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農林水産省

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作成日:平成28年6月15日
更新日:平成28年6月16日

国際がん研究機関(IARC)によるコーヒー、マテ茶及び非常に熱い飲料の発がん性分類評価について

2016年6月15日、国際がん研究機関(IARC)は、非常に熱い飲み物(65℃以上)は食道がんのリスクが高まることから「グループ2A」(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に、コーヒー及びマテ茶は「グループ3」(ヒトに対する発がん性について分類できない)に分類した結果を発表しました。

熱い飲み物や食べ物は少し冷ましてからとるようにしましょう。

コーヒーを飲み過ぎるとカフェインを摂りすぎることになりますので、飲み過ぎには注意しましょう。

消費者の皆様がこのページを食生活の見直しに役立てていただければ幸いです。

IARCの発表の概要(2016年6月15日)

 2016年6月15日、世界保健機関(WHO)の研究機関である国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer : IARC)は、「非常に熱い飲み物」を「グループ2A」(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に、「コーヒー」及び「マテ茶」を「グループ3」(ヒトに対する発がん性について分類できない)に分類することをプレスリリース(PDF:114KB)(外部リンク)及びQ&A(PDF:127KB)(外部リンク)によって公表しました。

この発表に関して参考となる情報をまとめましたのでご紹介します。今後、IARCの評価書が公表されれば、その概要を紹介します。

対象

今回のIARCの分類
(2016年)

【参考】過去のIARCの分類
(1991年)

非常に熱い飲み物(65℃以上)

ヒトに対しておそらく発がん性がある(グループ2A)

                         -
(熱いマテ茶の飲用:ヒトに対しておそらく発がん性がある(グループ2A))

コーヒー

ヒトに対する発がん性について分類できない(グループ3)

ヒトに対して発がん性がある可能性がある(グループ2B)

マテ茶

ヒトに対する発がん性について分類できない(グループ3)

ヒトに対する発がん性について分類できない(グループ3)

  

(注)IARCによる発がん性の分類

国際がん研究機関(IARC)は、世界保健機関(WHO)の一機関で、発がん状況の監視、発がん原因の特定、発がん性物質のメカニズムの解明、発がん制御の科学的戦略の確立を目的として活動しています。

IARCは、主に、人に対する発がん性に関する様々な物質・要因を評価し、5段階に分類しています。IARCによる発がん性の分類は、人に対する発がん性があるかどうかの「根拠の強さ」を示すものです。物質の発がん性の強さや暴露量に基づくリスクの大きさを示すものではありません。

IARCによる発がん性の分類の概要について当省でまとめていますので、こちらをご覧ください。

 

 非常に熱い飲み物

IARCの発表 

IARCは、非常に熱い飲み物(65℃以上)について、

  • 中国、イラン、トルコ、南米など、茶やマテ茶を70℃以上の高温で飲用する地域における疫学研究の結果、飲む温度が高くなる(65℃以上)と食道がんの発生リスクが増加したこと
  • 動物実験の結果、65℃以上の水をラット・マウスに投与すると食道がんが発生したこと

から、ヒトと実験動物の発がんについて限られた証拠があるとし、「グループ2A」(人に対しておそらく発がん性がある)に分類しました。

一方で、多くの国では、茶やコーヒーは主に65℃以下で飲用されているとも述べています。

(参考)紹介されている、お茶やコーヒーを淹れる際の湯の温度

ただし、急須やティーポットなどから湯飲みやカップに注ぐと、これよりも温度は下がります。

飲み物の種類

湯の温度

煎茶(上級)

70℃ 1)

煎茶(中級)

80~90℃ 1)

玉露

50~60℃ 1)

番茶、ほうじ茶、紅茶

100℃(熱湯) 1) 2)

コーヒー(レギュラー)

90~95℃ 3)


参照情報
1) 日本茶インストラクター協会ウェブサイト https://www.nihoncha-inst.com/basic/basic5.html (外部リンク)
2) 日本紅茶協会ウェブサイト http://www.tea-a.gr.jp/make_tea/ (外部リンク)
3) 全米コーヒー協会(National Coffee Association USA)ウェブサイト http://www.ncausa.org/About-Coffee/How-to-Brew-Coffee (外部リンク)

WHOの見解

2002年にWHOは、「食事、栄養及び慢性疾患予防に関する報告書(2002)」(外部リンク)を出しています。この中で、

  •  「加工肉、塩漬けの食品、塩、熱い飲料・食品の摂りすぎは、発がん性のリスクを高める可能性のある要因である」

と言っています。
詳細は、WHOウェブサイト(外部リンク)をご覧ください。

国立研究開発法人国立がん研究センターの情報

国立がん研究センターは、「科学的根拠に基づくがん予防」を公表し、日本人を対象とした研究結果から定められた、科学的根拠に基づいた「日本人のためのがん予防法」について情報を提供しています。詳しくはこちら(外部リンク)をご覧ください。

  

コーヒー

IARCの発表の概要

IARCは、コーヒーの飲用について、多くの疫学研究や動物実験の結果、

1. 膵臓、乳、前立腺に対する発がん作用はなかったこと

2. 肝臓や子宮内膜がんの発がんリスクが低下したこと 

3. 他の20種類以上のがんについては、結論を出すのに十分な情報がなかったこと

から、コーヒーをグループ3(ヒトに対する発がん性について分類できない)に分類しました。

なお、上記の結論について、コーヒーの種類やいれ方による差があるかどうかは不明であると述べています。

 国立研究開発法人国立がん研究センターの情報

国立がん研究センターは、多目的コホート研究を実施し、その結果を公表しています。

  

マテ茶

IARCの発表の概要

IARCは、マテ茶について、

  • アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイにおける疫学研究の結果、マテ茶を非常に熱いまま(65℃以上で)飲むと食道がんの発生が増加するが、それよりも低い温度で飲んでも食道がんの発生は増加しなかったこと
  • 動物実験の結果、65℃以上の水をラット・マウスに投与すると食道がんが発生したこと

から、がんの発症率に影響を与えたのは飲み物の温度であってマテ茶そのものではないと結論し、マテ茶をグループ3(ヒトに対する発がん性について分類できない)に分類しました。

(注)マテ茶とは、主に南米地域で飲用されている飲料で、イェルバ・マテ(学名:Ilex paraguariensis)という植物の葉を乾燥させたものから抽出します。

 

お問い合わせ先

消費・安全局食品安全政策課
代表:03-3502-8111(内線4453)
ダイヤルイン:03-3502-8731
FAX:03-3597-0329