安全局植物防疫課
担当者:国内防除第1班
代表:03-3502-8111(内線4564)
ダイヤルイン:03-6744-9644