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農林水産省

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INTERVIEW01




 佐賀県北西部に位置し、唐津市と玄海町の1市1町を事業区域とするJAからつ。温暖な気候に恵まれ、ハウスみかん、いちご、玉ねぎ、米、トマトなど、数多くの農産物が生産されています。
 JAからつさんは、ハウスみかん生産者による省エネ事業を農林水産分野初のプログラム型プロジェクトとして登録(平成29年6月)しました。そこで、プロジェクト登録の経緯などについてお話をお聞きしました。

きっかけは農家さんから


- J-クレジット制度に参画するきっかけは何だったのでしょうか?

(JAからつ) 約2年前に組合員のハウスみかん農家さんが、参加した研修で一緒になった人から、J-クレジット制度に関して話しを聞いたことがきっかけです。その後、県の農業改良普及センターや支援機関に話をし、プロジェクト登録に向けた具体的な検討を始めたのは平成28年2月頃からです。


燃油高騰対策事業の流れでJ-クレジット制度を活用


- 検討を進める上で重要だったことは何でしょうか?

(JAからつ) ハウスみかん農家の方々が、平成25年から平成26年にかけて、農林水産省の燃油高騰対策事業を活用し、燃油消費量の削減効果が高いヒートポンプを導入していたのですが、農協で事業の実施前後の燃油使用量や電力使用量を把握する必要がありました。 
 そのため、農家から委任状をもらった上で、電力会社にお願いして、ヒートポンプを導入した農家のハウスごとの消費電力量を把握できていたのですが、このことは検討を進める上で非常に重要なことでした。

実施にあたって農家の負担はほとんど無し


- 最終的に農協主導でプロジェクトを登録しようと思った理由を教えてください。

(JAからつ) 燃油高騰対策の流れで計画に必要なデータを既に入手できていたとはいえ、プロジェクトの実施にあたっては、実施状況の把握など農協としてプラスアルファの業務になります。 
 しかしながら、プロジェクトの実施により、地域の生産者の経費削減など有利な営農活動が推進できること、農家の負担がほとんどないことから、農協主導によるプログラム型を計画することにしました。


クレジットはハウスみかん栽培の活性化のために


- 最後にクレジットの使い道についても教えてください。

(JAからつ) 来年以降、排出削減量がクレジットとして認められてから、具体的に組合員と相談して決めることになりますが、生産者への還元やヒートポンプなど省エネ機器導入支援など、当地区のハウスみかん栽培を活性化させるために使用できればと思っています。


プロジェクトを実施している農家さんにもお話しを聞いてみました。

省エネだけではなくミカンの成果率が向上


- ヒートポンプを導入して何が変わりましたか?

(大場さん) 燃油高騰対策で導入したヒートポンプですが、省エネ効果以外にも、温度管理がしやすく、重油炊きだけの暖房よりは、ミカンの成果率(8割以上)も向上していると思います。
 一方、デメリットとしては、営農時期以外にも高い電気基本料金が毎月かかってしまうことです。


冷房の活用により出荷価格が向上


- 夏場もヒートポンプを活用しているのですか?

(大場さん) 冷房機能のあるヒートポンプを導入した場合、夏場の出荷前に冷房することでミカンに色をつけることができます。冷房電気料はかかりますが、ミカンの糖度が増し、着色率が上がるため、出荷価格が大幅に向上しました。
 安定したハウスみかん栽培のためには、ヒートポンプの活用が重要だと思います。


関連リンク
取組事例 唐津農業協同組合

お問合せ先

大臣官房環境バイオマス政策課地球環境対策室

担当者:地球温暖化対策班
代表:03-3502-8111(内線3289)
ダイヤルイン:03-6744-2473

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