見どころ|農業遺産・かんがい施設遺産を旅しよう(ヘリテージツーリズム)
見どころ
長野県:拾ケ堰

拾ケ堰じてんしゃひろば
メインスポットの「じてんしゃひろば」。
春には北アルプスの残雪、緑と桜をいっぺんに収められる大人気の写真スポットです。堰に併走している「やまびこ自転車道」でのサイクリングで体を動かし、沿道の所々に置かれたベンチに腰掛けて、新鮮な空気を体いっぱい感じながら、ゆっくりと風情に浸ってみてはいかがでしょうか。
宮城県:大崎地域

南原穴堰
河川から取水できず稲作の用水確保が困難だった山間部の南原地域において、江戸時代の村長である遊佐平左衛門宜次により、正保年間(1644~1647年)に急傾斜の山間部に手で掘られた1,880mのかんがい水路。地域の住民により代々管理が受け継がれ、現在でも現役で、山間部の貴重な農業用水・生活用水としての役割を果たしています。(宮城県大崎市鳴子温泉地域)

内川
伊達政宗公によって400年以上前に掘られた人工の河川。農業用水の確保とともに、城を守る外堀を兼ねていました。「一ノ構」という塀の内側を流れていたことから「内川」と呼ばれています。平成28年(2016年)、世界かんがい施設遺産に認定されました。(宮城県大崎市岩出山地域)
山形県:最上川流域

高瀬地区(山形市)
高瀬紅花ふれあいセンター周辺や高沢地区などで美しい紅花畑を鑑賞できます。映画『おもひでぽろぽろ』の舞台のモデルになった地区となります。また、毎年7月に『山形紅花まつり』を開催しており、紅花の販売や写真撮影会、紅花染め体験などが楽しめます。さらに、近年、農福連携を実施しており、草取りや種まき、間引きなどを障がい者に行ってもらい、紅花栽培文化を受け継いでいます。

直江石堤(米沢市)
上杉景勝の重臣直江兼続の計画によって築かれた石積みの堤防で、現在は長さ1.2キロにわたって石堤が残り、昭和61年に市の史跡に指定されました。やや黒ずんだ大きな河原石を敷き詰めた石堤は、機械がなかったころの先人の苦労が伝わってきます。石堤のある河川敷は「直江堤公園」として市民の憩いの場所となっており、公園の川向う側に7月上旬から下旬にかけて紅花畑を眺めることができます。

普門院(米沢市)
普門院は真言宗智山派の寺院で、第9代上杉藩主・上杉治憲公(鷹山公)の恩師、細井平洲を迎えた地として知られ、昭和25年に国の史跡に指定されました。寛政8年9月6日、鷹山は平洲の3回目の米沢来訪を、郊外の関根の地で出迎え、新築まもない普門院に案内して、旅の労をねぎらいました。普門院のある山上地区は、紅花の栽培が盛んであり、花が咲く7月上旬から下旬にかけて新幹線の車窓から紅花畑を見ることができます。

大蕨棚田(山辺町)
大蕨は、周辺の丘陵から湧き出る地下水に恵まれ、古くから農業が行われてきました。山の斜面には棚田が広がり、四季折々に美しい表情を見せてくれます。秋には刈り取った稲を杭掛けにして天日干しすることで知られ、その圧巻の風景を写真に収めようとする写真愛好家やカメラマンが多く訪れます。このように、昔ながらの稲の杭掛けなど、地元の農家に伝わる伝統農法を守る農業が行われ、その風景は風物詩として親しまれています。

山辺町ふるさと資料館(山辺町)
山辺町ふるさと資料館は、江戸時代の紅花や青苧などを扱っていた豪商の蔵座敷を修復・活用した施設で、文化財などの貴重品を展示しています。
11月初旬に開催される「紅花染め衣装と屏風展」では、和ろうそくの灯り中で紅花染めの衣装と屏風を展示します。和ろうそくの灯りが醸し出す幽玄美をお楽しみいただけます。

旧柏倉家住宅(中山町)
金融業や有数の紅花生産者として栄え、地域の経済発展や社会貢献にも尽力した柏倉九左衛門家の屋敷が岡地区にあり、一般公開されています。最上川舟運で持ち込まれた京文化を感じる屋敷群は圧巻であり、初夏には紅花、秋には紅葉、冬は雪景色と季節ごとに変化する景色も必見です。

紅花資料館(河北町)
江戸時代の豪農である堀米四郎兵衛の屋敷跡です。堀米四郎兵衛は紅花を多く取扱っていました。現在は資料館として、母屋や蔵に武器や生活用品および古文書など5,000点を保存しており、当時の人々の生活を垣間見ることができます。特に紅の館には、紅花全盛に活躍した小鵜飼舟や北前船の模型、絢爛豪華な紅染衣装等のほか、上方より持ち帰った各時代の雛人形が展示されています。それ以外にも、紅花の開花時期には鑑賞もできますし、紅花染め体験や紅花料理の提供など、紅花文化を堪能できる施設となっています。

紅花温泉ひなの湯、ひなの宿(河北町)
紅花温泉ひなの湯に併設されたひなの宿は、体験型宿泊施設として、河北町ならではの四季折々の農業を活用した楽しい体験活動を企画しています。紅花の最盛期には、紅花摘み体験だけでなく、自分で摘んだ紅花を使ったハンカチを染めなど、親子で楽しめる体験活動を年間を通じて多数企画しています。紅花摘みなどの農作業体験を楽しみ、温泉で癒される旅はいかがでしょうか。

薬師ザクラ(樹齢約1,200年)(白鷹町)
町内には樹齢500年を超えるエドヒガンザクラが6本点在しており、その古木を「古典桜」と名づけております。「古典桜の里」と呼ばれ、毎年多くの人々が町内を訪れています。これらは、「種まきザクラ」とも呼ばれ、紅花などの農作業と密接に関わってきました。ボランティアガイドしらたか旅先案内人の方の話を聞きながらの「さくら回廊そぞろ歩き」なども開催しておりますので、白鷹の春の訪れを感じていただきながら、一度周遊してみてください。

道の駅 白鷹ヤナ公園 あゆ茶屋(白鷹町)
日本一の規模を誇る観光ヤナ。最上川にかかる「ヤナ」は、川底の落差によって水流が早まるところに、木や竹で編んだ「簾」をかけて魚を取るために作られた大掛かりな野提です。落ち鮎漁(紅葉鮎)の最盛期には、一晩で1万匹以上の鮎がかかりました。四季折々の風景と、最上川の雄大な流れを感じてみてはいかがでしょうか。9月中旬から下旬にはヤナにかかる落ち鮎もご覧いただけます。
新潟県:佐渡市

トキの森公園
園内にある「トキふれあいプラザ」は、飼育ケージ内を生息環境に近い状態にし、トキの採餌、飛翔のほか抱卵や子育てなどトキの生態を間近で観察することができます。「トキ資料展示館」は、過去と現在の取組みについての展示のほか、はく製や骨格標本などを展示し、トキの生態をより深く知ることができます。野生下のトキを見つけても見つけられなくてもお立ち寄りください。

岩首昇竜棚田
標高30メートルから350メートルの山間に広がる急峻な里山の棚田で、頂上付近にある展望小屋からは幾重にも連なる棚田や集落の家々や日本海が一望できます。また、佐渡海峡から昇る朝日が望める棚田としても知られており、その絶景を求めて多くの観光客が訪れています。世界農業遺産の認定を契機に始まった棚田散策ツアーもあります。
新潟県:中越地域

錦鯉の里
世界唯一の錦鯉鑑賞施設で数千匹の錦鯉見学や餌やり体験が出来る「錦鯉の里」。館内には、メインの屋内鑑賞池他、錦鯉に関する資料や映像が見られる資料展示室もあります。澄んだ水で美しい姿を、間近で通年を通して見ることが出来ます。普段見ることのできない錦鯉を見られること間違いありません。

山古志の棚田
山の斜面に小さな水田が段々に作られた「棚田」。狭い斜面に水田が連なるさまは、周囲の山々の眺めと相まって、美しい景観を為しています。夏には、緑鮮やかで力強い棚田を、冬には、荘厳な雲海のごとく白銀の棚田をご覧いただけます。春夏秋冬、四季折々の美しい景観をあなたのカメラにおさめてみてはいかがでしょうか。
石川県:能登地域

能都町のあばれ祭り
能登の各地域では毎年、夏から秋にかけて、豊漁や豊作を祈願し、高さ数メートル以上ある御神灯「キリコ」が威勢のいい掛け声とともにまちを練り歩き乱舞する「キリコ祭り」が開催されます。その先陣を切るのが能登町の「あばれ祭り」です。大小合わせて40基のキリコが大きな松明の周りを練り歩く様は、能登に夏の訪れを告げる風物詩となっています。
2015年には「灯り舞う半島 能登~熱狂のキリコ祭り~」が日本遺産に認定されました。

揚げ浜式製塩
珠洲市の仁江(にえ)海岸などに面して作られた塩田では、日本唯一の伝統的な製塩法「揚げ浜式製塩」が受け継がれています。揚げ浜式製塩は、砂を敷いた塩田に汲み上げた海水をまき、天日で乾かした後にかき集め、再び海水を注いで塩分濃度の高いかん水を作り、それを釜で夜を徹し、たき上げて完成します。海のミネラルを豊富に含んだ海塩は、ほのかに甘みのあるまろやかさが特徴です。
江戸時代から現代まで、途絶えることなく伝わる能登の揚げ浜式製塩の技術は、2008年に重要無形民俗文化財に指定されています。
福井県:三方五湖地域

たたき網漁
400年の歴史を持つ「たたき網漁」は、浅い水深を活かした伝統漁法。冬に竹竿で湖面を叩き湖底のフナ・コイを驚かし、刺し網に追い込む漁法は世界的に見ても珍しい漁法です。

岐阜県:長良川上中流域

長良川を代表する伝統的な川漁「鵜飼」
1300年の伝統を持つ鵜飼は、長良川を代表する伝統的な川漁のひとつで、その幻想的な光景の美しさから、観光として人気があります。魚を丸呑みする習性のある水鳥の「鵜」を紐で操り、船上で鮎を吐き出させ捕らえる漁法です。鵜によって瞬時に命を奪われた鮎は、鮮度の状態がよく、鵜のくちばしの跡がついているため「歯形の鮎」とも言われて特に珍重されます。長良川では岐阜市の長良川鵜飼、関市の小瀬鵜飼が現在もこの伝統漁法を保っており、漁の様子は観覧船で間近に見ることができます。

清流長良川あゆパーク奥出雲町追谷集落
清流長良川あゆパークは、平成30年に誕生して以降、アユの友釣りなどの漁業体験や、捕まえた魚の塩焼きなどの食体験、イベント、映像や資料を通じて「清流長良川」の恵みを気軽に楽しく体感できる施設として人気です。長良川の上流部に位置し、河原まで降りて安全に楽しく川遊びや友釣りを行うことができます。さらに例年、7月の「GIAHS鮎の日」イベントをはじめとして、様々な限定イベントが行われていますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
静岡県:掛川周辺地域

粟ヶ岳(掛川市東山)
掛川市東山地区のシンボル「粟ヶ岳」は、標高532mの絶景スポット。自然とのふれあいを求め、ハイキングやサイクリング利用客で賑わいます。麓からは、一辺130mの巨大な茶文字を望むことができ、山頂の「粟ヶ岳世界農業遺産茶草場テラス”かっぽしテラス”」からは茶草場農法が培ってきた広大な茶園をはじめ、富士山や駿河湾などを一望できます。登頂まで約1時間のハイキング、汗を流した後の眺望は格別です。
スタート&ゴール地点となる休憩所「東山いっぷく処」には、無料駐車場とサイクルラックが完備されていますので、おいしいお茶でいっぷくすることができます。

せんがまちの棚田(菊川市倉沢)
菊川市北東部に位置する倉沢の棚田は「千框(せんがまち)」と呼ばれ、美しい農村景観として旅人や地元民に親しまれてきました。最盛期の昭和40年頃には総面積10.1ha、3,000枚以上から構成されていましたが、一時は後継者不足などによりその枚数は激減してしまいました。
しかし、地元の有志やボランティアのその後の活動により、棚田の復元が行われ、現在の美しい景観の保存が続けられています。
棚田の一部は茶草場として利用されており、田んぼと茶草場を行き来できる環境が、生物の多様性を育んでいます。
滋賀県:琵琶湖地域

田んぼに魚がやってくる!?「魚のゆりかご水田」
田植えの時期になると、「ニゴロブナ」等の在来魚が産卵のために水路を上って田んぼへやってきます。産まれた稚魚は子ども時代をエサが豊富な田んぼで過ごし、やがて琵琶湖へと下っていきます。田んぼに水がある時期は近くの水路でも琵琶湖の魚を見ることができ、例年6月~7月にかけて「生きもの観察会」が行われています。田んぼのオーナー制度に取組まれている地域もあります。

日本唯一の淡水湖の有人島!「沖島」
近江八幡市の沖合1.5kmに位置する漁村で、約300名の方々が漁業を中心にした生活を営んでいます。
島のゆったりとした暮らし、島の家庭の味で作られた湖魚料理やお惣菜を堪能したり、島を散策したり、夏には「ふなずし漬け込み」の体験イベントも開催!!非日常をすぐそこで味わうことができる素敵な場所です。
兵庫県:南あわじ地域


ゆづるはダム公園
諭鶴羽山のふもとにある諭鶴羽ダムの周辺には、約800本ものソメイヨシノが植えられ、満開になるとダムの湖面が淡くピンク色に染まります。湖面に映る桜もお楽しみください。
ダム周辺は公園として整備されており、外周2kmの遊歩道で散歩やランニングもお楽しみいただけます。
和歌山県:海南市下津地域

みかんの祖「橘」
約1900年前、垂仁天皇の銘を受けた田道間守が中国からみかんの祖となる「橘」を持ち帰り、「六本樹の丘」に植えたと言い伝えられています。このことから、下津地域は日本のみかん発祥の地とされており、橘本神社には田道間守が祀られています。子供神輿や獅子舞、餅投げなどの行事を行い、みかんの豊作や商売繁盛を祈願するみかん祭りが毎年10月頃に開催されています。
写真提供:橘本神社
和歌山県:みなべ・田辺地域

南部梅林
「一目百万、香り十里」と称される南部(みなべ)梅林。南部川河岸のなだらかな山々に見渡す限りの梅林が続き、名実共に日本一の梅林です。白くかわいい花が山一面を飾る早春には全国からの観光客でにぎわい、メジロやウグイスの鳴き声も楽しめます。【写真提供:みなべ町】

紀州石神田辺梅林
梅の産地・田辺市を代表する梅林で、「一目30万本」と謳われます♪眼下に広がる梅畑が太平洋に向かって山々と共に折り重なる様は当梅林の醍醐味になっています。その雄大な眺望をぜひ一度ご覧ください。【写真提供:紀州田辺観梅協会】
島根県:奥出雲地域

奥出雲たたらと刀剣館
日本古来の製鉄技術「たたら製鉄」の歴史と玉鋼を用いてつくられる日本美術刀剣について展示しています。砂鉄採取の歴史、森林から得られる木炭供給により、奥出雲の地で盛んに行われていました。近世には、巨大で複雑なたたらの炉の地下構造となり、たたら操業を安定させるための工夫が駆使され、その模型が展示されています。また、奥出雲町では、現在も日本刀の原料「玉鋼」を供給するため、世界で唯一操業していますが、操業の様子は見学できないため、映像資料でその様子を紹介しています。

奥出雲町追谷集落
奥出雲町追谷集落は、たたら製鉄の砂鉄採掘跡地を再生した棚田が広がり、かつて、たたら製鉄の経営者「ト蔵家」が本拠を置いた集落です。この棚田では、約1万本もの灯りが灯されるライトアップイベントのほか、フォトコンテスト・写真展、コンサートなどが催されます。
国の重要文化的景観、日本遺産、日本農業遺産に認定され、集落内には棚田を一望できる展望台、そばやコーヒー等を提供するカフェ「たたらの舎」が開店しており、軽食・休憩に利用できます。
愛媛県:南予地域

柑橘農業地帯
南予地域のリアス式海岸に広がる柑橘農業地帯には、「急傾斜での農作業を効率化するための石積みの段々畑」や「海からの塩害を防ぐ防風垣」が織りなす独特で壮大な景観が広がっています。また、西予市の明浜地区の柑橘園地は、先人達が段々畑を築いた際に掘り出された石灰岩を利用した白い石積みが特徴で、2013年に認定された「四国西予ジオパーク」の重要な景観ポイントの一つとなっています。

温州みかん狩り
農業遺産地域内では、冬の温州みかんや春の河内晩柑といった農業遺産システムで生産された旬の柑橘の収穫体験ができます。日常生活から離れた緑豊かな柑橘園地で自然や地元の人々とふれあい、気分をリフレッシュしてみませんか。
写真は、温州みかん狩りの様子
熊本県:阿蘇地域

大観峰
阿蘇の一大観光スポット「大観峰」。
360°の大パノラマ下に広がる広大な世界農業遺産をまるごと一目で見れる景観の地で、世界最大級のカルデラ台地です。お土産や食事処も多く、天体観測のスポットとしても有名です。大自然を体感していただき、自然の迫力に触れてみてはいかがでしょうか。

草千里ヶ浜
噴煙を上げる中岳を望み、絶好のロケーションを誇る草千里。浅い四角形の大草原で烏帽子岳の北麓にひろがり、放牧された牛や馬が草原を食んでいる牧歌的な風景は、喧騒な日常を忘れさせてくれます。
緑鮮やかな夏、白銀の幻想的な冬。多くの歌人によって歌われたその広大な自然の中を、のんびりと散策してみてはいかがでしょうか。
熊本県:菊池のかんがい用水群

菊池フットパス水源コース
菊池川流域の棚田。フットパスの水源コースを散策していると出会うことのできる、まさに日本の原風景です。
マップを片手に、清らかな水を肌に感じながら、ゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。地元住民と交流しながら、自分だけのルートを見つけるのも楽しみの一つです。四季折々の自然豊かな里山の風景や人々の暮らしをぜひご体感ください。
大分県:国東半島宇佐地域

田染荘
現代に生きる中世の荘園「田染荘(たしぶのしょう)」。
かつて、この地域の人々は、足りない水と戦いながら自然の地形を活かした水田農業を営んできました。そうした努力の跡を、15世紀からほとんどそのままの姿で現在に伝えるのが「田染荘(たしぶのしょう)小崎(おさき)の農村景観」です。山麓一帯にはクヌギ林が適切に管理され、そこでかん養された水源が水田農業や多様な生態系を育み、里山と農村の美しい景観を形成しています。2010年には国の重要文化的景観に選定されました。
宮崎県:日南市

目井津漁港
日南かつお一本釣り船団最大の母港である「目井津漁港」。11~2月頃まで、帰港したかつお一本釣り漁船が多く停泊します。正月には大漁旗も飾られ、飫肥杉林とかつお船とが溶け合う風景が見られます。すらりとした体形が特徴のかつお船は、漁船の中でも特に格好いいと言われるため、写真を撮ってコレクションしてみるのも楽しみ方の一つです。
また、ここにある「港の駅めいつ」では、地どれの魚やお土産品を買うことができるほか、併設されているレストランで、新鮮な海鮮を使った料理を堪能できます。

夢見橋
軽い・油分多くて水に強い・粘り強いなどの特長を持つ飫肥杉は、船が木造だった昭和中頃まで、船の外周に曲げて使われていました。飫肥杉を山から海へ運んだ堀川運河に架かる「夢見橋」には、曲げ木の飫肥杉が使われ、造船材当時の姿を今に伝えています。11~2月頃にはライトアップも行われる憩いの場所です。
また、国登録有形文化財「堀川橋」の近くにある「堀川資料館」には、写真などが展示され、飫肥杉と堀川運河の歴史を知ることができるほか、2階テラスから見る運河の眺めも素敵です。喫茶休憩は「油津商店街」でどうぞ。
宮崎県:田野・清武地域

大根やぐら
冬季には地域内で当地域のシステムのシンボルである「大根やぐら」が観られます。「大根やぐら」は、冬季に鰐塚山系から吹き降ろす乾燥した冷たい西風「鰐塚おろし」を活用し、大根を干すために生み出されたものです。標準的なもので、高さ6m、幅6m、延長50mにもなり、11月から2月にかけて建ち並びます。設計図は存在せず、先人たちが長年かけて培ってきた知恵や技術を基に、農家自ら組立てをします。
12月には、やぐらに掛かる真っ白な大根をスクリーンに見立て、ライトアップも行われています。

安井息軒記念館
当地域のシステムは、江戸時代末期に活躍した清武郷(現清武町)出身の儒学者である「安井息軒」が、自然災害の備えとして短冊状に切ったかんしょを冬場に干して乾燥させることなどを提唱し、保存食としての備えを地域内に拡大したことから始まりました。
清武町にある「宮崎市安井息軒記念館」では、安井息軒の生い立ちや活躍など様々な資料が展示されています。
また、隣接している「安井息軒旧宅」は、安井息軒が青年時代まで過ごした生家で、国指定の史跡となっています。
お問合せ先
農村振興局農村政策部鳥獣対策・農村環境課農村環境対策室
担当者:農業遺産班
代表:03-3502-8111(内線5621)
ダイヤルイン:03-6744-0250
FAX:03-3502-7587
農村振興局整備部設計課海外土地改良技術室
担当者:海外企画班(世界かんがい施設遺産担当)
代表:03-3502-8111(内線5560)
ダイヤルイン:03-3595-6339
FAX:03-5511-8251