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農業・農村の活性化を目指して―令和4(2022)年度農林水産祭天皇杯等受賞者事例紹介―


農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産祭天皇杯受賞者

農林水産業者の技術改善・経営発展の意欲の高揚を図るため、効率的な農業経営や地域住民によるむらづくり等を行っている事例のうち、その内容が優れており、広く社会の称賛に値するものについては、毎年度、秋に開催される農林水産祭式典において天皇杯等が授与されています(*1)。ここでは、令和4(2022)年度の天皇杯等の受賞者を紹介します。

1 過去1年間(令和3(2021)年7月~令和4(2022)年6月)の農林水産祭参加表彰行事において、農林水産大臣賞を受賞した392点の中から決定。選賞部門は、掲載5部門のほか、林産部門、水産部門を加えた7部門

令和4(2022)年度農林水産祭天皇杯受賞者

大規模ブロックローテーションによる経営発展と営農再開の取組
農産・蚕糸部門 ○経営(水稲、小麦、大豆) ○福島県南相馬市(みなみそうまし)
有限会社高(たか)ライスセンター (代表 佐々木 教喜(ささき のりよし)さん)

福島県南相馬市
有限会社高ライスセンター

有限会社高ライスセンターは、水稲、小麦、大豆の2年3作のブロックローテーションと乾田直播(ちょくはん)栽培を行い、228haの大規模経営を展開しつつ春作業のピーク分散や収量の安定確保を実現しています。

東日本大震災直後は延べ500haの草刈りを受託し、近隣農地の維持管理と従業員の給与確保に努めました。また、自社生産の小麦で作る乾麺うどんは、風評被害で売上げが落ちましたが、試食会等販売回復に努めています。

ドローンや収量コンバイン等、スマート農業(*)技術の積極的導入により作業効率化を図り、自社の強みであるブロックローテーションの効率化を追求することで、更なる規模拡大を志向しています。

 用語の解説(1)を参照

周年栽培と実需者ニーズへの対応で高収益を上げるコチョウラン生産
園芸部門 ○経営(コチョウラン) ○滋賀県東近江市(ひがしおうみし)
有限会社花匠(はなしょう) (代表 川口 正(かわぐち ただし)さん)

滋賀県東近江市
有限会社花匠

有限会社花匠は、台湾で養成したコチョウランの大苗を日本で開花・出荷する海外とのリレー栽培を行うとともに、労働力不足や気候変動への対応として全自動環境制御設備を導入し、地域の気候条件に応じたプログラムを自ら作り上げ、近畿トップクラスの生産量を誇る高品質安定周年生産を実現しています。

「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の観点から花き業界全体に貢献する考え方を大切にし、卸売市場への出荷を中心としつつ、ネット販売用写真の提供や発送業務の代行等実需者ニーズに対応することで信頼を獲得しています。

また、従業員の福利厚生の充実に力を入れるなど人材の定着を図り、農業界の働き方改革に貢献しています。

地域畜産業の基盤となる大規模自給飼料生産・活用型TMRセンター
畜産部門 ○技術・ほ場(飼料生産部門) ○熊本県菊池市(きくちし)
株式会社アドバンス (代表 永田 浩徳(ながた ひろのり)さん)

熊本県菊池市
株式会社アドバンス

株式会社アドバンスは、大規模自給飼料活用型TMR(完全混合飼料)センターとして、作業受託による飼料用トウモロコシの二期作栽培を行うとともに、良質サイレージ(家畜用発酵飼料)の調製やエコフィードの活用による高品質低価格TMRを製造し、酪農家への飼料供給に取り組んでいます。

また、乳用種育成牧場を併設し、酪農家の労力を軽減するとともに、子牛の生産拠点から提供を受けた黒毛和種の受精卵を預託育成牛に移植することで和牛子牛供給の一翼を担い、和牛産業を含む地域畜産業の持続性を高める役割を果たしています。

6次産業化で中山間地域の課題解決と活性化に貢献
多角化経営部門 ○経営(水稲、栗ほか) ○熊本県山鹿市(やまがし)
株式会社パストラル (代表 市原 幸夫(いちはら ゆきお)さん)

熊本県山鹿市
株式会社パストラル

株式会社パストラルは、規格外農産物を利用した「産地アイス」の製造販売事業を展開する中で、地域課題をビジネスによって解決していく必要性を認識し、農業に参入しました。

合鴨農法による水稲作とその合鴨の肥育・販売まで行う「合鴨水稲同時作」を導入し、高付加価値米の生産・販売を行い、中山間地域に適した農業を展開しているほか、あんぽ柿の加工事業を承継し、渋柿の生産を引き継ぐことで、圃場(ほじょう)や里山の景観維持に貢献しています。

また、地元産の山鹿栗を加工したモンブランや栗ジャム等の製造・販売や、あんぽ柿を使ったオリジナルスイーツの開発等、地域内連携を強化した事業にも取り組んでいます。

美しい棚田稲倉~眺めるだけではない、カカワレルタナダ~
むらづくり部門 ○むらづくり活動 ○長野県上田市(うえだし)
稲倉(いなぐら)の棚田保全委員会 (代表 久保田 良和(くぼた よしかず)さん)

長野県上田市
稲倉の棚田保全委員会

稲倉の棚田保全委員会は、地元住民や地域団体の代表等を中心に、地域おこし協力隊や都市からの移住者等の非農家、外部募集した委員等幅広い構成員がそれぞれの得意分野を活かして活躍しています。

棚田保全の人手と資金を支えるため「棚田オーナー制度」を導入し、地元酒造会社と連携した「酒米オーナー」や気軽に保全活動に参加できる「棚田ファン」等、様々なニーズを持つ都市住民が保全活動に参加できる仕組みを構築し、都市農村交流を活発に実施しています。

また、農閑期の水田を活用した棚田キャンプ等、棚田を活かした体験・交流の機会を創出しているほか、小学校からの学習旅行の受入れ等により、農業・農村への理解醸成に寄与しています。

令和4(2022)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和4(2022)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者

令和4(2022)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和4(2022)年度農林水産祭日本農林漁業振興会会長賞受賞者

令和4(2022)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)

令和4(2022)年度農林水産祭内閣総理大臣賞受賞者(女性の活躍)


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