野菜の衛生管理に関する情報
更新日:令和4年12月26日
私たちの体の表面や、周りの空気や土壌などの環境には、目に見えていなくても微生物がいます。土壌1 g当たり、微生物が数十億個いると言われています。微生物には、味噌や漬物などの発酵食品を作るときに使う有用なものもあれば、食中毒や、野菜の病気・腐敗の原因となる有害なものもいます。
生鮮野菜は、肉類と比べて微生物の栄養となるものが少ないため、食中毒を起こす微生物が付着して増える可能性はより低いと考えられますが、海外では生鮮野菜が原因と考えられる大きな食中毒事例が報告されています。そのため、生肉を取り扱うときだけでなく野菜を取り扱うときも、食中毒を防ぐために有害な微生物に気を付けなければいけません。
食中毒を防ぐために食中毒を起こす微生物を「付けない」「増やさない」ことは、国際的にも重要な考え方として認識されています。家庭で衛生的に取り扱うことも大切ですが、まず、生産段階での取扱いに気を付けなければ、出荷時に付いている微生物が流通・販売の間に増えて、食中毒が起きてしまうかもしれません。
農林水産省は、野菜を衛生的に保ち、食中毒が起きないようにするため、国際的に定められた衛生管理の取組も参考に、衛生上の注意すべき点をまとめた指針を作成し、生産段階での野菜の衛生管理を推進しています。
野菜の生産に携わる方へ
野菜はほ場や施設で生産されていますが、それぞれの場面や野菜の種類で衛生上の注意すべき内容が異なり、場所や条件に応じた取組が重要です。このため、これまでに以下の3つの指針を作りましたので、ご活用ください。
なお、これらの指針は、国内の生産の実態に基づき、国際的に定められた衛生管理の取組も参考にして作成しており、今後も新しい情報が得られた場合は、順次更新していきます。
生鮮野菜(特に生で食べられる野菜)を対象に、水や家畜ふん堆肥の管理、手洗いなど、衛生上の注意すべき点をまとめています。
スプラウトを対象に、種子や水の管理、施設の整備など、スプラウト生産施設での衛生上の注意すべき点をまとめています。
※本指針29ページの「記録・保管すべき情報・事項と様式例」について、施設の状況に応じて各様式を作成いただけるよう、編集可能なファイルを掲載していますので、ご活用ください(ファイルはこちら(EXCEL : 62KB))。
国際的に定められた衛生管理の取組
FAO(国連食料農業機関)とWHO(世界保健機関)により設置されたコーデックス委員会は、「生鮮野菜・果実に関する衛生実施規範」を2003年に作りました。
この文書の最新版(2017年改正)は、コーデックス委員会ホームページ(英語)〔外部リンク〕から入手できます。
その他関連
実態調査の結果等
- スプラウトの微生物実態調査の結果(令和3年3月9日公表)(PDF : 674KB)
- 生食用野菜における腸管出血性大腸菌及びサルモネラの実態調査結果(平成22年6月8日公表)(PDF:712KB)
- 食品安全に関する有害微生物の実態調査の結果集(農産物)(令和4年12月26日更新)
- 生食用野菜の微生物実態調査の結果(平成30年6月14日公表)(PDF : 320KB)
関連通知等
- 農産物直売所で販売される農産物の適切な取扱いについて(平成22年12月16日通知)(PDF:93KB)
- 生鮮野菜衛生管理ガイド-生産から消費まで-(平成15年、農林水産省補助事業)(PDF:625KB)
農林水産省補助事業により、平成15年に発行された冊子(全99ページ)です。簡易版(PDF:1,945KB)もあります。
お問合せ先
消費・安全局農産安全管理課
担当者:安全企画班
代表:03-3502-8111(内線4521)
ダイヤルイン:03-3502-7569