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農林水産省

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2.その他地域

   さとうきび及びでん粉原料用かんしょについては、沖縄県及び南九州地方の基幹作物であり、その生産が関連産業とともに地域の経済社会において重要な地位を占めている。しかし、小規模・高齢な生産者が多く、脆弱な生産構造にあるため、一定の生産規模を有する者の育成、一定の作業規模を有する共同利用組織づくりとこれら受託組織等への基幹作業の委託等を積極的に推進する。また、茶や繭・生糸等の特産農産物については、国内の消費構造の変化や輸入品との競争等により、需要の減少や価格の低迷等による厳しい環境下にあることから、国内外の新たな需要の開拓を進めるとともに、流通業者や加工業者との連携体制を構築し、国産品の品質の良さ等を最大限に活かした、付加価値の高い製品づくりを推進する。

(1)さとうきび

   さとうきびの効率的かつ安定的な生産体制を確立するため、1.土壌診断による地力の把握及び堆肥や緑肥等による地力の増進、2.株出栽培を阻害する土壌害虫及びメイチュウ類に対する防除の徹底に努める、3.干ばつ時であっても安定的な生産量を確保するためのかん水施設等の導入、4.高齢・小規模農家が多い現状を踏まえた、産地を支える作業受委託組織や共同利用組織の育成・強化、担い手の育成、5.作業の軽労化・低コスト化のためのハーベスタ、株出管理機、植付機等の導入による機械化一貫体系の確立、6.島ごとの自然条件に応じて作型・品種を選択するとともに、収量、糖度、病害虫抵抗性、機械化適性といった各種特性を踏まえた品種の開発を推進。

<関連情報>
農林水産省HP「最新農業技術・品種2016」(ケーンハーベスタによる採苗と無選別蔗苗の適切な植付けによる省力作業体系)(PDF : 317KB)
農林水産省HP「最新農業技術・品種2017」(小型半履帯式トラクタによる新サトウキビ管理技術)
農林水産省HP「最新農業技術・品種2021」(萌芽が極めて優れ株出し栽培で多収なさとうきび新品種「はるのおうぎ」)

(2)かんしょ

   実需者等のニーズを的確に把握し、地域の立地条件や需要用途にあった適性品種の導入を進めるとともに、機械化一貫体系の導入等により省力・低コスト化を推進する。
   また、でん粉原料用かんしょの生産性向上を図るために、多収で病害に強い新品種の普及や生分解性マルチの導入を推進する。

<関連情報>
農研機構HP「でん粉原料用カンショ新品種「こないしん」標準作業手順書」[外部リンク]
農研機構HP「8月の収穫直後から甘いサツマイモ新品種「あまはづき」」[外部リンク]
農研機構HP「冷涼な地域でも収量がとれるホクホクおいしいサツマイモ新品種「ゆきこまち」」[外部リンク]
農研機構HP「サツマイモ基腐病に抵抗性のある焼酎・でん粉原料用新品種「みちしずく」」[外部リンク]
農研機構HP「ホクホク食感のおいしいサツマイモ新品種「ひめあずま」」[外部リンク]
農研機構HP「サツマイモ基腐病に強い抵抗性を有する青果用新品種「べにひなた」」[外部リンク]
農研機構HP「沖縄向けサツマイモ基腐病抵抗性新品種「おぼろ紅」」[外部リンク]
農研機構HP「マスカット様の香りを特徴とする芋焼酎の原料用さつまいも新品種「霧N8-2」」[外部リンク]

(3)茶

   需要動向に留意しつつ、優良品種への改植等による茶園の若返りや、国内外で需要の高い抹茶の原料となるてん茶の生産や有機栽培の推進、早生・中生・晩生品種の適切な組合せによる労働力の分散、園地改良等による機械化体系の導入、適切な施肥や防除による生産コストの削減を推進する。輸出拡大に向けて、輸出先国の規制に対応した農薬の使用・交信攪乱剤や天敵等の化学合成農薬代替防除技術の導入、茶園でのドリフト対策、残留農薬分析を徹底する。また、多様なニーズに応じた魅力ある茶の生産及び流通に向けた生産者と茶商工業者等の連携体制の強化、機能性成分等の特色を持つ品種の導入や新商品開発の推進等を通じて、茶の付加価値の向上に努める。

<関連情報>
農研機構HP「茶品種ハンドブック第6版」[外部リンク]
農林水産省HP「輸出相手国の残留農薬基準値に対応した日本茶の病害虫防除マニュアル~煎茶(一番茶)・玉露編~」(PDF:1,994KB)
農林水産省HP「輸出相手国の残留農薬基準値に対応した日本茶の病害虫防除マニュアル~抹茶・かぶせ茶編~」(PDF:1,646KB)
農林水産省HP「最新農業技術・品種2020」(無人自動走行作業システムを用いた「ロボット茶摘採機」の開発)

(4)繭・生糸

   高品質な純国産絹製品づくりに資するよう、糸の太さや色等に特徴を有する蚕品種や製糸業者と連携した新たな繰糸方法の導入等及び少量・多蚕品種飼育、広域配蚕に資するよう稚蚕共同飼育所の再編整備を推進する。

(5)なたね

   他作物との適切な組合せによる輪作体系の確立に留意しつつ、暗きょ等の排水対策や畝立て等の湿害対策を行い、需要と結びついた生産を推進する必要がある。また、エルシン酸(食用に適さない脂肪酸)に加え、油粕を飼料として利用可能なグルコシノレート含量も低いダブルロー品種についても導入を推進する。自家採種は、交雑等による品種特性の劣化が生じるため望ましくないことから、隔離採種ほで増殖した種子を使用するものとする。

<関連情報>
農研機構HP「ペノカのしずく」[外部リンク]
農研機構HP「きらきら銀河」[外部リンク]
農研機構HP「キラリボシ」[外部リンク]
農研機構HP「なたね栽培の手引き(東北地方向け)」[外部リンク]

(6)そば

   実需者ニーズに応じた安定供給に向けて、額縁排水溝の設置、心土破砕、小畦立て播種等の湿害対策技術の導入を推進する。

<関連情報>
農研機構HP「普通ソバ品種「キタミツキ」 標準作業手順書」[外部リンク]

お問合せ先

大臣官房政策課技術政策室

代表:03-3502-8111(内線3130)
ダイヤルイン:03-3502-3162

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